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紫の砂漠  ハルキ文庫

紫の砂漠(角川春樹事務所) 松村 栄子著
税込価格: ¥861 (本体 : ¥820)
出版 : 角川春樹事務所
サイズ : 16cm / 362p
ISBN : 4-89456-782-2
発行年月 : 2000.10
利用対象 : 一般

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コメント・書評

「真実の恋が」運命を分ける
讃岐P太
2002/06/16 23:39:00
評価 ( マーク )
★★★★★

 表紙に釣られてふらふらと買いました。松村センセごめんなさい(苦笑)。 作者の松村さんは芥川賞作家だそうで、読みはじめてすぐに「ああ、賞作家っぽい筆運びだな」と感じた覚えがあります。——そうはいっても感覚的なもので、誰かと比較したとかそういうわけではないですが。 紫の砂漠が広がる土地に住むシェプシは、神の領域と呼ばれる紫の砂漠に強い憧れを抱いていた。自分の足でその紫の砂漠を歩き、あるがままを感じたいとそう強く願っていた。——だが、シェプシはまだ子供だ。 この国では、生まれた村で七歳まで育てられると、子供たちは「聞く神」の元に集められ、それぞれ運命の親の元へ授けられる。 子供たちは、運命の親の元…  全文読む 評価する

運命に従えば
にむまむ
2001/01/22 19:47:00
評価 ( マーク )
★★

 日本は昔、婚姻の為、いいなづけ制度によって、生まれた時点で、運命として、生きていく事になるのだが、この本の主人公も一定年齢にして運命づけがなされている。様々に展開していく中で、いきいきとキャラクターが動いていく。これは著者の文体のうまさだと思う。ただ やたらと話が枝分かれしすぎている面もあるように思える。主人公の年齢にあわせて心の動きを追いかけているので、読み物としてはかなりでしたが、引き込まれるように、読めてしまう。運命に従ってしまうのか、それともしきたりや諸事に対して疑問を持って生きていくのかが、読んでいくと一番興味深かったです。  全文読む 評価する

透明で、せつない物語
十夜
2001/01/05 12:57:00
評価 ( マーク )
★★★★★

 生まれながらに性別がなく、たった一度の真実の恋によって「守る性」「生む性」の性差が決定するひとびとが住む世界。その世界そのものである〈紫の砂漠〉のはての塩の村に生まれた丸耳のシェプシは、砂漠に詳しい巫女や老人から砂漠の神話・伝説を聞いては、高い岩場に登って紫の砂漠を眺めるのが何よりも好きな風変わりな子どもだった。砂漠を侵すことを禁じた神の戒めを知りながら、なおも憧れてやまない紫色の地平線。砂漠には謎がある。そしてその謎に関わる宝物をシェプシは持っていたのだ。三神のうちの一柱、聞く神がずっと探し続けているとされる光る音響盤。この秘密を抱えて、どうしてじっとしていられるだろう。だがそんなシェプシ…  全文読む 評価する

ジェンダーとアイロニー
ちゃぼ
2000/12/19 22:31:00
評価 ( マーク )
★★★★★

 『真実の恋』を知るまでは性別が決定されないという世界で、禁断の地とされている砂漠の外れ、大人たちが塩を採ることで生計を立てている塩の村のシェプシは、誰よりも砂漠を眺めていることが好きな七歳の子供だった。『聞く神』の持ち物であるという光る音響版を砂漠で見つけたシェプシは、それを村の巫祝に見せ、神の元に返す約束をしていた。ある日、シェプシは砂漠からやって来た『聞く神の使い』である詩人と出会い、自分の運命が大きく転換することを知る。 タブーを犯し砂漠を旅するシェプシは、やがて自分を見つめる数々の眼差しに気づく。砂漠を旅することでこの世界の秘密を知り、そして自分のために払われた犠牲を知った時、シェプ…  全文読む 評価する

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