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商品説明
「欲張り村の村長たちの集まり」とも呼ばれる強烈な医師たちをまとめる傑物・武見太郎の肉声を交えつつ、医師優遇税制批判、医療費値上げ問題などの裏側を明らかにする。揺れ続ける医療問題の背景を描き出す。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
水野 肇
- 略歴
- 〈水野肇〉1927年大阪生まれ。大阪外国語大学ロシア語科卒業。山陽新聞社会部を経て、現在、医事評論家として活躍。著書に「日本医療のゆくえ」「待ったなしの医療改革」など。
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紙の本
癒着を切り離す
2017/08/25 18:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本医師会の歴史の深さと影響力の強さを感じました。政界やビジネスに結びついてしまうことも考えさせられました。
紙の本
圧力団体「日本医師会」の闘いの日々が的確に分かるのだけれど……。
2003/12/19 00:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:でぶ海 - この投稿者のレビュー一覧を見る
労作であることには間違いない。
医者の団体である日本医師会が、なぜ「圧力団体」のように表現されるのか。なせ医療制度に関する官僚の決定を跳ね返すほどの力を備えているのか。こうした不思議な現象を歴史的に遡って、教えてくれるのが本書である。
不平等税制の極みであった医師優遇税制の問題、保険医療成立の問題、医薬分業が進まぬ根本問題、厚生省管轄の悪法「制限医療」撤廃の問題……。戦後の日本の医療行政が乗り越えなければならない問題は数多くあった。それらのひとつひとつを「日本医師会」は解決していくのであるが、敵は常に「厚生省」という役人である。「人道的見地」に立って、医師会は突き進む。役人はぬえのように巧妙に、医療を官僚の支配下から逃さぬように動く。医師会は自民党の大物代議士を巻き込み、場外乱闘に持ち込む。しかし、高度に専門的な行政問題ゆえ、代議士たちは、いい返事を返すだけで、一向に事態は前に進まない……。これが医師会の戦後半世紀に及ぶ闘いの概略だ。
医師会は、正しい医療の抵抗となっていた悪法を撤廃させもした。しかし、医師会の会員である医師たちの多くが「欲張り村の村長」であるという恥部を抱えたままの圧力団体という側面もぬぐい去りがたく露呈し続けた。
国が医師会の言うことを素直に受け取れば、「保険の点数を上げましょう、患者の負担額を増やしましょう、医師から税金を取るのは控えましょう」ということになるだろう。そして、医師会は五十年かけてそれを実現した。かくして、医師は金持ちになった。しかし、その金は、夫人のミンクのコートに化けるだけだ。
もうそこまで来ている、少子老人社会における医療費高騰の問題、これを我利我利亡者の見地からでなく、大所高所から、医師会・与党・官僚が一体となって解決しなければ、保険制度は完全に崩壊する。
そんな流れをおさらいすることができた。簡便におさらいはできたが、医療制度の今後の展望や高齢者社会に向けての抜本的改革案、保険医療逼迫という現状を招いた真犯人追及……そうした「あと一歩」を読みたかった。
また、この著者の文章は、正直、いただけない。