紙の本
まさか紫式部の
2021/02/25 23:34
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
日記に平安時代のお産の様子が描写されているなんて、この本を読んで驚きました。意外なものに昔のお産の情報が眠っているんですね。
紙の本
現代以外における妊娠・出産の入門書
2002/05/08 14:59
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投稿者:sfこと古谷俊一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
縄文時代からの日本におけるお産について網羅的に、文献や史料を紹介。現代以外における妊娠・出産のありかたについての入門書として読めます。
なるほど、各時代はこのように出産が行なわれていたのか、とか。現代医学はずいぶんと進歩したものだ、とか。いろいろと興味深いものがあります。日本における医術の流派や進展についても、ある程度掴めます。
昔の出産は危険で死亡率が高かった、などと簡単に紹介され理解はしていたものの、実感はできていなかったのですが。具体例や手順などを見ていると、たしかに危険なのがわかります。現代医学により、どれだけ我々が恵まれた時代に生きているのかを知ることにもなるでしょう。
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縄文くらいからの日本のお産の歴史が大雑把にわかる本。あったりまえだが大昔からマタニティブルーとかあったのね、などと面白く読めました。
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サブタイトル通り、縄文時代から現代までのお産について書かれている。
縄文の頃は土偶の写真まで出てきて日本史チック、平安の頃は平家物語まで出てきて古文チックでした(^^;
中でも江戸時代中期、苦学の末、神頼みで妊産婦死亡率が高かった時代に産婦を救う方法を生み出し、長年の習慣であった産椅・腹帯に果敢にも反対するといった偉業をなした賀川玄悦には敬服。“現代”を作り上げていった先人達への尊敬の念が増しました。
意外に(!?)読みやすいので、興味のある人は手に取ってみて下さい。
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古今東西、お産は仰向け開脚でするものだと思っていたら、なんとしゃがんだ姿勢で文字通り「産み落とす」のが古来ポピュラーだったそうな。夫の立ち会い出産も地域によっては当たり前だったとか。
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写真・図版の多いお産の歴史の章では昔の出産の様子がわかる(坐す、祈祷、前抱き・後ろ抱き介添人など)
産科習俗の章を読むと、今でも残る腹帯など、科学的というより多分に呪術的な習俗が今も根付くお産については、科学的に解明された今でもその原始的なパワーにより多分に神聖視・特別視されていると痛感。
古代神聖かつ偉大と思われていた出産が、出血などを伴うものであるがゆえに不浄視された、そのあたりに中世〜近世にかけての女性差別の源流を感じた。
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タイトルどおり、古来より日本ではどのように出産がおこなわれていたかがわかる本です。豊富な史料が残されている江戸期の章では、より具体的にその姿を浮かび上がらせています。実際の出産時には役に立たないかもしれませんが、妊娠中の奥様を持つ男性は読んでおくべきかと思います。また、難産で生まれてきたくせに言うことを聞かない年頃のお子様を持つ親御さんは、この本を読ませて少しビビらせてあげましょう。
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[ 内容 ]
出産の歴史は人類の歴史とともにある。
わが国では縄文時代中期の出産の様子を示すと思われる土偶も、いくつか発掘されている。
そうした太古の時代から二一世紀を迎えた今日まで、出産を取り巻く状況は大きく変化してきた。
七世紀から八世紀にかけ中国の医学、医術がもたらされ、一七世紀、西洋医学が取り入れられ、独自の出産文化を生み出してきたのだ。
本書は医学史的見地から、さまざまな文献史料を参照し、日本人の出産の歴史を辿る。
[ 目次 ]
ヒトとサルの出産
縄文・弥生時代
古墳時代
飛鳥・奈良時代
平安時代
鎌倉時代
室町時代/戦国・織豊時代
産科習俗
江戸時代前期
江戸時代中期
江戸時代後期
近代の出産
現代の出産
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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僕は2回お産に立ち会った。もちろん他人のお産に立ち会えるわけはなく、我が子の出産である。じっくり見られるチャンスなんて他にはないのだから、どのようなことが起こるのかをしっかりこの目で確かめようと思っていた。1人目は遠く離れた実家にもどっての出産であったため、陣痛が始まったというのを聞いて、次の日の朝一番、新幹線に乗って出産間近の妻の元に向かった。ひょっとしてもう生まれているかも知れない、そう思ってやっと実家に着くと、まだまだ時間がかかりそうということ。子宮口がまだしっかり開いていない。僕たちは近くの公園を散歩した。10分ごとくらいにお腹が痛むようだ(陣痛)。夜になっても同じ状態が続く。結局一晩中、背中をさすったりしながら眠らずに過ごした。次の日の朝やっと入院。昼過ぎ、分娩台へ。僕は外の部屋で待たされる。午後3時半。やっと中に入ることが許された。この日のためにデジカメを準備していた。すでに長男の頭は出始めている(事前に男の子だということは分かっていた)。うーんと力を入れて、僕の手を握りしめて、でも出てこない。おもむろに医者は麻酔注射をして会陰(えいん)を切開する。出血。と同時に頭がすっと出てきた。体も続いて出てくる。へその緒が首に3重巻きになっている。何度もお腹の中でひっくり返っていたせいだろうか。こんなに長いへその緒は珍しいと言われる。僕は出てきた瞬間の長男をカメラに収めることができた。感動した、というより、もう少し早い段階から、一部始終を見たかったというのが本音。こればっかりは男には体験できないのだから。長女出産のときは自宅近くの病院で出産した。だいたい同じようにすすんでいく。そして同じようにへその緒が首にからんでいた。本書の記述によると、出産の形態自体は今も昔もそれほど大きな差はないようだ。もちろん医学の進歩ということがあって、出産時の死亡という危険性はうんと減っている。胎児を引っぱり出す器具などはいろんなものが考えられていておもしろい。ヒトはみな、母親の子宮の中で38週ほど育ってから生まれてくる。しかしながらそのときの記憶は全くない(あるという人もいるらしいが)。だからこそ、出産というものがどういうことなのかを知っておく必要がある。特に男は自分では体験できないのだから、しっかり自分の目で確かめる必要があると思う。年の離れた弟妹が生まれるのなら、それも見ておくと良い。今はずいぶん安全になったとは言え、命をかけて子どもを出産する。母親への感謝の気持ちと、命の尊さをそこから学び取ってほしい。
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日本における出産の歴史が縄文時代から順に解説されている。平易な文章で読みやすい。概観とかまとめという感じで深くはないと思うが、一般人が好奇心を満たすには十分だと思う。
江戸時代くらいにならないと難産に対する効果的な処置が出て来ず、それ以前は薬湯やら御祈祷やらで対応されていたことを考えると、本当に現代に生まれて良かった。
私は吸引分娩で子供を産んだので、昔だったら母子ともに死んでいた。それが自然の摂理でそうして強い遺伝子が残っていくんだからしょうがないけども。
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産婦人科医である著者による、縄文時代の土偶や数々の文献から日本のお産の歴史をまとめたもの。
中国や西洋からもたらされた知識と技術により変化していくのは他の歴史と変わらない。
出産方法から産屋などの出産場所、医者と産婆の関係などお産に焦点を当てる歴史は読みごたえがあった。
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