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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2001.4
- 出版社: 主婦の友社
- サイズ:20cm/383p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-07-228921-3
紙の本
わたしたちはなぜ科学にだまされるのか インチキ!ブードゥー・サイエンス
米物理学会ワシントン事務所長ロバート・L.パーク博士が、UFO騒動、健康商法、電磁波の脅威など、この世に蔓延する「科学の顔」をしたニセ科学のからくりを斬る!【「TRC M...
わたしたちはなぜ科学にだまされるのか インチキ!ブードゥー・サイエンス
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商品説明
米物理学会ワシントン事務所長ロバート・L.パーク博士が、UFO騒動、健康商法、電磁波の脅威など、この世に蔓延する「科学の顔」をしたニセ科学のからくりを斬る!【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ロバート・L.パーク
- 略歴
- 〈ロバート・L.パーク〉物理学者。専門は結晶構造。メリーランド大学教授。米物理学会ワシントン事務所長。『ニューヨークタイムズ』『ワシントンポスト』などに科学記事を寄稿している。
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紙の本
暗殺されそうな科学者?
2001/07/01 17:36
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まみ君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ケネディーがなぜ暗殺されたのか、CIA、マフィア、軍需産業など様々な思惑が絡んでいたと言われる。大統領程ではないにしても、科学者の視点でこれほど政府の軍事政策を批判して生命の危険はないのだろうか。それにしても常温核融合、磁気療法、俺も信じてたなぁ。ピップエレキバンってある(あった?)よね、あれまさしくvoodoo scienceに基づいたインチキ商売だよね、訴訟を起こされたら多分負ける。まあ医薬品なんて胡散臭い物ばかりだ。このての権利意識については日本人はおっとりしているから、だまされたまま幸せに生きていくのが普通かも。そうそう、例のビタミンO、ホメオパシーも載っている。世の中巨体なオウム真理教がはびこっているんだねぇ。科学的真理に到達するまでにはだいぶ罪作りな世論操作も必要なのかなぁ。こうしたある種の大衆操作はいろんなところで利用されている。政府(官僚)の発表だってそうだ。日本にも科学者からみた正直反論書はあって、「リサイクルしてはいけない。」なんて本もこの類だ。情報取得手段の発達に伴って一部の専門家にしかしられていなかった事実について知る権利を積極的に主張しよう。
紙の本
いわゆる「擬似科学」糾弾本の現代版。みんな、目を覚まそう。特にアメリカ人の方々。
2001/08/25 23:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:torikata - この投稿者のレビュー一覧を見る
「奇妙な論理」という本がありまして、そこでは「科学」の名を借りた、「科学でない」事象が分析、糾弾されておりました。この本はその現代版です。しっかし、まだアメリカでは「ホメオパシー」が隆盛を誇ってるんですか? いろんなものをアメリカから輸入したわが国でも、ホメオパシーはないなあ。よかった。「なんでこんなことが信じられるの?」というのが、基本的な感想と言うか、スタンスなんですが、いまだに星占いが隆盛を極めているから、人のことはあまりいえないかな、日本も。ひとつこの本で教えられたのは「有人宇宙飛行にこだわるな」ということです。「わざわざ人が行くことない」ってのは、新鮮な主張でした。そうですね、今や機械でほとんどの用が足りますものね(本書では、人間を送ったほうが種々の測定で余計な誤差が出るとしています)。コストを考えたら、宇宙ステーションとか有人宇宙飛行は「割に合わない」んですね。永久機関かあ。実現して欲しいんですがねえ、無理かやっぱ。でも主張し続ける人がいるんですねえ、実験には決して成功しないのに、どうしてメディアはいつまでもお先棒を担ぐのか。でも日本ではあまりニュースにならないなあ。見たいんだけどなあ。ドクター中松あたりが一発かましてくれないかなあ。そしたら、この本の続編で取り上げらるかも。電磁波も健康には影響しないそうです。携帯電話とか、気にしなくていいんだ。
紙の本
信じやすい人は読んだほうがいいかも
2001/06/21 15:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かもめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
えせ科学の嘘をわかりやすく解説した本です。
邦題を見るとちょっと誤解してしまいそうなのですが、著者の言おうとしているのは、科学をよそおったインチキにだまされてはいけない、ということ。
電磁波問題、タッチセラピー、UFOなどなど、日本でもおなじみの話題がやり玉にあがっています。実は、中には私自身けっこう信じていた話もあって、アメリカではとうの昔に実体があばかれていたと知り、とてもがっかりしました。これが危ないとか、こんな素晴らしいことがあるんだ、というニュースは人目を引きますが、種明かしはたいていあまり面白くないのできちんと報道しないマスコミの問題点についても論及されています。
ただ、詐欺や、全く根拠のないことが証明されたものは別として、例えば宇宙開発などは、壮大な無駄遣いではあるけれど、有害とまで言えるのかどうか。科学の進歩は、こうした錯誤や無駄の上に築かれて来たのではないのか、という気もするのですが。
紙の本
もう一歩の「つっこみ」を期待してた
2001/10/01 15:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みゆの父 - この投稿者のレビュー一覧を見る
僕は「科学」(もちろん自然科学)って言葉に昔から弱かったんだけど、とくに最近駄目になった。なぜかって考えてみると、二つの理由に思い当たる。まず、中学から高校にかけて、僕は自然科学者になりたかった。とくに理論数学者に憧れてたんだけど、高校二年のときに数学の才能がないことがわかって諦めた。自然科学者を前にするとねたんだりひるんだりするのは、どうもそのせいらしい。その上、二年前に娘が生まれ、狂牛病やら遺伝子組換食品やらアトピー流行やらが騒がれてるなかで、彼女の健康や将来に感心を持たなきゃならなくなった。そして、何を食べさせればいいのか、何を着せればいいのか、そんな身近なことまで自然科学の力を借りなきゃ判断できない時代に生きてることを実感するようになった。そんなとき、著名な物理学者のパークさんが「いんちき科学」の数々について本を書き、しかも速攻で翻訳されたという話を聞いて、上のような事情で科学に複雑な感情を持ってる僕も遅ればせながら読んでみた。
パークさんは、「科学」の名を騙って怪しげな説を売り歩くいんちき科学が世間で蔓延してることに驚きと怒りを感じ、いんちき科学の実態、いんちき科学がはびこる理由、そして科学者が採るべき態度について本を書いた。まず、いんちき科学には三種類ある。つまり、はじめは真剣な動機から出発した科学者が徐々に自分で自分を騙してってしまう「病的科学」、企業に対して集団訴訟を起こすための理由というか口実として使われる「ジャンク科学」、はじめから人を騙して金儲けを企む詐欺師に使われる「ニセ科学」だ。たとえば、永久機関、常温核融合、代替療法(ホメオパシー、バイオマグネティックセラピー)、有人宇宙ステーション、「電磁波がガンを引き起こす」論、UFO実在論、レーガン政権が推進した「スターウォーズ」計画がその良い例にあたる。こんな代物が流行るのは、人間が「信じたがる脳」を持ってること、科学技術に対する恐怖感の存在、政治家やマスメディアや一部の科学者の打算や秘密主義といったもののせいだ。それじゃ科学者の仕事は何かといえば、パークさんによれば、それは素人に科学的な考え方を伝えることだ。つまり「われわれは自然法則に支配された世界に暮らしており、魔法はけっして起こらない」(五ページ)こと、科学の目的は僕らの世界を「より奇妙でないもの……、より予測可能なもの」にすること(三五〇ページ)なのだ。
僕はパークさんの意見はほとんど全てもっともだと思うし、この本に出てくるようないんちき科学にひっかかって自分や家族が泣きを見ないように気を付けなきゃいけないと決意を新たにした。でも、どこか「足りない」って印象を持ったことも事実だ。二つだけ挙げておこう。第一、この本に出てくるようないんちき科学はわりと見分けがつきやすいけど、実際は、本物の科学者が良心や思い込みから間違えつづける場合がある。こんなことを言い出す僕の念頭にあるのは水俣病の歴史なんだけど、有機水銀が原因だって主張した科学者はずっと一人で、あとの科学者は長い間別の原因に固執しつづけた。こんな間違えが起こった理由はわからないけど、間違えた科学者が全員いんちき科学者だったとは思えない。こんなケースにぶつかった場合、僕ら素人はどうすればいいんだろうか。第二、パークさんによれば、科学にはエラーがつきものだってことを認めるのが本物の科学者だ。でも、エラーが発見され、そう認められるまでには、大抵は長い時間がかかる。でも、待ってられない場合もある。たとえば人の命が懸かってる場合。血液製剤とエイズの問題がそうだった。こんな「わからない」状態のとき、僕らはどうすればいいんだろうか。本物の科学者は何をしてくれるんだろうか。
紙の本
インチキ科学を見抜け!
2001/04/27 01:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:西川大亮 - この投稿者のレビュー一覧を見る
池内了さんも言及しているように、邦題に難あり。本書が扱うのは、インチキ科学を使った騙しのテクニックであって、「科学を使った」ではない。科学は私たちを騙さない。もっとも、著者のつけた原題——Voodoo Science も、ブードゥー教に対してかなり失礼ではある。
とはいえ本書は、インチキ科学に乗ずる人々の滑稽さが浮き出ていて、非常に面白い。行間から著者の優れた知性と観察眼、徹底したスタンスが感じ取れる。インチキを暴く文章には、読んでいて爽快感がある。
インチキ科学を見破るのは、難しいようでいて簡単だ。E・O・ウィルソンの著作から、著者は科学とインチキ科学の分岐点を挙げている(p86):
A.実験を再現し、検証することができるか?
B.それによって、以前より万物の予測が立つようになるか?
A、BどちらかでもNOなら、それはインチキ科学だ。さらに、インチキ科学者を見分けるコツとして次の二点を挙げている:
C.自分の新しい考えや実験結果を、全て公開し、他の科学者に自由に実験を再現させているか?
D.自分の考えや実験結果より完璧な、あるいはより信頼がおけるものが他にあれば、自説と照らしあわせ、いさぎよく自説を放棄したり、修正しているか?
やはり、どちらかでもNOなら、その人は「科学者」から「詐欺師」に成り下がっている。
「常温核融合」「ニセ薬」「電磁波の健康被害」「永久機関」「超能力」…本書で取り上げるインチキ科学は全て、上記条件のいずれかを破っている。また、権威を信用するのは危険だ。引っ込みがつかなくなった科学者は簡単に道を踏み外す。政治家も騙される。弁護士は承知の上で陪審員を騙す。マスメディアは検証する気がない。結局、科学を装ったインチキを見抜くため、人は常に自分で考え、判断しなくてはならない。
そして、自己で判断する誠実な人間を、科学は認めてくれる。9歳のエミリーは、二重盲検法を使ってタッチセラピーの嘘をあばき、一流医学誌に論文を掲載された最年少科学者となる(pp.373−375)。肩書きは関係ないのだ。
政策決定から健康食品まで、インチキ科学が社会の様々な場面に顔を出すことを、本書は教えてくれる。騙されないためにも、インチキ科学の実態を知ろう。なにより本書は面白い。オススメだ。
(西川大亮/北海道大学大学院 工学研究科 博士課程)
目次
第 1章 ニュースなんかじゃない、ただのエンターテインメントさ——問われるメディアの責任——
第 2章 信じたがる脳——科学こそ真実を選び出す戦略——
第 3章 ニセ薬に副作用あり!——「ナチュラル」 な薬に救いを求める人々——
第 4章 「宇宙開発」 の実体——人造の世界を夢見る人々——
第 5章 ブードゥ・サイエンス、議会に登場——科学に無恥な政治家たち——
第 6章 「永久機関」 は実現可能か?——無限のエネルギーを夢見る人々——
第 7章 恐怖の電流——電磁場が白血病の原因というデマ——
第 8章 審判の日——集団訴訟で企業を襲う 「ジャンク科学」——
第 9章 UFO、エイリアン、スターウォーズ計画——当局の秘密主義も悪因——
第10章 「まかふしぎな宇宙」 を利用しろ——ニセ科学としてよみがえる古代迷信——
(原題)
VOODOO SCIENCE: The Road from Foolishness to Fraud