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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:1978/01/01
  • 出版社: 中央公論新社
  • レーベル: 中公文庫
  • サイズ:16cm/110p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-12-200519-1
文庫

紙の本

人魚の嘆き・魔術師 (中公文庫)

著者 谷崎 潤一郎 (著)

人魚の嘆き・魔術師 (中公文庫)

税込 638 5pt

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書店員レビュー

ジュンク堂書店吉祥寺店

谷崎潤一郎当時31歳...

ジュンク堂書店吉祥寺店さん

谷崎潤一郎当時31歳の耽美的2作品が若干100ページに収まった本です。
ワイルドの「サロメ」で有名なピアズリーの挿画にそっくりな挿絵の数々が
想像力と読書体験美を敏感にしてくれます。

「魔術師」でグランドサーカスの上の空の輝く光景を、こう表現しています。
――世界の最後の審判の日、Doom’s Dayの近づいた知らせに、
太陽が笑い月が泣き彗星が狂い出して、種々雑多な変化星が、
縦横無尽に天際を揺曳するのにも似ているでしょう。

いやあ、眩しすぎて手から本がポトッと落ちましたよ。
ストーリーどうこうより美しければOK、その態度ステキ、
潤ちゃん、ありがとう、魔術師はあなただ。

文庫担当 渡辺

みんなのレビュー49件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

天才作家の密やかな悩めるデカダンス

2010/08/25 18:33

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:analog純 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 例えば「美は細部に宿る」と言ったのは、三島由紀夫ではなかったかと思うのですが、このフレーズを初めて読んだ時、私は全くもってその通りだと感心・納得したような気がします。
 しかし、よく考えてみると、具体的にこのフレーズは何を言っているのでしょうか。

 いえ、何となく、感覚的には分かるような気がするんですね。
 しかし、今回のような作品を読むと、「美」は本当に細部に宿るのかということについて、どうも具体的に指摘しきれないような気がします。

  ----------------

 両側に櫛比している見世物小屋は、近づいて行くと更に仰山な、更に殺風景な、奇想的なものでした。極めて荒唐無稽な場面を、けばけばしい絵の具で、忌憚なく描いてある活動写真の看板や、建築毎に独特な、何とも云えない不愉快な色で、強烈に塗りこくられたペンキの匂や、客寄せに使う旗、幟、人形、楽隊、仮装行列の混乱と放埒や、それ等を一々詳細に記述したら、恐らく読者は悄然として眼を覆うかも知れません。私があれを見た時の感じを、一言にして云えば、其処には妙齢の女の顔が、腫物のために膿ただれているような、美しさと醜さとの奇抜な融合があるのです。真直ぐなもの、真ん圓なもの、平なもの、--凡て正しい形を有する物体の世界を、凹面鏡や凸面鏡に映して見るような、不規則と滑稽と胸悪さとが織り交っているのです。正直をいうと、私は其処を歩いているうちに、底知れぬ恐怖と不安とを覚えて、幾度か踵を回そうとしたくらいでした。

  -----------------

 まぁ、改めてこんなことを考えてもあまり意味は無いとも思いつつ、この文章に「美」は宿っているか、と考えてみます。

 当たり前だけれど、「指摘」できないですわね。
 いや、指摘できないんじゃなくて、そもそもこんな文章には「美」なんて宿っていないとも考えられます。
 でもそう言ってしまうと、谷崎の文章自体に美は宿ってはいないのだ、むしろ宿っていそうなのは、例えばそう、森鴎外などの文章ではないか、と。
 なるほどそんな気も、しないではないように思います。

 上記の引用文にも散らばっている「けばけばしい絵の具」「ペンキの匂」「不愉快な色」「奇抜な融合」「不規則と滑稽と胸悪さ」等々の表現、これは単に、お話の中に出てくる「見世物小屋」の描写だけではないのかも知れません。

 しかし、例えば永井荷風によって絶賛された『刺青』、この初期の傑作なんかには、もう少しくっきりとした「美」が宿っていたように思うんですが……。

 晩年の谷崎潤一郎は、過去の自らの作品について、特に中期の作品をかなり嫌っていました。自選全集を作った時も、自分が死んだ後もどうかこれ以上の作品は掘り返さないで欲しいといった主旨の文章を書いていたように思います。
 (ついでの話ですが、もちろん谷崎のこの願いは、死後見事に裏切られてしまいます。コワイもんですねー。)

 こうして読んでみますと、やはり中期の谷崎作品のテーマは、「デカダンスの美」とでもいうものでしょうかね。今回紹介の二作品のテーマも明らかにこれであります。

 しかしこういったデカダンスの美に伴う「頽廃感覚」は、どうも色褪せるのが速いように思えますね。
 そもそもが、感覚の極々表層に漂っているようなものだからでしょうかね。
 あたかも、祭や縁日の夜の喧噪のように、翌日の陽の光の許では、みすぼらしいような淋しい姿を晒してしまいます。
 時代という名の祝祭が終わった時、時代風俗に託して描かれることの多いデカダンスの美は、剥げたメッキのような姿を現してしまいます。

 いえ、それは少し言いすぎでありましょう。
 仮にも谷崎の筆力は、剥げたメッキに喩えられて可とするものではありません。
 現在読んでも、一文一文には筆者の刻苦のあとが見られ、才能の片鱗を充分に伺わせてくれます。しかしただ、その刻まれた絢爛豪華な文章は、私たちの美意識に力強く迫ってくるものとは、微妙に異なっているように思えてしまいます。

 晩年、自らの美意識と作品について大きく軌道修正を果たした筆者は、この先、自らが歴史の名の下に裁かれる「巨人」であることがわかっている故に、この苦渋の時期の作品を継子のように嫌ったのでありましょうか。

 しかしいずれそれは、与り知らぬ天才の悩みであります。
 私たち凡人の享受者は、この作者に嫌われた不思議な少し古くさい美意識にも、何ともいえないノスタルジックな魅力を、今でも、そしてきっとこれからも、大いに感じ続けることでありましょう。

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紙の本

明治末期から昭和中期まで精力的に執筆活動をつづけた谷崎潤一郎氏の耽美主義・唯美主義的世界が広がる作品集です!

2020/07/25 11:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、『痴人の愛』、『春琴抄』、『細雪』などの作品で知られる明治末期から第二次世界大戦後の昭和中期まで、戦中・戦後の一時期を除き終生旺盛な執筆活動を続け、国内外でその作品の芸術性が高い評価を得た谷崎潤一郎氏の作品です。同書には、谷崎氏の二作品が収録されていますが、なかなか得体の知れない作品と与原かもしれません。「人魚の嘆き」は、中国王朝期、財産持ちの貴公子が自堕落な散財を続ける中で、人魚に魅せられてのめり込んでいくという話で、他方、「魔術師」は、怪しさ溢れる魔術師に心を奪われて半羊神(ギリシャ神話のパーン)にならんとする男と彼を止めようと恋人の物語です。谷崎氏独特の耽美主義・唯美主義的価値観に基づいて、妖艶で奇想天外な世界が展開され、さらに水島爾保布の幻想的な挿絵が、物語の世界にのめり込んでは危険だという印象を与えてくれます。

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紙の本

無国籍の虚無

2013/07/08 22:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

ファンタジーと言うのか、伝奇というのか、いやその二つは同じものだろうけど、とても純粋なスタイルの二短篇。
「人魚の嘆き」は南京を舞台に審美眼溢れる貴公子なる人物が主人公でで、登場する文物も言葉も中国のものに違いないが、妙に中国風というところから遠い、細かい表現が西洋とも東洋とも付かない無国籍風だ。そのはずで、放蕩の末に青年は西洋を故郷に持つという人魚を手に入れたが、その人魚に耽溺すると同時に、まったく知識の無い西洋というものへの憧ればかりが膨らんでいく。
「魔術師」は明白に無国籍だ。ヨーロッパのどこからしくは分かるが、どことなくオリエンタル風でもある。そこを異邦人のように彷徨う主人公は、見世物小屋で、やはり得体の知れない魔術師の美貌に蹂躙されることを望む。
おそらく彼らには、守るべき文化も人生も無い。ただ美意識に殉ずることだけを望んでいる。そこで描写される美しさは、まったく現実社会と接点が無く、突拍子も無く僕らの前に現れるが、その陶酔はまったく真に迫ったものに感じられる。
読者の共感を得るような設定とは正反対のところから出発して、捩じ伏せるような筆力はまさに芸術と呼ぶに相応しい。それが人間性の真実かもしれないが、どの地面にも繋がっていない宙ぶらりんの空間にあることには怖さもある。人魚や牧羊神の境遇に殉死を覚悟するのと同種の震えを、読者に強要することが効果だとすれば、アヘン的文学なのかもしれない。
歴史も伝統もうっちゃって、人魚の郷愁も、恋人を魔術師に奪われる女の悲しみも消し去ってしまう、そんな圧倒的な美の力が果たしてるのかと言えば、さあどうだと言うしかない。

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紙の本

人魚の嘆き・魔術師

2016/11/07 13:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:によ - この投稿者のレビュー一覧を見る

<人魚の嘆き>は初読。
<魔術師>は既読だけど、挿絵付きは初めて読んだ。
再読でももちろん美しいな。

挿絵がまた素敵で、幻想的な童話のよう。
薄暗い妖しみに満ちてて大好きな二編!

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2005/10/19 11:47

投稿元:ブクログ

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2005/12/21 01:25

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2007/05/23 22:06

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2007/10/15 08:58

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2008/03/01 22:58

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2008/03/07 21:06

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2008/05/19 21:09

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2010/04/24 20:01

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2009/08/01 09:20

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2010/01/28 20:05

投稿元:ブクログ

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2009/11/27 18:47

投稿元:ブクログ

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