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- カテゴリ:小学生
- 発行年月:2002.5
- 出版社: ポプラ社
- サイズ:27cm/39p
- 利用対象:小学生
- ISBN:4-591-07241-X
紙の本
おばあちゃんは木になった (シリーズ自然いのちひと)
著者 大西 暢夫 (写真・文)
【日本絵本賞(第8回)】ダムに沈む予定で、地図から消えてしまった、岐阜県の徳山村。その村を愛し、住み続けるジジババたちと美しい自然の写真絵本。村を追い続けているカメラマン...
おばあちゃんは木になった (シリーズ自然いのちひと)
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商品説明
【日本絵本賞(第8回)】ダムに沈む予定で、地図から消えてしまった、岐阜県の徳山村。その村を愛し、住み続けるジジババたちと美しい自然の写真絵本。村を追い続けているカメラマンの出会いの記録。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
大西 暢夫
- 略歴
- 〈大西暢夫〉1968年東京生まれ。東京綜合写真専門学校卒業。フリーのカメラマン。91年から岐阜県徳山村の撮影を始め、現在に至る。著書に「僕の村の宝物」「分校の子供たち」ほか。
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紙の本
地図から消えた村・徳山村。ダムの底に沈む村の変化する様子とそこに暮らすジジババたち姿を写真と文で綴る
2002/07/09 16:18
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:anーnon - この投稿者のレビュー一覧を見る
地図から消えた村・徳山村。やがてダムの底に沈む村の刻々と変化する様子とそこに暮らす元気なジジババたちの姿を写真と文で綴る。
岐阜県揖斐郡徳山村。
昭和50年代には1600人もの人が暮らしていたこの村も、ダムの底に沈むことが決まってからは、村民が次々に街に引っ越した。そして、昭和62年の春、隣の藤橋村と合併し、地図からも消えた。しかし、何人かのお年寄りが、「すぐにダムができんのなら、もう少し生まれ育った村で暮らしたい」と、村に戻ってきた。
これは、カメラマン・大西暢夫が、1991(平成3)年から現在にいたるまで、刻々と変化する村の状況とそこに戻り暮らす8人のジジババたちの姿を、写真と文で綴ったものである。
徳山村の一日は、日が昇り、日が沈むまでの明るい時間だけ。あとは、真っ暗な夜の闇が村を覆う。
—毎日が違う。楽しい日もあれば、つらい日だってある。晴れている日もあれば、雨の日もある。でも、みんなここが好きだから、いつも笑っている。
—「ここには神さまがおるよ」水の神さま、光の神さま、山の神さま、土の神さま、木の神さま、そして、ご先祖さま。
70歳、80歳を過ぎても、途方もなく元気なジジババたちの、すばらしくステキな笑顔が、ここにはたくさんある。
しかし、ダム建設のため、家がこわされていく。みんな取りこわされていく・・・。
—ある夏の暑い日、はつよさんはこの世を去った。はつよさんはトチの木が大好きだった。毎年、実がなるのを楽しみにしていた。はつよさんはきっと、自分が一番好きな木になったんだ。そして徳山村の木の神さまになったんだ。
あふれる情報の洪水のなか、子ども時代から、欲望を刺激され、時間に追い立てられる毎日。郷愁とか癒しとかではなく、もっと人間の根源的なところで「生きるとはどういうことなのか」「生きていく上で大切なものは何なのか」を静かに伝えてくれる一冊である。