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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.7
  • 出版社: 中央公論新社
  • レーベル: 中公新書ラクレ
  • サイズ:18cm/238p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-12-150140-0
新書

紙の本

過防備都市 (中公新書ラクレ)

著者 五十嵐 太郎 (著)

過防備都市 (中公新書ラクレ)

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みんなのレビュー13件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

不安を煽ることはいいことか

2004/07/20 15:06

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:後藤和智 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 実を言うと、わが国において、少年が殺人を犯す確率は、中高年のそれに比べて低い。また、外国人犯罪に関しても、確かに一部の犯罪者グループの増加は憂慮すべきではあるが、それでも外国人犯罪者は全刑法犯のほんの一部に過ぎないのだ。
 然るにわが国では、少年や外国人を「犯罪者の予備軍」としてみなす風潮が最近とみに強まってきている。その証拠に、たとえば少年犯罪に関しては、それが起こったらすぐに多くのマスコミが集中的に取り上げると同時に、今の少年がどれほど「不可解」であり「危険」であるかを喧伝するが、大人の犯罪に関しては、それがたとえ凶悪で不可解なものであったとしてもさほど採りあげられない。
 また、最近になって多くの新聞や雑誌が「防犯」をテーマにした記事や特集を書いているけれども、どうも上滑りの感じがぬぐえない。いたずらに不安をあおるようなものになっていないか。
 庶民のセキュリティに対する欲望が、情報を一元化しようとする国家と同一化し、都市を攻撃的、排他的なものに変えていく。本書はそれに警鐘を鳴らす建築評論家の渾身の一冊である。著者は、実に多くの写真を用いて、現代の都市がいかに静かなる攻撃性に満ち溢れたものであるかを論じている。
 例えば、寝られないようなベンチが増えた。これは、ホームレスが容易にベンチで寝られないようにするためであるというが、ホームレスに対する生活的な対処をないがしろにして、ただホームレスを排除する、ということは、果たして正しいのか。それ以外にも、本書を読んでいくと、監視カメラ、排除のために作られたオブジェ、あふれる注意や警告の表示など、普段我々が見落としている都市の「攻撃性」に気付かされる。
 このような都市が理想とするのは、「異常」を排除した、「善良な」市民だけによる、犯罪のない都市なのだろうか。しかし、ある都市から犯罪を排除すると、今度は別の都市で犯罪が起こるようになり、結果的に国民の不安はインフレスパイラルに陥る。
 そういえば、私が趣味で研究している若者論の分野でも、「異常な」若者を容易に「脳が異常」「サル」と、勝手な「意味付け」を行ってしまうものが増えてきた。これも、本書で論じられている事象と無関係ではあるまい。
 大人たちは、「今の若い奴は他者に対する想像力をなくしている」などと言うけれど、なんてことない、当の大人社会が、「生活保守主義」のもとに他者に対する想像力を捨てているのである。そして「生活保守主義」によっていかに都市が残酷になってしまったか。本書は、それに対する重大な疑問を投げかけている。

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紙の本

単純な解答は存在しないが、思考の契機にはなる。

2004/10/08 01:05

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SCORN - この投稿者のレビュー一覧を見る

 世界一安全な国といわれた時代が過ぎ去って久しい。連日のように凶悪な犯罪の報道がなされ、社会の安全性について意識せざるを得ない状況に我々は直面している。本書は、このような人々の治安状況に対する不安とセキュリティ意識の高まりを背景として、都市の監視機能が高まっていくことに対する建築家の立場からの問題提起の書である。

 本書には、近年現実に生じているセキュリティに関わる様々な社会的事象が取り上げられている。監視カメラ、セキュリティビジネス、自警団、学校の要塞化、ホームレスの排除等々。このような「過剰に」セキュリティを求める社会的状況に対し、著者は明らかに批判的である。そのことは記述の端々からうかがえる。しかし、著者は自らの明確な見解を本書では打ち出さず、あくまでも社会的事例の紹介に重点を置いている。治安状況の悪化が(その程度についてはいろいろな評価があるにせよ)否定できない中で、どのように批判的視点と解決の方向性を打ち出していけばよいか著者としても躊躇しているようにも思える。これはある意味良心的な態度であると思う。

 おそらく一昔前であれば、建築という観点からは、本書でも触れられている「開かれた」方向性を支持し、「閉じた」方向性を批判するということで済ますこともできたであろう。しかし、開かれた構造の中で、例えば、池田小事件が起こり、また一般住宅を舞台としても様々な殺傷事件が起こっている中で、単純に「閉じた」構造を批判することでは問題は何も解決しない。また、最近急激に増えている仕切りつきのベンチは、装飾性の隠れ蓑の下に、人が横たわることを防ぐのがその本質的機能であり、端的にいってホームレスを排除するための装置であることを本書は指摘するが、これも同様である。「排除の構造」を批判するのは容易であるが、実際に身近な公園にホームレスが居住することを望ましいと考える人は多くはないだろう。異質なものの「排除」を社会が容認しているのである。

 私個人としても、一般論としてはこのような漠然とした不安感を背景に都市の管理性、排他性が高まっていく状況は好ましいとは思わない。しかし、いざ、身の回り数mの自分の家、自分の家族を考えた場合に、「安全」を希求する思いは強いし、そのために多少のセキュリティツールが身の回りに整備されていた方が安心であることは否定できない。結局、「安全・安心の確保」により得られるものとそれを確保するために逆に失うもののバランスをどうとるかということに帰着するのだが、結論が直ちに出ない、また単純な結論を出すことがそもそも難しい問題である。しかし、少なくとも、このような問題を常に意識しておくことは重要であり、本書は小著ではあるが、この現在進行形の重要な社会問題について、我々に意識させ、考える契機を与えてくれるという意味において好著である。

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紙の本

恐怖と防衛のメカニズム1セキュリティの不安を煽る社会

2004/08/06 12:17

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

最近「監視社会」や「セキュリティ」をテーマとした議論が目立っていて、結構たくさん本が出ている。本書も、ほぼ同時に出ていた斎藤貴男(本書でたびたび引用されている)の「安心のファシズム」も、少し異なるが酒井隆史「暴力の哲学」も、基本線としては同じで、現在のある状況に対して批判を加えようとしている。
それは、グローバリゼーションがもたらす貧困の深刻化に対する根本的な対策がなされないなか、対症療法的な手段のみが採用されることで、貧困層と富裕層との区分を強固に再生産することだけが求められているという状況である。その一環として「監視社会」問題が浮かび上がってくる。

この本は基本的には地道な調査と具体的な建築の側面から見た観察とによって書かれていて、「監視社会」の現況を知るには非常に適した一冊だと思う。帯には「セキュリティ社会に警鐘を鳴らす」とあるが、記述は割合中立的で、各所で「監視社会」に対する警戒感が語られているものの、記述の客観性を損なうほどではない。
「監視社会」に賛成する人も反対する人も、興味深く読めるのではないかと思う。

そこで展開されているのはまず都市における監視カメラの増加である。それぞれのカメラがもちろん単独で動くわけではなく、街や商店、さらには住宅における監視カメラのネットワークが構築されつつある。それだけではなく、携帯電話やICチップの働きにより、個人認証がデジタルに行われるようになると、各個人がいつどこにいたのかが容易に追跡できるようになる。子供の居場所をトレース(追尾)する「ココセコム」などのサービスが、データの一元化と同時に全体化していく可能性が指摘される。

次に、監視カメラは警察などが防犯目的に設置するだけではなく、住民たちが自らの意志と金銭的負担によって設置される例が跡を絶たないなか、住民自身による見回りなどが行われている街が最近増えている事例を挙げる。自警団の自発的組織化と同時に、警察との連携が計られ、積極的に不審者を排除していく状況が現れる。同じ章の冒頭ではホームレスを排除するベンチ(眠ることができないように手すりを設置する)や奇妙な植え込み、ホームレスを排除する以外に目的のない突起状のものが設置されていることが指摘され、ここで排除される不審者がつまりは経済的貧困層を対象にしているだろうことを思わせる。

著者は、これらの記述で「監視カメラという現代的な管理と、古い共同体の復活が同時進行しながら、二重の網目を張りめぐらす現状」を指摘する。そして学校、住宅、都市とセキュリティのための防衛、閉鎖が試みられている「過防備都市」の有様を丹念に辿っていく。

ここで著者が繰り返し指摘するのは、セキュリティの不安を煽る社会が、「共同体に無数の闘争線が引かれ、その内部に潜在する見えない他者におびえている状況」を作りだすと言うことである。具体的には、少年の殺人者が大人の殺人者に比べて低率であるのにもかかわらず、重大な少年犯罪の特異性が繰り返し報道されることにより、少年たちは「潜在的犯罪者」として監視されるべき存在と化すことが挙げられる。これは映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」で犯罪の発生率は20%落ちているのに、ニュースで殺人事件が報道される率は600%増加している、とある学者が述べていた事態と重なる。実態と乖離した不安の象徴として祭り上げられ、不安がさらに煽られる。

ここに見られるのは、恐怖と不安がメディアによって拡大され、それに対する防衛としてのセキュリティが過剰なまでに求められる光景である。そして他者は積極的に排除され、安心できるもののみが居住する「ゲーテッド・コミュニティ」(門で囲まれた宅地)のようなものを志向しはじめる。
それは斎藤貴男が言うように、「安心のファシズム」へと至る道なのだろうか。この項、同書に続きます。

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紙の本

ベンチを見る目も少し変わるかも

2013/09/09 21:50

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

美観や、外来者に対する過剰な警戒心など、美しい町はパラノイアな執念の表現かも知れない。簡単に寝っ転がれないように工夫されたベンチなど、改めて周囲を見るとそうした偏執狂めいた感覚はすでに周囲に忍び寄っているのかも知れない。

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2004/09/29 16:19

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2004/10/11 10:15

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2007/01/31 01:58

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2008/05/01 13:44

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2009/05/29 14:19

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2010/06/29 06:52

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2010/08/28 04:33

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2017/01/02 10:51

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2020/10/13 11:34

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