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しゃばけ  新潮文庫

しゃばけ(新潮社) 畠中 恵著
税込価格: ¥540 (本体 : ¥514)
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出版 : 新潮社
サイズ : 16cm / 342p
ISBN : 4-10-146121-X
発行年月 : 2004.4
利用対象 : 一般

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コメント・書評

次々と襲われる薬種問屋の謎。身体の弱い廻船問屋の若旦那一太郎が、妖たちの力を借りて事件解決に乗り出すファンタジー時代小説。
toku
2010/06/29 19:07:49
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★★

この作品は、妖たちが見え、彼らに守られている身体の弱い廻船問屋長崎屋の若旦那一太郎を中心とした物語である。物語を牽引していくのは、長崎屋の薬種問屋を任されている一太郎が、次々と襲われる薬種問屋の事件を、妖たちの力を借りて解決するというミステリー。物語を創りあげているのは、肯定的に描かれた妖たちと彼らを見ることが出来る一太郎であり、ファンタジー要素の強い作品となっている。宮部みゆき作品に「震える岩」「天狗風」「あかんべえ」「かまいたち」などの霊や妖が登場するものがあるが、こちらは霊や妖たちは怪異な存在として位置づけられており、その世界は異なる。廻船問屋長崎屋の若旦那であり、薬種問屋を任されている…  全文読む 評価する

置き去りの哀しさ
AQUIZ
2008/09/11 13:53:59
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★★★★★

 江戸が舞台の時代物であり、出自通りに人ならぬ妖達が罷り通る和製ファンタジィであり、広義の安楽椅子探偵ものである(実質は、椅子に座るも侭ならぬ病床探偵であるが)。 古典推理小説の様式を雛形とすれば、あらかた規格外揃いとなりそうな近年のミステリの体裁に近い構造となっている。 しかし、当シリーズの本質は「置き去りの哀しさ」ではないのだろうか。 探偵役たる主人公、一太郎は、両親始め、現代社会に置き換えれば大企業である店の一同、揃いも揃っての溺愛が過ぎ、布団に沈んでいるような少年である。 幼時の一太郎は、今と変わらず寝付いてばかりで、家の回りで友だちと遊ぶにも不自由する有様。家族は誰も優しく、その気に…  全文読む 評価する

江戸の妖しいミステリ。
ひろし
2008/07/08 16:29:08
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★★★

ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞の本作、期待を持ってページを開く。うーん簡単に言ってしまうと、妖怪モノとミステリが合わさった作品。絵本レベルのミステリではなく、それなりに練って書かれた物だとは分かる。けれども。やはりミステリに妖怪はご法度な気がする。「妖怪が憑り付いていたから」とか妖怪ならではの理由、ってのはやっぱりなんだかどうも、頂けない。時代物のミステリというのはその時代だから許される的な物が基本にあるので、さらに妖怪の能力が、となってしまうとやはりすっきり納得できなくなってしまう。それでは妖怪モノであるかと取れば、妖怪そのものにあまり魅力が無い。二人のメインの妖怪はそれなりに存在感を出し…  全文読む 評価する

虚弱だけどしたたかで、細くしぶとく生きていく
栗太郎
2007/01/06 21:28:09
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★★★

 タイトルの「しゃばけ」とは何だろうと首を傾げ、色いろと想像してしまいました。我ながら傑作だったのは「塩鮭を咥えた化け猫」。妖怪がたくさん出てくる話という前知識があって、ちょうど書店で同シリーズの「ねこのばば」を見かけたので無理もないと思うのですが、何のことはない「娑婆気」だったのですね。漢字で書いてくれればすぐわかったのに…… さて時は江戸、江戸有数の廻船問屋の一粒種である「若だんな」一太郎は、体が弱くて外出もままならず、両親から溺愛されています。両親だけでなく店のもの総出で若だんなを心配し甘やかし可愛がり、周囲で評判になるほど。でも誰よりも、「若だんな命!」と燃えているのは、世話係兼お目付…  全文読む 評価する

妖怪に囲まれた病弱探偵。しかも江戸もの。異色なのにかわいい。
かつき
2006/12/01 17:33:44
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★★★★★

第13回(2001年)日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。どうしてこの作品って大賞じゃなかったのかな?それくらいおもしろいし、うまい小説です。主人公は日本橋通町に店を構える廻船問屋「長崎屋」の御曹司。一粒種で病弱。すぐに寝込んでしまう17才の一太郎。5才のときに、祖父は体の弱い一太郎を守るために、奉公人佐助と仁吉(にきち)を連れてきます。彼らは実は「妖(あやかし)」。しかし忠実に一太郎に仕えます。ほとんど自由がないくらいに大事に大事にします。一太郎が初めて夜歩きに出た日、湯島聖堂の脇道で殺人を目撃します。しかもどうやら妖怪の仕業のよう。一太郎の周りには妖怪が次々に現れます。不思議な御曹司な…  全文読む 評価する

妖(あやかし)より恐ろしいのは人間
よし
2006/08/20 11:20:47
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★★★

「しゃばけ」シリーズの第1作。実に愉快で面白い。こんなに面白いシリーズを逃していたなんて…。さあ、大江戸妖怪ファンタジーの開幕です。廻船問屋問屋長崎屋の跡取り息子の一太郎。17歳にして薬種問屋を任されている。しかし、一太郎は生まれながらにして身体が滅法弱い。いつも寝込む日々。その一太郎に寄り添うように守るのは犬神と白沢。一太郎には、人間には決して見えない妖怪たちの姿が見える。そんな一太郎が遭遇する殺人事件。 一太郎が備えている特殊能力「妖怪が見える」というのが楽しい。生き物だけではなくどんなものにも精霊が宿っているという、江戸ならではの考え方が斬新です。これが、この物語のキーになっています。妖…  全文読む 評価する

次作に期待
ピエロ
2005/12/20 22:46:03
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★★★

病弱で何かにつけてはよく寝込む、江戸でも有数の廻船問屋の一人息子、一太郎の周りには、店の手代の二人をはじめなぜか妖(あやかし)のものたちが大勢姿をみせる。たまの外出のときに人殺しを目撃したことから、周囲で不思議な事件が何度かおこる。一太郎は、妖たちといっしょに事件を調べはじめるが・・・。時代小説、ミステリ、捕り物帳、ファンタジー小説などの良いとこ取りをしたような内容、出てくる妖怪たちと一太郎との会話も楽しく、また、人殺しとなぜ一太郎の周りに妖怪が現れるのかという謎に引き込まれ、なかなかにおもしろい。のですが、大きな不満が。せっかく出てくる妖怪が、あんまり活躍しない。やることといったら、寝込んで…  全文読む 評価する

ファンタジーノベル大賞の中の平均作。だから、期待しすぎてはいけません。反動で、次回作以降を読むことができなくなります、私のように・・・
みーちゃん
2005/07/19 20:08:34
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★★★

《廻船問屋長崎屋の一人息子の一太郎は、家族に内緒の他出の帰り道、人殺しの現場に出会い、下手人に顔を見られてしまう。彼を守るために、妖怪たちが立ち上がる》タイトルもですが、カバーデザインが面白いですこういった下手うまの装丁、どこかで見かけた気がしますねする。話は、江戸時代を舞台にした妖怪談です。妖怪自体は、昔ほど特殊な存在ではなくなった今日此の頃ですが、彼等に守られる生き方と言うのが新鮮です。ファンタジーノベルに新しい風が吹くのでしょうか。一太郎は、江戸でも屈指の廻船問屋長崎屋の一人息子で十七歳。兄を早く亡くし、両親から大切に育てられてきました。しかし体が病弱で、すぐに寝付いてしまいます。そんな…  全文読む 評価する

小朝が参りました
消印所沢
2005/06/28 02:07:45
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★★

まー,なんつんですかね,俺は「新耳袋」みてえなコアなオカルトと,本格推理物との融合作品だと思って買ったんすよ. そしたらまあ,全然これが違っててね. まず,なんだ,推理物としてちっとも食い足りねえのがいけねえやな. 伏線らしい伏線もロクに貼られていねえ.いや,正確に言やあ,貼られてるこたぁ貼られてんだが,それは「畠中恵脳内のオカルト法則」があらかじめ分かってねえと,伏線として通用しねえ. でもって,その法則が披露されるのは,物語中盤も過ぎてからだ. これじゃあ,いけねえ.せめて冒頭に明らかにしておかなきゃフェアじゃねえってもんよ. そもそも,冒頭,主人公とその周辺人物らしいのの関係性が説明され…  全文読む 評価する

道具立てはおどろおどろしいですが・・・
ふぉあぁ
2005/05/16 22:51:14
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★★★★

漆黒の闇に包まれた夜、わずかな灯火(ともしび)の影にはなにかが潜んでいるように感じてしまう。昔の人々は 人知の及ばぬ物の怪と当たり前のように 隣り合わせに過ごしていたのかも知れません。そんな江戸時代でも この物語の主人公 廻船問屋の若旦那 一太郎は特別な存在だったのです。すぐに寝込んでしまうほど体の弱い一太郎には、しっかりものの手代が二人 彼の面倒を見るためにと言いながら、まるで監視をするかのようにいつも付き従っています。 が なんと、この佐助と仁吉は、実は妖(あやかし)が人の姿をしているものなのです。ある夜、手代の目をごまかして外へ出て行った一太郎は人殺しの現場に居合わせてしまいます。 そし…  全文読む 評価する

「若だんな」と「一太郎」の「妖」隠し?
真琴
2005/02/04 12:42:00
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★★★★

そう、あの映画に似ているのだ。身の回りの物は、長年大事にしていると「付喪神(つくもかみ)」になれるらしい。長年大切にされ、付喪神になれた茶器。親方には大切にされてきたが、人間の勝手によって壊され、付喪神になれない墨壷。主人公「一太郎」は廻船問屋の若だんな。生まれた時から体が弱く、両親からは赤ちゃん以上に甘やかされ、自由な外出もままならい。その若だんなに仕えているのが、手代(お店の使用人)である「佐助」「仁吉」の2人。実は名の知られる妖怪なのだ。2人以外にも、顔は怖いが気の弱い子鬼の妖怪「鳴家」、派手な身なりでふすまから抜け出てくる「屏風のぞき」など個性的な妖怪達が若だんなと同居している。妖怪同…  全文読む 評価する

捕り物帖なのか人情物なのかとにかく楽しい
Yan
2005/01/20 11:24:00
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★★★★★

あやかしと病弱な大店の若旦那が連続殺人事件を解決すると言う捕り物帖のようでもあり江戸の人情ものでもあり妖怪ものでもあるふしぎで明るい物語。あやかしというと陰陽師に出てくるようなかなり危ないモノかと思えば若旦那と一緒に店の離れで活躍するあやかしは家守みたいに小さくてかわいい感じがする。体の弱い若旦那にぴったりついてその身をお守りするのも手代に化けたあやかしでこちらはやさおとこだ。ひょんなことから殺人の現場に遭遇してしまった若旦那が殺人犯があやかしであることを突き止めて最後の火事場で封じ込めるまでの登場人物のせりふや動きがとても面白い。江戸の風物、商売の動き、町屋のつくり人の考え方など当時の江戸の…  全文読む 評価する

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