「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
紙の本
天岩屋戸の研究 (講談社ノベルス 私立伝奇学園高等学校民俗学研究会)
著者 田中 啓文 (著)
「最後の審判」後の世界を記しているという預言書「伊邪耶による黙示録」によると、伝奇学園の「常世の森」の洞窟を開けば、世界はよきものへ一変するという…。保志野たち民俗学研究...
天岩屋戸の研究 (講談社ノベルス 私立伝奇学園高等学校民俗学研究会)
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
「最後の審判」後の世界を記しているという預言書「伊邪耶による黙示録」によると、伝奇学園の「常世の森」の洞窟を開けば、世界はよきものへ一変するという…。保志野たち民俗学研究会が日本神話の根幹を揺るがす秘密に迫る!【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
田中 啓文
- 略歴
- 〈田中啓文〉1962年大阪生まれ。「背徳のレクイエム」で第2回ファンタジーロマン大賞に入賞し作家デビュー。著書に「銀河帝国の弘法も筆の誤り」「水霊」「蹴りたい田中」「邪馬台洞の研究」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
駄洒落で謎を解明してきた冒険譚も、これにて完結。
2005/02/15 15:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリのようでSFのようでホラーのようで学園ラブコメのようで……一体、どのジャンルに分けたらいいのか、なかなかに判別が難しいこのシリーズ。第三弾の本書で、いよいよ学園と古代史の謎が明らかになる。シリーズ完結巻。
近年の田中啓文作品の特長として、良く言えば言葉遊び、悪く言えば駄洒落の多さがある。無理矢理に漢字をあてたり、読み方や語呂にこじつけたり、その多くは「そんな無茶な」と思わず口に出してしまうようなものだ。しかしながらその言葉遊びが、結局は解決に導いている。万葉集や古今和歌集などに選ばれている歌にも、韻を踏んだり掛詞といった遊びが多いことからも、一種の技法であることは周知の事実だ。たとえ寒い風が吹きそうな駄洒落であっても、やはり認めるべきなのであろう。
シリーズ最終巻ということもあり、中盤からスピードアップする。前二作を含めてちりばめられた伏線を、片っ端から片付けていく。どちらかというとじれったさを感じたこれまでとは違い、爽快感すら感じるかもしれない。主人公の底無しの大食い同様、テンポが気持ちいいのだ。
最終巻なので、もちろん学園の謎も解かれる。だが、どうだろう。素直に結末に納得出来たかと問われれば、「否」と答えるしかない。当初からの謎については一応の解決を見るものの、学園自体の謎の解明が中途半端だからだ。無理矢理、結構。こじつけ、結構。せっかく駄洒落で危機を切り抜けてきたのだ。最後まで貫いて欲しかった。