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紙の本
陰陽道 呪術と鬼神の世界 (講談社選書メチエ)
著者 鈴木 一馨 (著)
個人の運勢から国家の大計まで示し、1400年にわたって日本を支配し続けた思想「陰陽道」。その思想と実践とは? 起源・理論から安倍晴明に代表される「陰陽師」の活躍の真相まで...
陰陽道 呪術と鬼神の世界 (講談社選書メチエ)
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商品説明
個人の運勢から国家の大計まで示し、1400年にわたって日本を支配し続けた思想「陰陽道」。その思想と実践とは? 起源・理論から安倍晴明に代表される「陰陽師」の活躍の真相までを解き明かす。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
鈴木 一馨
- 略歴
- 〈鈴木一馨〉1966年神奈川県生まれ。駒沢大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。現在、財団法人東方研究会研究員。共著書に「比較宗教思想論 2−中国・韓国・日本−」などがある。
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技術官僚としての陰陽師
2004/07/22 14:31
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:死せる詩人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一時期流行した「陰陽師」の裏側——真の姿という意味では表かもしれません——が書いてある書籍です。陰陽師というとオカルトとかファンタジとか一種の魔法的な性質を持つ異能者と考えられているのでしょうか。しかしながら、式神のような魔法が存在した筈もなく、実際には何か現実的な仕事を与えられた役職なわけです。この書籍には、そう言った「陰陽師の現実」が描かれています。
筆者の言葉を借りるならば、平安時代に於ける陰陽師とは技術官僚に他なりません。一般人には理解できない知識を持っていて、それを使って歴を読んだり祭事を指揮するのが陰陽師の主たる仕事なのです。
いい加減な本が多い中、丹念に一次資料を調べ、重要な部分は現代語訳した上で読者に提示して、「陰陽師の現実」を再構築していく筆者の学究的な態度には信頼が置けます。地に足の付いた確固たる存在としての陰陽師を知りたいならば必読の本と言えるのでは無いでしょうか