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商品説明
どのような写真家に惹かれるか、写真ギャラリーの開き方、ニューヨークでの写真の買い付け、簡単な写真の飾り方など、坂川流写真との付き合い方を伝授するエッセイ集。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
坂川 栄治
- 略歴
- 〈坂川栄治〉1952年北海道生まれ。凸版印刷、百貨店宣伝部を経て、87年坂川事務所を設立。書籍の装幀を手がける一方、広告、PR誌、カタログ等幅広いアートディレクションを行う。
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紙の本
オリジナル・プリントに魅了され専門画廊までつくったが……
2002/10/31 22:15
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投稿者:安原顕 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著名な装丁家坂川栄治が、好きな写真家/作品について書き下ろした楽しい、役にも立つエッセイ集である。目次は二章から成り、一章「写真を知る」には、ダイアン・アーバスからジゼル・フロイントまで18人の写真家/作品に関するエッセイ(日本人は唯一、山沢栄子)、二章「写真を持つ」では一九九五年一一月、写真好きが高じ、写真専門の「バーソウ・フォト・ギャラリー」を開くに至る経緯、オリジナル・プリントの魅力についてなどが綴られる。荒木経惟も「好きな写真家」に挙げているロバート・フランクについての文を紹介しておくと、ロバートはアメリカ人ではなく、一九二四年生まれのスイス人。四七年(23歳の時)、NYに出て、『ハーパーズ・バザー』の専属ファッション・カメラマンを皮切りに、数多くの雑誌社で働く。グッゲンハイム財団から外国人初の写真奨励金をもらうや、その金をもとに五五年から一年間、アメリカ各地を旅して写真を撮る。それは妻と子供二人をフォルクスワーゲンに乗せた家族旅行でもあった。この時の写真を纏めたのが「コンテンポラリー写真」のルーツ『ジ・アメリカンズ』である。二章では一九九四年、坂川栄治が四二歳の時、当時三〇歳の土川君と一緒に「オリジナル・プリント」買い付けのため初めてアメリカに行った話から始まる。予算は三八〇万円。買いたい写真はエドワード・ウェストン、イモジェン・カニンガム、アンドレ・ケルテスだった。かくしてウェストンは四点で七〇万円、ベロックのヌード写真(一八万円)、新人デジーナ・デルイーズ、一八点で九三万円(一点五万円)。ケルテスの代表作一一点を35%オフで購入。カニンガム『トライアングル』は一五〇万円もしたので諦める。さらに九五年にはギャラリーをオープン。多い日は入場者数百人を超え、一番売れた時は、十万円程度の作品が十数点売れたこともあるが、三か月間、一点も売れぬ日もあり、結局、オープンして五年後の〇〇年、志し半ばにして閉廊を余儀なくされる。本書の最後には、ギャラリーで扱ったガードナー『ランブリング・マイルド』から、ハインビダウ『痕跡』まで、全三一作家の一覧も出ている。