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紙の本
ラナの外見
2004/12/26 22:35
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投稿者:斜麓駆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
外見ではなく,自分の内面を愛してくれる男性を求めて世の中から引き籠もって暮らす美しい元モデルと,プレイボーイを地でいくたくましいスポーツ選手の心の触れあいを描くロマンス。
スーパーモデルのラナ・ラムゼーは,自分の美しいプロポーションや容姿をわざと見せないような服装をし,ニューヨークの喧噪から逃れてテキサス南東部の島に隠れるように引き籠もって暮らしていた。肩のリハビリをするためにおばさんであるルビーのアパートにプロ・フットボール選手トレントがやってきて,ラナの向かい側に住む。トレントに自分の正体を知られないように,いろいろと気遣うラナ。
初めはその企てが結構うまくいっているが,ルビーの励ましや母親との確執から,自立するために,ついにラナはモデル時代の装いでトレントに誘われたパーティに出かけていく。本当のトレントの愛を獲得するために。
二人が初めてキスを交わすシーンは物語の三分の二を過ぎたあたりというのは,ロマンス小説としてはかなり遅い方ではないだろうか。まるで,ミステリ小説で初めの殺人が半ば過ぎに起こるようなもの。その後の二人の関係は急速に進展するがとても美しいシーンに仕上がっていて,さすがサンドラブラウンと思わせる。
トレントは女性を二つのグループに分類し,ラナは三つのグループに分類する,など,サンドラらしい男女観が描かれているところもロマンス小説の楽しみを倍加させている。ラナについ応援を送りたくなってしまう集英社文庫2004年11月刊の元気の出る中編。