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紙の本
黒いハンカチ (創元推理文庫)
著者 小沼 丹 (著)
●北村薫氏推薦――「この先生が謎を見たら同時に解決も見えてしまう。」●坪内祐三氏推薦――「伝統的イギリス文学の素養を豊富にもっていた素晴らしく美しいマイナー・ポエット、小...
黒いハンカチ (創元推理文庫)
黒いハンカチ
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商品説明
●北村薫氏推薦――「この先生が謎を見たら同時に解決も見えてしまう。」
●坪内祐三氏推薦――「伝統的イギリス文学の素養を豊富にもっていた素晴らしく美しいマイナー・ポエット、小沼丹。ミステリ小説を描いてもその持ち味(例えば文章のリリシズム)は変わらない。」(週刊文春2003年7月24日号より)
A女学院のニシ・アズマ先生の許にちょっとした謎が持ち込まれたり、先生自ら謎を見つけ出すと、彼女は鋭い観察眼と明晰な頭脳でそれを解き明かす。飄飄とした筆致が光る短編の名手による連作推理12編。昭和32年4月から一年間、〈新婦人〉に「ある女教師の探偵記録」と銘打って連載された短編集の初文庫化! 解説=新保博久【本の内容】
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紙の本
いい時代ですねえ
2003/11/14 23:02
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
高台に建つA女学院の屋根裏部屋は、ニシ・アズマ先生のお気に入りの場所。暇があるとそこで昼寝をしたり絵を描いたり。かといってこのニシ先生、決して怠け者のボンクラなどではありません。鋭い観察眼の持ち主で、気になることを見つけたり知人から謎が持ち込まれたりすると、たちまち太い赤縁の眼鏡をかけて名探偵に早変わり、快刀乱麻を断つごとくみごとに解き明かしてみせる。ニシ・アズマ女史の探偵譚12編が収録されています。
ミステリとしては、ニシ先生が犯人や犯行方法を説明、動機についてはあまり深く追求されていないのでちょっと物足りなさも覚えますが、それを補って余りあるほどの文章の力、読み終わった後は不満よりも爽快さが残ります。
作者の小沼丹、聞いたことのない作家なので新人さんかと思ったら、さにあらず、数々の文学賞を受賞していた人で、このニシ先生のシリーズも昭和三十二年四月から一年間雑誌に連載されていたものだそう。なるほど、漢字の使い方や文字遣いなど改められてはいるようですが、それでも当時の雰囲気や作風が伝わってき、いま読んでみるとかえって新鮮さを感じます。
本書のような、埋もれた名作忘れられた傑作ミステリが次々と陽の目を見るようになった昨今、まったくよい時代に居合わせたものだと実感させてくれる一冊です。
紙の本
ニシ女史の鋭い謎解きを楽しむもよし、作品のもつ余韻を楽しむのもまたよし
2003/09/03 16:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:拾得 - この投稿者のレビュー一覧を見る
北村薫氏の絶賛と共に、再び世に出ることになったニシ・アズマ女史。本業はA女学院の先生だが、次々と遭遇する事件を、シャーロック・ホームズばりの鋭い観察眼で、ものの見事に解決へと導いていく。と、書いてしまうとテンポのよい冒険活劇と見られるかもしれないが、本連作はもっとゆったりとした雰囲気で、常にニシ先生の日常と共にある。そんな、心地よさが本作品のもう一つの魅力だ。
「謎解き」に主眼はあっても、犯罪を緻密に再構成することはない。むしろ、学校の三階に昼寝場所を確保するようなニシ先生と、その周りを流れるゆったりした空気が丁寧に描き込まれている。ニシ・アズマ女史の鋭い観察眼を楽しむこともできるし、作品の醸す空気そのものを楽しんでもいい。
たとえば、「シルク・ハット」という作品。サタ・ケン家の「お芽出度い」正月のカルタ会でのちょっとした事件を描いている。この家の正月がいかにお芽出度いものであるのかについて、サタ・ケン氏が小学一年生の時の逸話から説き起こす。天長節の日の「一年に一度しかない、お芽出度い日は何ですか」という(戦前の)先生の質問に、一年坊主だったサタケン君は、自信をもって「お正月!」と答えたのだ。
時には殺人などの「謎解き」ものでありながら、こんな居心地の良い余韻を残せる本書は、今の時代に極めて得難い作品なのではないだろうか。
紙の本
いまさらながら小沼丹の作品をもっと読みたい。
2020/08/10 14:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずは、主人公の女教師ニシ・アズマのきりりと凛々しい観察眼に惹かれる。そして、「ごめんあそばせ」、「はあ、左様で、まあ、おかけなさいまし」...といった、ちょっと古風な物言いが品のよさを醸し出しているのも、心地よい。
推理小説なのだが、そんなに酷い事件もおこらずに、でも、ニシ・アズマ嬢によって淡々と推理されたその「物語」が、非常に好ましかった。
何よりいいなぁ...と思うのは、物語の底のほうに流れているかのような飄々とした雰囲気。気負いがない、かっこつけもない...読者にあまり重いものを負わせない作風。しかし、それでも、ひとたび物語世界に入っていけば、ちょっとだけモダンな香りがする、今時はやりのノスタルジーなんかとは一線を隔す「昭和初期」が繰り広がって、スキッと掃き清めたような座敷のような、きちんとアイロンをかけた白いシャツみたいな清々しさもただよっている。
...そこがなんとも言えず素敵なのだ。
紙の本
なんだか懐かしい
2014/05/06 22:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱっく - この投稿者のレビュー一覧を見る
シンプルだけれど、ある意味奥深く、読み終わった時気持ちよい
紙の本
このレトロな雰囲気がたまらない!
2016/01/10 14:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:プティラパン - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本のことは、ビブリア古書堂という本で知りました。タイトルや内容を見て、すごく好みだなーと思いました。
もともと、探偵小説が大好きなのですが、この本はすごく好きです。
レトロな雰囲気で、話がサクサク進むところが読みやすくていいなーと感じています。
とてもおススメです。
紙の本
私には読み切る力がありませんでした
2017/06/12 04:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブックン - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯にもあるとおり、この本、「ビブリア古書堂」の5で栞子さんの確かお母さんが触れていたと記憶しています。全く知らない著者、作品でしたが、あの辛口のお母さんの目に留まったのだからと購入しました。が、私の感性では良さを認識できるに至りませんでした。主人公に魅力を感ずることができない、お話がどれも淡白、残念ながらこれが正直な感想です。
電子書籍
なんだか懐かしい
2022/01/18 22:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
そういうレトロな感じが文体からもただよってきます。やはり、かなり、古い時代の作品なんですね、少し古いです。しかし、シャーロックホームズばリの観察力ですね……。びっくり