「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
立花隆氏による生命倫理の最先端の問題の核心を突いた書です!
2020/12/04 10:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ジャーナリストであり、ノンフィクション作家、評論家として知られ、「知の巨人」のニックネームを持つ立花隆氏の作品です。立花氏といえば、1974年、月刊『文藝春秋』に「田中角栄研究~その金脈と人脈」を発表し、田中角栄首相失脚のきっかけを作ったことで有名な方です。同書は、「人が死ぬというのはどういうことなのか」、「人が生きているというのはどういうことなのか」ということに焦点を当て、驚くべき事実を次つぎに明らかにして、生命倫理の最先端の問題の核心を衝いた書です。実は、同書は、毎日出版文化賞を受賞している名作でもあります。ぜひ、私たちが生きているということはどういうことなのかを改めて考える契機として読んでみられてはいかがでしょうか。
紙の本
詳細で読みやすい入門書
2002/03/05 02:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yoshito* - この投稿者のレビュー一覧を見る
そもそも「脳死」とは、いかなる状態か?
植物人間と脳死人間の違いは?
脳死判定基準とは?
臓器移植と脳死問題は別モノか?
「脳死」は「人間としての死」か?
「人間としての死」とは何をもってそう言えるのか?
外国の状況は? 判定基準に差はあるのか?
このような、とても単純で基本的な問いに答えてくれる本である。
ノンフィクションのジャンルは、古い本だと情報そのものも古いとされる向きもあるかもしれない。が、このような社会全体、思想全体に関わる問題はなかなか内実の変化が無いものであると思われる。発行されて10年以上経つが、脳死について社会全体の知識が浸透したとは思えず、よって未だ理解も思っているより不正確を極める(と、思う)。
冒頭に記したような問いに対する答えは、執筆当時既に可能であった西洋医学の技術にのっとって導き出されるものであり、独りよがりな思想論や理想論、お涙頂戴ものではないことを明言しておく。著者は臨床医・基礎医学・麻酔医・移植医など、同じ医学でも様々なジャンルの専門家に取材をしており、その点は読者自身が独自にこの問題に取り組む際にも有益な情報となるだろう。
脳幹死説を取るも、全脳死説を取るも、それは読者次第であろう。医者でさえ意見が別れるのだから、ソレ自体、別に不思議なことでは無い。しかし何事でも知らないのに論ずることは不可能だ。この本は、まさに、考えるための基礎知識を与えてくれる。
この後発刊されている『脳死再論』『脳死臨調批判』も合わせて読まれることをお勧めするが、基本的な情報はこの本で網羅されているので特にこれを強く推したい(あとの二冊は、これを読めばアッという間に読めます。多分)。
折角の文庫版、価格の倍以上の価値は容易に認められる。是非、読んで欲しい。
紙の本
脳死問題の保守的な基準の提案
2018/05/28 19:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:病身の孤独な読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はタイトル通り「脳死問題」を扱った書籍である。重たい内容であるが、本自体も分厚く重たい。それくらい脳死のことについて真剣に考察されている書籍だと思われる。出版当時までの神経科学の知見を膨大に詰め込んで、脳死患者の中には実は意識のある者もいるのではないかという考えや、心肺停止後にも神経活動が見られるなどの過去文献から、脳がどろどろに溶けだすまで脳死判定を延期することを提案している。一理あるが、問題点も疑問点もかなり沸き起こる賛否が分かれる書籍だと思われる。ただし、脳死に関してここまで徹底して論じている書籍はあまりないと思われる。その意味では、本書の価値は大いにあると思われる。