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  • カテゴリ:中学生 高校生
  • 発行年月:2003.11
  • 出版社: 幻冬舎
  • サイズ:27cm/455p
  • 利用対象:中学生 高校生
  • ISBN:4-344-00429-9

紙の本

13歳のハローワーク

著者 村上 龍 (著),はまの ゆか (絵)

これからの時代、大好きなことを職業として考えてみませんか? 動物、スポーツ、映画、音楽、料理など、いろいろな「好き」を入口に514種の職業を紹介。派遣、起業、資格など、雇...

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13歳のハローワーク

税込 2,860 26pt

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商品説明

これからの時代、大好きなことを職業として考えてみませんか? 動物、スポーツ、映画、音楽、料理など、いろいろな「好き」を入口に514種の職業を紹介。派遣、起業、資格など、雇用の現状をすべて網羅した仕事の百科全書。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

村上 龍

略歴
〈村上龍〉長崎県生まれ。大学在学中、「限りなく透明に近いブルー」で芥川賞受賞。その他の著書に「トパーズ」「5分後の世界」など。

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みんなのレビュー121件

みんなの評価3.8

評価内訳

紙の本

53歳のハローワーク

2008/09/04 19:01

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 先日、ハローワークに行った。「13歳」のではなく、「53歳」のだから、ことは深刻である。
 仕事を辞めて三ヶ月経った。体よく「無所属の時間」などと言っても、生活のためのお金を稼ぐ手段を手に入れなければならない訳で、いくばくかの退職金ではお先がしれている。ハローワークという所はTVの映像や何かで見たことがあっただけで、実際に足を踏み入れたのは初めてだった。場所にもよるのだろうか、仕事を探す検索端末には確かに人がついていたが、報道されているような鬼気迫る感じではなかった。それよりももっと静かな印象を受けた。あるいは失業保険の給付を待つ人たちはどこか飼いならされた羊の群れのようでもある。仕事からあぶれるということはこういうことをいうのだろうか。仕事がないことよりもそういう人たちの仲間入りすることの方が少し恐くなった。
 ハローワークに全く求人がないわけではない。いくつかの求人案内を見たが、その会社が提示している条件を果たして自分が受諾できるかどうかだろう。本書の冒頭の「はじめに」で著者の村上龍は自分に向いた仕事で生活の糧を得ることの幸福について書いているが、それこそ13歳のハローワークだからいえることに違いない。「自分は何が好きか、自分の適性は何か、自分の才能は何に向いているかの、そういったことを考えるための重要な武器が好奇心です」なんていう言葉を、少なくとも53歳の失業者は鵜呑みにできない。この本は13歳の未来のある子供たちに書かれたもので、決して53歳の、いつ人生の終わりが来るかもしれない人向けに書かれたものではないのだから。しかし、そういいきることは正しいのだろうか、と思う自分がいる。人生の終盤を迎えつつある人こそ、本当の幸福をまっとうしないとあまりにも惨めだ。自分に合った仕事をしている人など限られているだろう。多くの人は自分に合わないと思っても生活のため家族のためにぐっと我慢をして働いているのだ。それなのに、まだ我慢をして自分を殺して働く必要があるのだろうか。53歳だからこそ、自分の好奇心のままに、新しい世界に飛び込んでいいのではないか。
 だからといって、いつもまでの自分に合った仕事を探し続けていいかということにも首を傾げる自分がいる。本書の「おわりに」で村上龍は「わたしたちの社会には、<集団に入らなければ>という誘因性・強制力がある」と書いているが、人生の終盤を迎えつつある人間にとって集団に入っていないというのは実に心許ないかぎりである。仕事をやめること、あるいは会社という集団を離れて「無所属の時間」を持つことは、お奨めできるものではない。よく定年後のために趣味を持ちなさいという話を聞くが、あれは正しくいえばどこか所属できる集団を持つようにしなさいということだろう。たとえ「無所属」であったとしても他者との関係性を捨て去ることではない。流行り唄ではないが、人間は所詮ひとりでは生きていけないものだ。
 だから53歳のハローワークでいえば、もっとも幸福なのは、集団との関係性を持ちながら、自分に合った仕事をじっくり探すということかもしれない。もし、集団に入っていないのであれば、やはり我慢しながらでも仕事につくべきだろう。そして、集団のもっている甘い蜜にまみれてみるのがいいかもしれない。そんなことを「無所属の時間」の中で考えた。

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紙の本

どんな苦痛に耐えられるか。

2008/08/25 22:24

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

13歳のハローワーク 村上龍 幻冬舎

数年前に読みました。
息子「あれー 13歳のハローワークを買ってきたの? 中学校の図書館にあるよ」
熊太郎「これをみて進路を決めるのだ」先行きのはっきりしてこない高校受験生の息子でした。
巻頭の著者の言葉には納得させられます。これまでの日本経済、日本人の暮らしの変化をとらえながら、この世に楽な仕事はない。苦痛の代償が金銭だ。自分にとってどんな苦痛だったら耐えられるかを基準にして仕事を選択しよう。自分の適性に応じた仕事を探そうと呼びかけています。
熊太郎「おーれも仕事をさがそうかな」
息子「手遅れだって」
著者は1日12時間、毎日、何年も文章を書いているそうです。わたしは、そこまではできないけれど、一日8時間、週休が1日あればできるような気がする。

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紙の本

君は何に没頭しているときが、いちばんハッピーなの?

2004/01/21 00:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:綾瀬良太 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 村上龍の小説には、日本人嫌悪を感じる。それは日本というシステムに対する不快感なのかもしれない。
 小説では「物語」のカタチでそれを指摘できる。しかし、現実に起こっている事態に肉薄する手法は、ほかにもある。「13歳のハローワーク」がそれだ。

 子供の頃、政治家の汚職事件を見るたびに、「金儲け」=「拝金主義」=「不純なもの」と刷り込まれてきた。それはときに本質を把握していたであろうし、まったく誤っていたこともあった。今になってみれば。
「金に汚い」ことが、「金が汚い」に移行していたのかもしれない。
 さて、働く、とは何か。自己実現とは、何か。
 自分の好きなこと続けながら、それを生活の糧にしていく方策を、中学校では教えてくれない。「そんな余裕はない」と、中学校の教師をしている友人は答える。それが現状だとすると、「この仕事、別にやりたかったわけじゃないけど、僕にできるのは、これくらいしかなかったから」と、弁明する青年が多く生まれることになる。仕事がおもしろくない。不本意だが、これが仕事だ。仕方がない。そんな思いで仕事を続ける青年が親になり、そんな親を見て育った子供の仕事観は、たぶんゆがめられるだろう。

 「お金があることで幸せが約束されるわけではないが、少なくともお金がないことで起こる不幸からは逃れられる」と、かつてどこかで村上龍は語っていた。お金がないことで発生する不幸、たとえば自殺、盗難、進学、友人関係にヒビが入る……というようなことは、実のところ、小学校で学ぶべきことなのかもしれない。
 そして同時に大切なのが、自分は何をしているときが、いちばんハッピーなのか? それを発見すること。その時期が、中学生なのだろう。
 自分が何をしているときが、いちばん充実しているのか? 寝食忘れて没頭できるものは何か? そして将来、それを仕事にするには、どういうスキルが必要なのか? 不幸なことに、学校ではそれは開陳されない。自分で扉を開くしかない。しかし、不幸にも扉がどこにあるのかわからない子供もいる。だから、村上龍は具体的な扉を用意したのだろう。それが「13歳のハローワーク」この本なのだ。

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紙の本

人生の豊かさ−常識という怪物からの脱皮

2004/01/09 14:52

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はしもけいす - この投稿者のレビュー一覧を見る

好きな仕事をするというのは、人間の生理にかなっていることだと思う。しかし、今の現代人は、常識という怪物の奴隷と化し自分自身を失った。自分自身を失ったため充実感が持てない。
もともと大人がこういった内容のことを子供に示すべきことだと思う。村上 龍氏が“代わりに”この本を執筆したということは大人自体反省しなければならないと警鐘を鳴らしているのではないか。
しかし、村上氏の言うように、今の大人達は、子供の頃から「いい学校、いい大学」おだてられ、その上の大人達が敷いてきたレールの上に乗ってきたため、子供には、「いい大学、いい会社」しか言えない。
今子供の世代に秩序の崩壊が起こっているのは、大人自身が自分自身を失っており、充実感を持てない状況を反映しているといえないだろうか。
「おかしい」とは大人達もわかっているのだが、常識という怪物に心が乗っ取られているため、どうしようもない。レールの上に乗っておくしかない。そこに苦悩がある。
スマップの歌でOnlyOneというのがはやっているが、この歌がはやっているのは、常識という怪物からなんとか脱出しようと、その怪物にがんじがらめになった私達の心のどこかでひとりひとり感じている現れではないかと感じる。
私自身、そのレールにのって、大学、そして世の中で一流企業と呼ばれるところで10年近く勤めたが、今は、趣味で高じたことをSOHOで個人事業として仕事をしている。確かに収入は減ったが、会社に居たときの無理矢理まわりに合わせていたことによるストレスはなくなり、趣味を仕事にできたという充実感はある。しかし、仕事は大変なのは大変である。
独立して約3年。人生の豊かさとは何かというのを考えさせられ、「はっ」とさせられた。

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紙の本

見つけた!!

2003/12/13 23:11

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:クウコ - この投稿者のレビュー一覧を見る

中学1年生を担任しています。
「好きなことから将来の仕事を見つける」
何と素晴らしい視点でまとめられた
案内なのでしょう。

「見つけた!! これだ!!」 即座に購入。
届いた次の日には、学級文庫の棚に並びました。

私は、生徒にこんな話をしました。

「みんなが将来就く職業は、自分の好きなことにしょう。
なぜなら、仕事をしていく上で、困難やトラブルに遭遇しても、
『この仕事がすき』という気持ちがあれば乗り越えられるから。」

その話の後のこの本の紹介。
グッドタイミング。

生徒たちは、興味津々。
ページを懸命にめくる姿がみられました。

成功している人の多くは、やはり「好きなこと」を
仕事にしているのです。

「好きなこと」を一生懸命話している人の目が
キラキラしているのと同じように、
「好きなこと」を仕事にしている人は、
全身が光り輝いています。

生徒一人一人が輝く日を願って、
教育活動に励んでいます。
これからの進路指導にも活躍しそうです。

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紙の本

妹よ

2003/12/10 16:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:川内イオ - この投稿者のレビュー一覧を見る

私の妹は「理系の大学に行きたい」と言って親を困らせている。
妹は、現在高校の英語科に通うバリバリの文系だからだ。
直接話はしていないが、漏れ伝わるところによると
どうやら妹は「バイオ」に興味があるらしい。
どうしても「生物系」の学部のある大学に進みたいそうだ。

『13歳のハローワーク』は、「現代日本の職業紹介辞典」である。
著者自身が「最後の仕事」と評す小説家から一般的に「安定の象徴」と
認識されている公務員まで、世の中にはこんなに仕事があったのか、と
思わずにはいられないほどの職業が網羅されている。
この本は職業を「あいうえお」順に掲載していない。この本の中から
自分が知りたい職業を検索するには、唯一「自分の興味」が指標となる。

「辞典」と書いたが、ひとつひとつの職業について概略だけが
記されているわけではない。「どうやったらその仕事に就けるのか」
という具体的な記述や「この仕事だけで食べていける人は少ない」
といった、ぶっちゃけ的なコメントが漠然とした職業イメージに
リアリティを与える。

「13歳の」とタイトルにある。確かに、文章は平易でわかりやすく、
自分の将来に目を向け始めた中学生にとって、貴重な情報となるだろう。
私が教師だったら、この本を学級文庫にする。是非読んでもらいたい。
しかし、大人、例えば24歳の私、が読んでも十二分に楽しめる。
子どもの頃なりたかった職業(サッカー選手)、今の職業(秘密)、
家族の職業(公務員もいる)、友人・知人の職業(大工もいる)、
これらを探して読むと、思春期にひとりこそこそ国語辞典でHな言葉を
引いてほくそえんでいた頃と同じ気分が味わえる。

私は妹の机の上に、『13歳のハローワーク』を置いておいた。
帰宅した妹は怪訝そうな顔をしていたので、「面白いから読んでおけ」
とえらそうに言っておいた。多分ムカつかれた。
やりたいことがあるならやればいい。
けど、世の中はどうやら想像以上に広いみたいだぞ。
これが、放蕩兄貴の妹へのメッセージである。臭っ。

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紙の本

6000時間の幸せ

2004/02/07 12:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:高橋波子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「人生の成功者といえるのは、朝起きて自分のやりたいことの出来る人を言う」というくだりを感心して読んだことがある。会社員である私は定時に出社するために眠たい目をこすり、時には二日酔いのくさい息を吐きながら、満員電車に揺られる。ルーティンのほかに飛び込みの仕事も入る。視点としてグローバル化をかなり強く意識してはいるが、サラリーマンである以上会社の方針にほとんど忠実に作業を進めなければならない。だから朝起きて自分の好きなことを出来てはいないのである。
村上龍のハローワークは、仕事の百科全書と謳っているが、本当は本文中にちりばめられている28個のエッセイに珠玉の輝きがある。それは具体的な職業紹介ひとつひとつの海の中に浮かんでいるからさらに輝きが増している。
たとえば本書の絵を担当しているはまのゆかを題材にした「1年に6000時間」はもしかしたらこの本の本質をもっともよく表しているのかもしれない。できるかできないかではないのである。やるかやらないかだ。村上龍はさらりという。そしてはまのゆかはやるといってやりとげた。地獄の黙示録の撮影でコッポラがみずから湖を泳いで木にぶら下がっている鳥を取り除いたという逸話もそれにつながっている。
できるかできないかではなく、やるかやらないかである。人生の現場はほとんどこれはすべてじゃないかと私は思っている。
日経新聞で村上龍は、どんな仕事に向いているかを早く考え始めた方がアドバンテージができる、それを伝えたい、とコメントしている。しかしアドバンテージは、テニスであればサーバーとレシーバーの間を行ったり来たりだ。すぐに取り戻せる。あせることもない。視野を狭めることもない。その電車に乗り遅れたら、次の電車を待てばいい。一年は8760時間あるのだから。

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紙の本

大人もどうぞ

2004/01/21 23:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わじゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この世の中には2種類の人間・大人しかいないと思います。(略)2種類の人間・大人とは、自分の好きな仕事、自分に向いている仕事で生活の糧を得ている人と、そうではない人のことです。

 という序文で始まる、村上龍のお仕事紹介本。なんか2種類の人間しかいないって言ってる人多いね(笑) 読んでて面白いのは職人さん系の仕事。最高峰の独立時計技師を目指す人はスイスの学校で学ぶのがオススメ、とかバイオリン職人ならイタリアのクレモナに専門学校があるとか。プロスポーツ選手は分野ごとに国内のプロ選手の数が書いてあって、例えば、サッカー800人・野球700人・競馬900人・テニス200人・プロレス&格闘技100人てな具合。

 クリエイターと職人系の仕事のことしか書いてないような気もするものの、楽しくぱらぱらとめくっています。海外に留学したいと考えるほど時計が好きな13歳なら、このテの情報はどういうわけか手に入れているものだと思うのだけれど、こんなふうにあえて図鑑にしてあげなくちゃならないなんて、どっちかというと子供たちより、いい学校→いい会社→幸せ という図式からこの期に及んでも抜け出せずにいるばかりか、子供たちにもう役には立たないその図式しか示すことが出来ずにいる大人たちが待っていた本なのかもしれません。

LA DOLCE VITA 

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紙の本

『世界』との接点としての『仕事・職業』

2004/01/14 21:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:がめ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「ねぇ、もしも、何億円も手に入って、この先一生働かずに済むとしても、それでもやっぱり働くの?」
「そうさねぇ、働かなくても食ってけるんなら、アクセクはしないと思うけど、やっぱ何らかの形で働いてはいたいかなぁ。」
「私はね、そういうのは嫌。ずっと、好きなことして生きていくの。ふふ。」

その女友達は、男の人はワーカホリック気味なところがあるからね、と言って笑ったのでした。

彼女の考えは別に間違ってはいないし、働かずに生きていけるのならば働かずに済ませたい、というのが世間の一般的な考え方だとは思いますが、遊んで暮らすなんて生き方にもそのうちに飽きてしまう筈なんですよ。と、あたしはそう思うのですが。それは何年も先のことかも知れないし、そりゃ、ずっと飽きない人も中にはいるのかも知れませんけど。

飽きるというよりも、嫌になる、と言った方が良いかも知れないけれど、要は自分が『世界』にとって何の役にも立たない、無価値な人間だと感じることに我慢がならんのです、あたしは。少なくとも、あたしという人間は。
何かで読んだのですが、人間と言うのは無意味な労働を強制すると狂ってしまうらしいですヨ。自分がやっていることに何でも良いから意味があると思えばこそ、生きて行けるんじゃなかろうかしら、人間というのは。

おかしくならずにシャンとして生きていくというのは、言い換えれば、『世界』との接点をしっかりと保って生きていく、という事だと思うのです。で、この、『世界』との接点のひとつが『仕事・職業』だと思うのですが、それを選択する際の基準として『好きで好きでしょうがないこと』を村上龍氏は挙げ、いろんな『好き』を『世界』への入り口に、514種の職業を『13歳のハローワーク』の中で紹介しています。

本書に対しては、いろいろ批判もあるようですが、飽くまで『世界』とのひとつの接点としての『仕事・職業』のガイドブックというのが、この本の役割なのであって、村上氏とて、子供たちに対して、これを読んでこの先の人生の全てを決めてしまえと書いているわけではなく、こういう切り口での『仕事・職業』の捉え方もアリじゃない?ということじゃないですか。
そもそも、ハローワークが仕事を紹介してくれたからといって、それでその仕事に就くかどうかを判断するのは結局本人ですしね。『仕事・職業』の紹介の仕方としては、こういうのもアリだと思いますヨ、個人的には。ずっと働かずに生きていくのもアリ、みたいにネ。そもそも、今まで子供たちに、散々「いい学校、いい会社」なんて言っておきながらそれが通用しない時代になったからこそ、こういう本が必要になってるんでしょうヨ。

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紙の本

知ることは出来る

2016/12/28 00:25

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:DnDn - この投稿者のレビュー一覧を見る

将来のことを考えることは早すぎて損することはないと思います。
この本では色んな職業が紹介されています。
知らなかった職業もあり、読んだときは「へぇ」と思いました。
ただ、そこから将来について深く考えるってことは出来なかったかな……。
それは私個人の話なので、他の方はどうかわかりません。
この本ではどういう職業があるのか色々と知ることが出来ます。
これが将来を考えるきっかけにはならなくても、この本で知った名前の職業が将来に繋がっていく可能性もあると思います。

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紙の本

13歳で職業を決めなくてはならない不幸

2005/09/04 21:43

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る

村上龍+はまのゆか画の前作『あの金で何が買えたか』と同じように、企画で売れた本と言っていいだろう。現実に即して言えば、一部の職業を除けば、大学へ行けという結論であり、その一部の職業でさえも大学へ行ってマイナスになるわけではなく、どうせ大学に行くならよい(適した)大学・学部に行けということになる。

 そのような面では、この本よりも河合塾の進路選択に関する本『学問の鉄人(文科系編)』、『わかる!学問環境・バイオの最前線』、『わかる!学問理科系の最先端』、『14歳と17歳のBOOKガイド』などが、ずっと分かりやすく、実用性が高い。

村上龍は文部科学省の「ゆとり教育」路線、興味・関心による進路決定を支持しているようだが、興味・関心があっても、能力・適性に合わない職業を選択するのは、不幸だと思う。『健全な肉体に狂気は宿る』で内田樹も言っているように、職業決定は「自分はこれがしたい」と主張することによってではなく、「自分は他人のために何ができるか」を問うて、なされるものだ。たとえ、能力があっても、興味・関心のあることは、趣味にとどめるのが幸せな場合すらあるのだから。

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紙の本

子供に可能性なんて無い!

2004/06/30 05:48

18人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

村上龍のメッセージは「下らない受験勉強なんかしたって
意味が無い。これからは好きなことを早く見つけて、その
プロフェッショナルになるのが幸せになる道だ」という
ものだ。受験勉強に失敗し社会から一旦ドロップアウト
した村上はなんとか既存の社会に復讐し、受験勉強の無意味
さを訴えて、己の心のトラウマを解消したいらしい。

しかし13歳の子供の「好きなこと」ってナンだろうか。
13歳の時に好きだったことが、そのままずっと一生「好き」
であり続けられる人って、どれくらいいるのだろうか?
もちろん、まったくいないわけじゃないだろうが13歳の
時に好きだったことが、その後もずっと好きでいられる人
というのは極めて少数なんだと思う。

もし仮に13歳のときに「好きなことが見つかった」と
しよう。しかしその「好きなこと」を職業に選ぶことが
本当に幸せなことなんだろうか。好きなことは見つかっても
ソレに対して自分は全く才能が無いというケースもありうる。
13歳の時は好きで好きでたまらなかったが、その後それに
飽きてしまったり、もっと好きなことが見つかるかも知れ
ない。だいたいほとんどの子供には一生を食っていける
ような特殊な才能なんか無い。あると勘違いして受験勉強
から逃避して四次元空間に迷い込み悲惨な末路をたどる
「こども」のなんと多いことか。そういう連中を「くずれ」
と呼ぶ。「歌手崩れ」「ボクサー崩れ」「野球選手崩れ」
「サッカー選手崩れ」...

多くの人間はそもそも一体自分は何が好きなのか、自分は
何に向いているのかわからない。わからないまま一生を
終えてしまう人は多いし、これからも多いだろう。この
本は「好きなことに没頭することが出来れば幸せだ」という
前提にたって書かれている。しかし本当にそうだろうか?
気の進まない仕事にも毎日一定の時間を義務として割くこと
で精神の弛緩を防ぐという知恵は西洋の修道院や日本の禅寺
の修行僧の生活にもある。受験勉強はある意味でこうした
修行僧の「業」に似ている。好きでもないことに自分を
動員し駆り立てる訓練、好きでもないことに意味を見出し
それを毎日倦まずたゆまずこなしていく修行。これをこなす
ことで自分という人格を陶冶していくプロセスでもあるのだ。
こうして形成された人格は社会には極めて有用である。社会
情勢は極めて変動する。好きなことばかりやっていられるほど
社会はあまくない。毎日押し寄せる様々な波を文句も言わず
に淡々と処理していく大人がいるからこそ社会は機能し続ける
のであって、その大半は「受験勉強という修行の場」を通じて
鍛え上げられた「大人」が処理しているからこそ社会は動き
続けていられるのだということを村上君にもそろそろ理解
してもらいたいと思う。

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紙の本

本当に子供に与えていい本ですか?

2004/05/16 16:49

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:そら - この投稿者のレビュー一覧を見る

子供たちに本当にこのような本を与えていいのでしょうか?
私は危惧を覚えます。

編集のコンセプトはまあいいと思いますが、内容があまりにも
いい加減だからです。著者は村上龍となっていますが、
彼が書いたのはコラムなど一部分だけです。
ほかのほとんどの職業紹介は、ブレーンの方々が書いたもの。
それもインターネットか何かで調べたような稚拙な内容です。
その職業に就いている方々に、実際に取材して書いたものが
いくつあるのでしょう。

このような本が全国の学校で大量購入されていることを
どうとらえたらいいのでしょうか。
教師の一人として理解に苦しみます。
この本に書かれている情報を子どもたちが鵜呑みにしてしまったら
と考えると恐ろしくなります。
親が自分の子供に買い与えるのは、親の責任だからまだいいでしょう。
けれども、教師は子供たちに与える本をもっと精選すべきです。
それに、タイトルに13歳と入れておきながら、
この本にはルビがありません。
本当に中学生をターゲットにした本であれば、
ルビをふるのは当然のことではないでしょうか?
これは明らかに大人向きの本です。
ここに何か制作側の意図を感じてしまうのですが…

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紙の本

目次

2003/12/18 17:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る

はじめに

1 自然と科学に関係する職業
その1 花や植物が好き
その2 植物[爬虫類・魚と鳥を含む]が好き
Essay 学問は本来面白いものだ[その1:生物学]
その3 虫が好き
Essay 蜘蛛の糸
その4 人体・遺伝が好き
Essay 医師の未来像
その5 雲や空や川や海が好き
Essay 辛いけど充実感のある海の仕事
その6 火と炎と煙が好き
Essay 火と炎の魅力と魔力
その7 星や宇宙が好き
Essay 学問は本来面白いものだ[その2:天文学]
その8 算数・数学が好き
Essay お金の流れを監視・記録する仕事

2 アートと表現に関係する職業
その1 音楽が好き
Essay 音楽家の幸福
その2 絵やデザインが好き
Essay 1年に6000時間
Essay 変化と不変
その3 文章が好き
Essay 小説家の誕生
その4 ダンスが好き
Essay 死ぬまで踊り続ける
その5 映画が好き
Essay 鳥をどけろ、カメラを回せ
Essay SFXとハリウッド
その6 テレビやラジオが好き
Essay 異和感と警戒心
その7 ステージが好き
Essay 舞台を演じるということ

3 スポーツと遊びに関係する職業
その1 スポーツをするのが好き
Essay プロスポーツの広い地平
その2 賭け事や勝負事が好き
その3 収集するのが好き
その4 アウトドアライフが好き
Essay 明るい農村
その5 メカ・工作が好き
Essay AI[artificial intelligence:人工知能]と知覚心理学
その6 乗り物が好き

4 旅と外国に関係する職業
その1 旅行が好き
Essay 海外の学校で学ぶ
Essay ツアコンに未来はあるか
その2 外国語が好き
Essay 語学の達人たち
その3 地図を見るのが好き

5 生活と社会に関係する職業
その1 心のことを考えるのが好き
その2 お料理が好き
その3 家やインテリアが好き
その4 おしゃれが好き
Essay 日本の若者のファッション
その5 人の役に立つのが好き
行政/司法
Essay 司法に関する仕事と司法制度改革
教育
Essay 求められる教師像とは?
安全/福祉
Essay 介護ビジネス

Special Chapter1 サービスやモノを売る
接客・案内[サービスを売る]/販売[モノを売る]/営業[優位性を売る]
Essay 欲望と信用のコミュニケーション
Special Chapter2 日本の伝統工芸
Special Chapter3 職業としての自衛官

6 何も好きなことがないとがっかりした子のための特別編
その1 戦争が好き
その2 ナイフが好き
その3 武器・兵器が好き
その4 テレビゲームが好き
その5 アニメが好き
その6 漫画が好き
その7 カラオケが好き
その8 何もしない&寝ているのが好き
その9 エッチなことが好き
その10 ケンカが好き

p.s.明日のための予習
13歳が20歳になるころには
1 いろいろな働き方の選択
2 IT[Information Technology]
3 環境─21世紀のビッグビジネス
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2004/10/07 20:20

投稿元:ブクログ

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