人間のキノと言葉をしゃべるエルメスの旅を綴った短編集。 このシリーズの話を読んでいると、常識や物事の考え方はしみじみ環境に依存するのだな、と思います。自分の常識や考え方が、自分の属している社会や組織に染まり、いつのまにか偏向していることを実感するのです。 さて、今はもう10巻以上出版されている本シリーズですが、中でも一番印象の強かった話を紹介します。 この第3巻の「城壁のない国」です。 この話に出てくるラウハーという男性が強烈な印象でした。淡々とした口調、謎めいた仕草、その行動、全てが伏線であり、最後にああそうかとその行く末を納得とともに見守ってしまいます。単発のキャラなのに、これだけ魅力的…
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