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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.4
  • 出版社: 早川書房
  • レーベル: ハヤカワ文庫 FT
  • サイズ:16cm/587p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-15-020357-1
文庫

紙の本

奇術師 (ハヤカワ文庫 FT)

著者 クリストファー・プリースト (著),古沢 嘉通 (訳)

奇術師 (ハヤカワ文庫 FT)

税込 1,034 9pt

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みんなのレビュー48件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

ジャンルわけが難しい作品ですが、めくるめく物語世界、面白い!。

2008/11/09 23:52

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書も凄いって聞いていましたが、というより、
クリストファー・プリーストが凄いって聞いていたのですが、
一言、マジで、凄かったです。 

 説明するのが難しい作品ですが、
一応、説明。
 新聞記者のアンドルーはとある女性からかなり昔の奇術師の手記を送られます。
そして、その女性に会うと、私たちの祖先はお互い反目しあっていた大奇術師だったといいます。

 これは、ほんの冒頭の部分でしかありません。
 この後、物語は、どんどん語られていきます。
というのも、大変凝った構成の小説でして、
各部が登場人物によって分けられ、その視点が変わります。
同じ出来事を視点を変え重複し語られたりします。
 話は、いれこになり、時代も飛び、視点も変わりで大変ややこしい筈なのですが、
全然ややこしくない。
著者のマジックで、読み終わるというか、
読めば、すんなり物語の全体像が読者にしっかり伝わる仕組み。
しかも、この人物の視点を変えたどのパートもストーリーテリングが大変巧みで
大変面白い!!。
 これ、一応ファンタジーというか、SFなのですが、
このストーリーテリングの技は全盛期のロバート・ゴダードに近いぐらい、凄いです。

 本当は、二人の奇術師のことや、二人や、入れかわるということから、
瞬間移動のことを書かなければ、いけないのですが、
私は、そんなことより、この物語力というか、小説としてストーリーテリングに圧倒されました。

 後、最後になりましたが、古い奇術師の手記という体裁をとっているので、
文体が、ちょっと古めに仕上がっていて、翻訳家の手腕を久しぶりに認識しました。
因みに、訳は古沢さん。

「双生児」も読みたいのですが、こちらは、
さら凝りに凝っていて、難しい、ややこしいって聞いているので、、、。

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紙の本

読み進めるほどにおもしろく

2005/02/28 23:40

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:丸鼓 - この投稿者のレビュー一覧を見る

すでに、5人もの方が書評を書いていて、それでも書きたくなってしまったほど、おもしろく読みました。
イリュージョニストといっても、引田天功さんくらいしか名前が出てこないのですが、奇術師という人たちの一方ならぬ努力をかいま見たような気がします。
昨年から多くのマジシャンがいろんな場で活躍していますが、彼らと作中の人物達の若き日を少し重ねて見てみるのも、またひとつのおもしろさかもしれません。
読み進めていくうちに、次々に明らかになっていく謎が、これでもかこれでもかと続き、最後まで飽きさせずに読ませる。ひさしぶりにそんな本に出会いました。

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紙の本

十年に一度のクリストファー・プリースト

2004/05/09 01:39

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

プリーストの長篇の翻訳が出るのは(映画「イグジステンズ」のノベライズを除く)実に九年ぶりのこと。
その前に出た「魔法」の訳者あとがきには、「長篇が翻訳されるのは十二年ぶり」とある。
九年! 十二年!

しかも「魔法」以前のSF作品はいますべて絶版状態で、驚天動地の傑作SF「逆転世界」すら入手困難。完全に忘れられている状態で、じっさいこの「奇術師」が出ると聞くまでは、この作家がもう訳されることはないかも知れないといささか悲観的になってもいた。もうすでに翻訳されてない本の方が多いのではないか。
だから、プリーストの長篇が翻訳されると言うだけでも、ひとつの事件である。

前作「魔法」には大きな罠が仕掛けてあり、ラストにいたってそれまでの記述がひっくり返ってしまうどんでん返しを味わわされた作品だった。透明人間を扱った恋愛小説が、一気にその趣を変貌させる手腕に、まさに魔法をかけられたように幻惑されたのであるが、本作もまたその流れにあり、きわめて現代文学的な趣向を凝らした作品である。

基本的にこの作品のメインストーリーは百年前のイギリス。そこで活躍するふたりの奇術師が主人公といってもいい。アルフレッド・ボーデンとルパート・エンジャという二人の奇術師は、あるきっかけがもとでほぼ生涯敵対し続けることになるのだが、それぞれが残した手記、日記が小説の八割ほどを占めている。
百年前のふたりの物語は、相手の妨害をしたり、相手の奇術のトリックを暴こうとしたり、三角関係も出て来たりと、これ自体でひとつの小説になっている。
ただ、以上の物語は作中作であり、外枠として現代の物語も存在している。

現代で新興宗教を取材に来た新聞記者の男は、アンドリュー・ウェストリーといい、旧姓ボーデン、アルフレッド・ボーデンの子孫である。そしてウェストリーが出むいた先で出会ったのがケイト・エンジャという女性で、もちろんルパート・エンジャの子孫である。この出会いはケイトが企図したもので、その理由もまた重要な伏線である。

現代の二人にかんする章と、過去の二人の書いたものが五部構成でサンドイッチにされていて、現代過去現代過去現代、と時間軸が推移する。それらの章は他の章と(もちろん)密接に関連していて、ある章がある章での謎に対する解答になっていたり、同じ場面を違う立場から見ていたり、原因と結果という関係にあったりと、様々に交錯していて、かなり構成を工夫しているのがわかる。「魔法」もそうだけれど、たぶん最低二度読まないとダメなんだろうなとは思う。パラパラあとから読み返してみて、この部分の意味はこうだったのか、と思わされる部分に多々出会う。

この小説の面白いところのひとつは、作品を語る行為が「騙り」であるというきわめて現代文学的な問題意識と、タネが存在するトリックであり、目に見える光景には嘘がまじっているという奇術とをアナロジーにして組み合わせたことにあると思う。内容と形式とがきっちり呼応している。
また、ミステリとSFの手法をそれぞれ使用していて、ジャンル混合的な面白さもある。まあ、だから最終的に幻想文学というくくりになって、ファンタジーのシリーズとして刊行されたのだろうけれど。たぶん、いまのファンタジーブームがなかったら訳されていたのかどうか。

いろんな趣向が凝らしてあって、ミステリでもあり、SFでもあり、現代文学でもあるというだけにとどまらず、物語としても面白く大部の長さを退屈せずに読み通すことができるという傑作。
面白い現代小説が読みたい人は是非。もちろん「魔法」も傑作。

訳者のウェブサイトにある掲示板によると、他のプリースト作品が訳されるかどうかは、この本の売り上げにかかっているとのこと。次の翻訳が十年後なんてことにならないために、是非とも売れて欲しいのだけれど。

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紙の本

いろいろと多様で不思議な感じの小説、読み出したらとまらない。

2004/09/12 12:07

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 19世末の二人の奇術師の葛藤の物語。しかしこれだけでは、なにも解らない。物質の瞬間空間伝送、これでも解らない。イギリスらしい小説、まだ解らない。一応SFのジャンルだ。しかし、最後の部分になるまで、SFというより他の分野の小説のようである。最後は怪奇じみた雰囲気も在る。ともかく、いろいろと多様で不思議な感じの小説である。小説としての質はかなり高いのであろう。レトリックも凝っていると思う。読み出したらとまらない。

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紙の本

プリーストといえばSF、それもちょっとロマンチックな、というのが私の過去の認識。最近、全然読んでいなかっただけに期待して読み始めたのだけれど、これは本当にオーソドックスな歴史ファンタジー

2004/12/31 23:19

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ま、このカバーを見てマックス・エルンストを連想しない人はいないんじゃあないかな、なんて思ってしまう手先が並んだちょっとレトロでシュールな銅版画風のイラストは七戸優(何だか、上戸彩みたい)。カバーデザインは、守先正+桐畑恭子。でだ、プリースト、お久し振りという感じで、今までの出版社の記憶とデザインから勝手に東京創元社だとばかり思っていたら、実は早川書房だった。ついでに書くと、この本が海外で出たのが1995年、ほぼ10年翻訳されずにきたもの。

「北イングランドに赴いたジャーナリストのアンドルーは、彼を呼び寄せた女性ケイトから思いがけない話を聞かされる。お互いの祖先は、それぞれに“瞬間移動”を得意演目としていた、二十世紀初頭の天才奇術師。そして、生涯ライバル関係にあった二人の確執は子孫のアンドルーにまで影響を与えているというのだが・・・・・・!?二人の奇術師がのこした手記によって、衝撃の事実が明らかとなる!世界幻想文学大賞受賞の幻想巨編」

全体は五部構成で、全て登場人物の名前がついていて、その部分の語り手は、その名前の主ということになる。まず、第一部「アンドルー・ウェストリー」である。彼は自分が双子の片割れではないか、と思っているジャーナリストで、その彼を旅させることになったのが、見知らぬ人から送られてきた『奇術の秘法』、その著者というのが第二部の「アルフレッド・ボーデン」。

で、アンドルーのその本を送ったのが第三部の「ケイト・エンジャ」。その曽祖父というのが、アルフレッド・ボーデンとライバルというか泥仕合を演じていた奇術師で、第四部の「ルパート・エンジャ」。そしてこの本のタイトルとなっている第五部「プレスティージたち」、つまり奇術師たち、ということになる。それに若島正の解説がつく。

prestige(プレスティージ)が単に奇術師ではなく、もっと多義的な意味を持ち、それがこの小説にいかに相応しい言葉であるかは、その若島の解説に詳しい。ついでにいえば、この本で上記の四人に負けずと重要な役割を果たすのが、ルパート・エンジャの妻で、のちに彼と別れることになるジュリアであり、20世紀初頭といえば科学好きであれば誰もが知っているニコラス・テスラ。

でだ、この本、幻想文学として大いに宣伝しているけれど、読んでいて、これって本格ミステリじゃないの?と思う。それに大きく寄与するのが、前に書いた部が変わる毎に語り手が、視点が変化していく構成である。むろん、純文学にみるそれほど複雑ではないし、たとえば断片化して順序を入れ替えてといったことがあるわけではない。その点は、あくまでエンターテイメントとはいえる。

しかし、視点が移動することで、今まで理解していたことが、どこか変わったものに見え、あるいは、酷いと思っていたことが実は同情できるものであり、また、当然だと思っていたことが理不尽なものに映ってしまう。そして、それは一体何故だろう、そのズレの陰に何が潜んでいるのだろう、と思わせるあたりが正にミステリなのだ。

で、今ひとつかなあと思えるのが時代を過去にしたこと。ともかく、“瞬間移動”は今でもイリュージョンといえば必ずと言っていいくらい登場する、重要な演目のせいか、読んでいてとても100年も前の話とは思えない。アシスタントの女性の衣裳一つにしてみても、現代のハイレグのレオタードがちらつくのだから。そういう意味で、唯一時代を意識させるのはテスラその人。

これで、もう一つ、例えばコニー・ウィリス『犬は勘定に入れません』くらい時代を描くという意識があれば、もっと話は面白くなったはずだ。あの舞台は、この小説の約10年前。果たして、ほぼ同時期を描いた小説と、この本の読者は思うだろうか。話が面白いだけに、あと一歩、という気がしてならない。


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紙の本

ライバル!

2004/09/01 00:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Leon - この投稿者のレビュー一覧を見る

物心ついた頃から、アンドルーの中には、ほかの誰かと人生をわかちあっているという感覚があった。
それは精神的な共感で、“誰か”が彼のことを心配しており、またその“誰か”が不安な状態にあったりするとアンドルーにもそれと判るのだ。

生き別れた双子が居るのではないかとも思ったが、記憶にも、記録にも、彼の片割れの存在を示すものは無い。

ジャーナリストとなったアンドルーは、取材のために趣いた北イングランドの館で、彼をその取材に招いた女性ケイトから思いがけない話を聞かされることになる。

養子として育てられたために自身でさえ知らないアンドルーの家系をケイトが知っていたのだ。

ケイトは、お互いの曽祖父は共に奇術師であり、ライバル関係にあったと言い、更に父親に伴われたアンドルーが幼い頃に一度この館を訪れてもいると語る。

そしてその時、事故によってアンドルーが死ぬのを確かに見たと言うのだ。

アンドルーは自身に関する謎の答えを求めて、何故かケイトが所持している彼の曽祖父、大奇術師アルフレッド・ボーデンの回顧録を読み始めるのだが…

アルフレッドの回顧録とケイトの曽祖父にあたるルパート・エンジャの日記がページの大半を占めるのだが、互いの記述の中に羨望や尊敬と、その裏返しである憎悪などの感情を垣間見せる。

二人の祖先が共に得意にしていたのが「瞬間移動」のイリュージョンで、そのタネ明かしを求めるのが話の軸となっているのだが、二人のタネはそれぞれ異なっていて、ルパートのほうは当時の科学者ニコラ・テスラに製作を依頼した電気仕掛けという設定である。

A.C.クラークの「進みすぎた科学は魔法と区別がつかない」と言う言葉を思い出したが、本書はSFともファンタジーとも、更にはミステリーとも言える不思議な作風。

タネ明かしや謎解きという要素は確かに面白いのだが、それ以上に二人の奇術師としての矜持などが細やかに描かれたり、実在の人物であるテスラを登場させることによってリアルさを醸しだしているのが一気に読み通させる原動力となったように思う。

1996年の世界幻想文学賞受賞作の本書は、特にファンタジー好きでなくとも愉しめる良い小説だと感じた。

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紙の本

奇術的リアリズムで騙されたい

2004/05/08 14:17

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投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

 言葉には魔術的な力があるという言説は珍しくない。曰く言霊信仰だの、呪術だの、魔術的リアリズムだの。ミステリで言う叙述トリックやら、マジックのミスディレクションといったものは、これらを意図的かつ合理的に使用したものだろう。
 さてみなさん、今マジックと言いましたが、この本も「奇術師」という題名通りマジシャン、特にイリュージョンと呼ばれる仕掛けを使った演し物を行う人間の物語です。奇術師自身によって語られ、また後世の人間によって語られ、そのどれもが一人の作家によって語られているものです。
 インチキ臭いでしょ。
 トリックが仕込んであると思うでしょ。
 手品には種がある。その通り。
 19世紀末から20世紀初頭にかけてロンドンで一世を風靡した二人の奇術師、ライバル同士であったそれぞれの残した謎が、その曾孫にあたる男女の手で明かされていく。だがもちろん、一流と呼ばれるまでになる人間は、まず誠実なことが第一。騙して欲しい人だけをきれいに騙すのが奇術師。さあ、騙されるのは観客、家族、読者?
 彼らの生い立ちと努力と才能、愛と生活、邂逅と憎しみ、彼らという人間に感情移入したら騙されます。二人の物語は、瞬間移動人間というイリュージョンのトリックを巡って謎が謎を呼ぶ展開に。トリックに使われるのは、当時の発明家エジソンやテスラによって実用化され始めた、電気という新しい力、いやそれともトリックは最後まで明かされないのか。だが最後には驚愕の結末。
 ゴシックロマン風にも進められる本作の見どころは、謎の解明もさりながら、トリックの秘密を守るためなら何者をも騙さずにいられない奇術師の生き様、まさに奇絶、怪絶、また壮絶。すべてを賭けて紡ぎ出される指先の技術と言葉の奇術、どれが嘘で、どこが錯覚ですか。それとも全部が真実か。
 作者のプリーストは、1970年代に奇作「逆転世界」やウェルズ「タイムマシン」の続編とする「スペースマシン」などで、むしろマニアックなファンを嘆息させてきたが、奇想なアイデアを緻密な文体でじっくり読ませるのが本領、見逃しておくのはもったいないです。

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2005/01/06 09:46

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2005/04/26 09:06

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2005/05/25 23:13

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2007/06/29 12:29

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2007/08/18 22:05

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2008/05/30 23:09

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