「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発行年月:2002.5
- 出版社: 東洋経済新報社
- サイズ:19cm/233p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-492-26064-1
紙の本
新卒無業。 なぜ、彼らは就職しないのか
著者 大久保 幸夫 (編著)
無業者率21.3%−大学をでても、就職も進学もしない人。フリーター人口の激増と若年失業率の上昇。今、現場では何が起こっているのか。豊富な取材や調査をもとに、その実態を明ら...
新卒無業。 なぜ、彼らは就職しないのか
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
無業者率21.3%−大学をでても、就職も進学もしない人。フリーター人口の激増と若年失業率の上昇。今、現場では何が起こっているのか。豊富な取材や調査をもとに、その実態を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
大久保 幸夫
- 略歴
- 〈大久保幸夫〉1961年東京生まれ。一橋大学経済学部卒業。リクルート入社。リクルートワークス研究所を立ち上げ、現在、同所長、日本大学文理学部非常勤講師。著書に「能力を楽しむ社会」など。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
だから彼らは就職しないんだ…。
2002/04/25 16:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱたや - この投稿者のレビュー一覧を見る
前からなぞだった。
最近の若者の「就職難」だとか「フリーター増加」というのは、社会のせいなのか、教育のせいなのか、本人のせいなのか、それとも別に何か理由があるのか、そしてそもそもそれは悪いことなのか。
雇用機会均等法施行の前年に就職をした私の時代(もう15年以上も昔)の就職活動とは、誰もが当たり前にするものだった。卒業しても就職しない人は稀だったし、それなりに理由があった。中堅私立大学文学部卒の私にすると、有名一流大学を卒業しながらも就職しないなんてただただ「なんてもったいない!」としか思えない。
この本の中では様々な角度から、この「就職しない若者」の原因を掘り下げている。高校や大学の進路指導の現場、就職活動の実態、フリーターやその親の思い。…そこまで読む限りでは少し絶望的な気分になってしまった。
けれども一方で、インターンシップや、地域における前向きな活動や、自主的に自分の就職や生き方を模索している若者が紹介されていて、すこし安心をしてみたりもした。
私の中でなんとなく漠然とあった「なぜ若者が就職しないんだろう」というテーマは、この本を読む限りでは、一過性のものでも、簡単なことでもなく、明らかな社会問題であることが認識された。それに対してどうすればいいかの示唆もこの本ではなされている。そこにすべての答えがあるとは思わないが、この本に書かれている提言がすべて実施されれば、少しは先に進めるような気がする。それに、問題が認識されれば、そのための解決策は、関連する「場」から出てくるに違いない。
社会の一員としても、子供を持つ親としても、いろいろと考えさせられる一冊であった。
紙の本
2002/06/09朝刊
2002/06/18 22:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
文部科学省の調査によると、昨年三月の大学卒業者のうち就職も進学もしていない者、つまり「新卒無業者」は二一・三%に上った。十年前は五%台、五年前は一五%台だったことを考えると、異常な増加ぶりといえる。
なぜ、就職できないのか、あるいは就職しようとしないのか。本書は、リクルート社内にあるワークス研究所が、学生、大学、企業など現場の声をもとに調査、研究した結果をまとめたものだ。
就職試験などで実社会の厳しさに直面すると、いとも簡単に就職そのものをあきらめてしまう学生が増えたという。彼らは、働くことについて考える機会を持たないまま、就職という決断を先送りする。「就業観なきままの漂流」状態が続くのだという。
その背景として本書は、働くことのリアリティーを教えられない学校教育、職業に関する情報がなく深く考えることを放棄してしまった若者、子供を甘やかす親の事なかれ主義……などを指摘する。学力、能力格差が拡大する一方の大学生を、一括して選抜する今の新卒採用の仕組みにも無理があるという。
フリーターや親のスネかじりなどの逃げ道があるため、今のところ、新卒無業はそれほど問題化していない。しかし長期的に見れば、深刻で複雑な雇用問題になりうるし、社会にとっての損失も大きい。二一・三%の数字の裏で、厄介な問題が潜行している現実が伝わってくる。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001