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狂乱  新装版  新潮文庫

狂乱(新潮社) 池波 正太郎著
税込価格: ¥540 (本体 : ¥514)
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出版 : 新潮社
サイズ : 16cm / 349p
ISBN : 4-10-115738-3
発行年月 : 2002.12
利用対象 : 一般

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コメント・書評

曼珠沙華、散る
saihikarunogo
2012/01/08 15:29:56
評価 ( マーク )
★★★★★

第一話『毒婦』で、小兵衛が羽織を頭からかぶって、暴れる酔っ払いを取り鎮める。それだけならただの気の利いた爺さんだが、気を失った酔っ払いを鐘ヶ淵まで連れてきて、知らぬ顔で介抱してしゃあしゃあと親切ごかしに身の上話を聞き出すところが、さすがのいたずら小僧的狸爺いである。ところで、タイトルの毒婦とは、どんな女か。>「……あの女の、どこがよかったのかのう。何人もの男が現(うつつ)をぬかすほどの美形でもなし、陰気で無口で、酒の相手にもなるまいし、抱いて寝たところで、つまらぬような……」>「ですから、その陰気なところが、たまらねえのでございますよ、男には……」ふむふむ。いるいる。よく、後宮もの…  全文読む 評価する

人は絶えず狂気と正気のバランスを取りながら生きている。
toku
2011/09/07 16:56:03
評価 ( マーク )
★★★★

【狂乱】で、狂犬のような石山甚市について、このように語っている。「あのときの石山の、あの狂暴な所行。狼のごとく光っていた両眼。全身から噴き出す凄烈の殺気。心身の均衡が、いったん破れたときの人間の恐ろしさを、小兵衛は何度も見てきている」 この「心身の均衡が破れたとき」というは、正気を失っているときということだろう。言ってみれば、正気の対義語である狂気ということ。 この心身の均衡が破れた狂気というものに着目して、本書を読んでみると、実にさまざまな狂気があるものだと驚かされる。魔が差して……というのも、この状態ではないだろうか。【毒婦】では、ウツボカズラに引き寄せられる昆虫のごとく、おきよに惹かれ、…  全文読む 評価する

影法師〈レクイエム〉
流花
2003/07/05 23:46:00
評価 ( マーク )
★★★★★

「これだけ世間から見捨てられた俺だ。このままいつまでも、こんな暮らしをしていられるか。こうなれば…狂い死にに死んでくれるぞ!!」 石山甚市、35歳。両親に先立たれ、不遇な生い立ちの中で、剣を頼りに生きてきた。しかし、身分の低い石山が、身分の高い者たちをうち負かしてしまった時、すべての歯車が狂いだしたのである。『遠ざけられ、疎まれて…青春は踏みにじられ…いつも孤独…こういう若者が、どのように変形していくことか?…』誰もが、自分を蔑み、まともに扱ってくれない。…たった一人、まともに接してくれた豊田でさえ、周囲の圧力に耐えきれず、「出て行け!」と言う。そしてとうとう、そんな彼の姿を見て笑いを漏らした…  全文読む 評価する

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