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商品説明
「いくつになってもカレーがおいしいのは楽しい記憶に結びついているから」、「日本人は濃厚なこってり牛肉を好む」など、最新の生理学と脳科学の知識を使い、おいしさの根本を探り、アッと驚くグルメの話を30章紹介。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
この文章は「おいしさ」と同じくらい記憶に残りそう
2001/06/29 22:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:鈴木クニエ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この著者には、どんな話もおもしろく書く才能があるに違いない。会話文をバランスよく差し込んで情景を思い起こさせ、軽いタッチの文章で「おいしさ」を語る。京大で開講したというポケットゼミ「おいしさを考える」の受講生がほんとうにうらやましい。
思わず吹き出すようなトピックもたくさんあるけれど、妙に納得させられてしまうことも多い。たとえば調理に費やす時間。「ハモンズの法則」というのがあるそうだ。曰く、各世代は調理時間を前世代の半分にする。現在は平均15分。とすると、いまの小学生たちが大人になったころは7分程度で、その次は3〜4分。まるっきりいまのインスタント食品にかかる時間じゃないか。インスタントラーメン党を公言する著者は、なにやら楽しそうだ。
食品・栄養化学の専門家である以上、ネズミを使った実験の話や脳内でおいしさに関わると考えられている物質の話なども出てくる。そうした基礎研究的なところもわかりやすく押さえてあるけれど、気楽に、でも自分の食生活・食履歴を振り返りながら、あっという間に終わりまで読んでしまうだろう。
<目次>
第1編 おいしさとはなにか
1章 おいしさを考えるゼミ
2章 グルメの解剖学
3章 最後のキスは煙草のフレーバー
4章 飽きの正体
5章 ソースを好むネズミ─動物にとってのおいしさとは
6章 おいしいカニの味の合成法
7章 美食は穏やかなる麻薬である
8章 情報はおいしい
9章 キムチに芋虫を見つけたら─清潔らしさと清潔
第2編 徹底研究 グルメの世界
10章 ステーキのおいしさ
11章 カレーはなぜおいしいのか
12章 醤油の香りに日本を想う
13章 大阪鶴橋のキムチは絶品である
14章 ビールは水よりも水を感じさせる
15章 ふきのとうやニガウリの苦味はなぜおいしいか
16章 フランス料理と日本酒vsワイン
17章 漬け物・発酵食品のおいしさ
18章 刺し身を食べる民族
19章 ウナギ屋の匂いになぜ引きつけられるのか
20章 インスタントラーメンはなぜおいしい
21章 ラーメンの研究室内市場調査
第3編 生理学そして健康
22章 朝からステーキはちょっと
23章 人間の腸を食べる話
24章 薬味は身体を温める
25章 食通が食べるいわゆるゲテモノ
26章 おいしいだしをとるための生理学
27章 健康のためなら死んでもいい─減塩主義者の不可解
28章 パンとご飯
29章 離乳食を考える
30章 黒船到来
あとがき
著者紹介