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紙の本
有名な兄貴を持つとその後始末が大変と言う話
2001/05/11 15:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ERI君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ物が好きな私にとって、このシリーズは安心して読めるお気に入りのシリーズだ。時代設定もローマ時代だし、まさに、むこうの捕り物帖といった感じがする。
その日本の捕り物帖の多くと同様、ミステリとしてはすばらしいトリックがあるわけでもなく、風俗小説といった側面が強い。しかし、その風俗の描写と細かい謎が、安心して読めるシリーズの魅力で、なかなか侮れない。
今回の事件は、シリーズ物には付き物の主人公の家族を巡る話である。父親の過去の失踪や、死んだ兄の不審な行動、こういった細かい謎やこだわりが解決する話となっている。ファルコ自身が疑われるメインの殺人事件事件も、大掛かりなトリックがある訳でなく、犯人の意外性も無い。しかし、それら細かい謎が次々と解決していくところはテンポがよく、読んでいて気持ちが良い。
キャラクタ的には、主人公のマルクスのいいかげんさも好きだが、ヒロインのヘレナがたまらなく魅力的で、このシリーズがお気に入りの一番の理由である。ただし、ヘレナに関する私の感想は、個人的思い入れといわれれば返す言葉が無いものであることを付け加えたい。
タイトルの金属の名前も最後とのこと、ラストシーンから見て、第一部完結編と言った感じである。シリーズは続いているそうなので、次回はどうなるのか楽しみだ。(宮引恵利)