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紙の本
若者の法則 (岩波新書 新赤版)
著者 香山 リカ (著)
今どきの若者の、一見理解不能・非常識とも思える行動の奥には、彼らなりの論理にもとづく真剣な思いや悩みが隠されている。精神科医である著者が、若者の行動や発言を大まかに六つの...
若者の法則 (岩波新書 新赤版)
若者の法則
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商品説明
今どきの若者の、一見理解不能・非常識とも思える行動の奥には、彼らなりの論理にもとづく真剣な思いや悩みが隠されている。精神科医である著者が、若者の行動や発言を大まかに六つの法則に従いながら読み解いてゆく。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
若者の生態を「大人」向けに解説
2008/11/18 12:02
7人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナンダ - この投稿者のレビュー一覧を見る
敬語を使わない。入試にまで親が見送りをする。オリンピックでも日常生活でも「楽しみたい」とばかり口にする。やけに大げさに自分の体験を語ろうとする。身近な人にはやさしいのに、(少年犯罪の被疑者ら)「外」に対してはやけに厳しい。何かと大泣きするくせに、失恋でも立ち直りが早くあっさりしている。「有名になりたい」と臆面もなく言う……。
「今の若者はぁ」と大人はいつの時代でも語るが、「いつの時代でも」と言うだけでなく、実際に大きな変化があるのではないか--というスタンスで描かれている。
まるで別の生き物のような「若者の生態」を大人向けに説明している。
紙の本
法則を求めるのも若者の傾向か?
2002/06/02 20:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:某亜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
若者の行動原理を、「友だち」「携帯電話」「あいさつ」「メール」などの項目に分けて法則化している。「確かな自分をつかみたい法則」「まず見かけで示して欲しい法則」「似たものどうしでなごみたい法則」など、どれも若者の立場から見ても納得できる(評者自身は19歳である)。私個人で評価するのはいささか不安ではあるが、本書の8割は的を射ていると思ってよい。その法則を受け入れられるかどうかは別にして、いったん理解するための手助けになるだろう。
ただ、それらの問題に対してどう対応すべきかの提言的部分が少々弱い気もした。どれもどちらかというと正論で、それをどう実行すればよいと思うかまでは触れられていない。もちろんその答えを出すのは恐ろしく難しいので、それがないからといって本書の価値が下がることはない。分析しただけでも素晴らしい功績である。
紙の本
コラム風。
2019/06/25 21:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雨宮司 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読後感はまったく異なるのだが、読み始めた時には中村雄二郎『術語集』を思い出した。おそらくはキーワードに基づいて一定の文字数で香山氏自身の見解を説明しようとする姿勢が似ているのだろう。さすがに二十年近く昔の新書だから、記述や見解にも随分古びたところがある。詰めが甘い記述もある。それでもこの本を推すのは、何とかして若い世代を理解したいという思いと、あくまで香山氏自身の周囲の事象から話を説き起こしたいという基本スタンスがずれていないからだ。時代は移った。今、再びこの様な本を出してくださることを願う。
紙の本
「若者」を見つめる「オトナ」の法則
2002/05/09 10:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちひ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「元・若者」という自覚のある香山氏が「若者」じゃない側から「若者」を観察したときによく感じられる「よくわからない」という言葉の内容やその克服法の模索について、「若者」をさらによく観察・考察して書いてくれています。章立てが細かく、4頁未満の文章しかありません。「若者」に対する観察眼も考察も、そして「こちら側」にふんぞり返らないで反省する姿勢も、非常に真摯です。
「最近の若者はいかん!」という「根拠なき否定」のような見地からではなく、自分と「若者」との間に無視しがたく存在する様々な差異を積極的に認識し、たまに容認もし、というか「こちら側」から一方的に断罪せず(恐らくゼロから「若者」の側に立った自分を想像すれば積極的に容認せざるを得ないんだと思う)、香山氏が「どうしてだろう?」と思ったことや、「若者」を観察・考察して「あっ、こういうことかもしれない!」と気付いた事実を更に検証して、つまり自分の中だけじゃなく「若者」ともしっかり会話しながら、それに基づいて書くという緻密な作業をしてくれているので、とても興味深いです。‥‥何より、「若者」への愛?のようなものがいっぱいだったと思います。相手をわかろうとする時に必要なのって、たぶん「ありのままに見る」という、実は限りなく不可能に近い行為だと思う。そしてそれは愛?のようなものを前提にしていると思います。
ときどき文章表現や対象の生態として紹介される事例が古くさ〜く見える瞬間や、「コレなんか違わない? ってか俺の観察と少しズレてるな?」と思える瞬間もありましたけど、逆に言えば、中心課題になってる「若者」に対してはもちろん、作者である香山氏の視点に対しても素朴な違和感のような、ほどよい距離を保ちながら読める本でした。
ちょっとわかったけど、ちょっとわからなくなる。「答え」の可能性は書いてあるけれど、「答え」そのものは全然書かれていない。かつ、「若者」について考えていたはずなのに、それを問うている「自分」がどういうモノなのかをいつのまにか考えさせられてしまう。 ‥‥そういう本でもありました。
‥‥どちらかと言うと、この本で「若者」と言われてるような人が、この本で「若者」と言われていない人のことを思いながら読んだ方が面白いのかもしれません。
(かなり個人的な見解や誤解に基づいてますが、たぶん「こちらから積極的に会話したいとは思えない、でもこちらから何かを伝えたくてたまらない、こちらの思いを本当はわかってほしい相手」ってふうに言えるのかなあ、この本で便宜上「若者」と表現されている人間の群は。)
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若者のうちの一人として‥
2004/12/21 01:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あいちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
香山リカさんはこの本で若者を結構弁護してくださってるようで、私としては嬉しく思いました。
しかし『若者の法則』といっても考え方が少し違う気がしました。
大人の方より若者に読んで頂きたいですねぇ。すると「え? 別にこんなこと思いながら行動してるわけじゃないよ」って所も多数でてきますから…。
そんな風にツッコミを入れながら読むと面白いのかもしれません。