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井上ひさし流読書術と、これまでの本との関わりを書いた本(笑)
特別面白くもつまらなくもなかったかなぁ(笑)
まー古本屋で百円で手に入れた本だしね(笑)
新刊で買ってたらケチつけてたかも(笑)
でも蔵書が13万冊って凄いよね(笑)
図書館までできちゃったんだって(笑)
語尾にやたらと(笑)がつくのが気になった(笑)
ちょっと伝染っちゃったかも(笑)
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井上ひさし流読書術。
と言うよりも、井上ひさしと本との愛の軌跡と言ってもいいぐらい本への愛に溢れている。
本との出会いは「一期一会」
「子供の本離れ」は大人の側の問題
「本はゆっくり読むと、速く読める」
ウンウンと頷いたり、目から鱗な内容が盛り沢山。
読書の面白さがこれでもかと伝わってくる。
※訃報を聞き再読。沢山の笑いと涙と感心と関心を有り難う御座いました。
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・・・その後,2時間ほどかけて,久しぶりに井上ひさしを読んだ。読んだといっても小説ではなくて,井上ひさしが自分と本の関係について語ったものだった。これがとっても面白くて,また第3章「井上流本の読み方十箇条」は参考にもなった。例えば「その二,索引は自分で作る」「その三,本は手が記憶する」「その四,本はゆっくり読むと,速く読める」「その六,大部な辞典はバラバラにしよう」などは,さっそく試してみようと思う。もっともその六に関しては,井上ひさしは同じ辞典を2冊ずつ買ってそのうち1冊をバラすらしい。そんな贅沢なことは出来ないから,安上がりの辞典でも買ってきて試してみようと思う。
井上ひさしが稀にみる本の蒐集家であることは,薄々知っていた。でも,13万冊もの本を蒐集し,それをもとに図書館を造ってしまったことを知ってたまげた(そういえば,『下駄の上の卵』というたまげたにかけた小説があったな)。氏は『吉里吉里人』がベストセラーになったとき,その印税を本の蒐集に費やしたらしい。月に4,5百万円かけていたというから驚きだ。今でも本代だけで月に50万円ぐらいかけるらしい。大学のゼミの先生が,月に10万円くらい本代に費やしていると知ってびっくりしたものだけれど,その5倍である。まあそうでもしないと,13万冊なんていう図書館越えはできないよなあ。
また,古本屋との付き合い方について書かれたところも面白かった。氏が『腹鼓記』を書くときに,神田の古本屋さんに頼んで狐と狸の本を集めてもらったそうだ。一旦古本屋さんに頼むと,古本屋さんがあっちこっちに電話してくれて,神田中の狐と狸の本が氏のもとに集まってきて,神田から狸と狐の本が全部消えたらしい。
これには後日談があって,高畑勲監督が『平成狸合戦ぽんぽこ』を作る時に,神田で狸の資料を探したのだけれど,どこにもない。「みんな井上さんのところに行っています」というので,山形県川西町にある遅筆堂文庫(これこそ井上ひさしが造った図書館)まで行って,泊り込みで閲覧したそうだ。
こういう話を聞いていると,本って生きているなあと改めて感じる。古今東西の狸や狐の話が本というメディアに詰まっている。そして,その本が『腹鼓記』や『平成狸合戦ぽんぽこ』の中で生かされるのだ。アニメーションが新しくて本は古いメディアだなんて言う事はできない。本があるからアニメーションができ,アニメーションによって本もまた新しい命を与えられる。こういう営みって結構劇的だよなあ,と思う。
僕が日野春で読みかけに終わった『東京セブンローズ』についての資料も,遅筆堂文庫には物凄い数置いてあるんだろうな。井上ひさしの本はだいたい読んだつもりだったけれど,『東京セブンローズ』も『腹鼓記』も読んでなかった。早速にでも読みたくなった。それに一回読んだ本でも,まだまだ色んな味わいがありそうだと『本の運命』を眺めて感じた。
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著者の読書術もさることながら、本にまつわる様々なエピソードが語られ、本に対する著者の愛情が感じられる。
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蔵書が十三万冊!
寄贈したら図書館ができた…
並の読書家ではない。
ですます調ののんびりとやわらかい文体とエピソードが読みやすい。
著名人が多々登場。
読書術から書籍の未来まで。
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語りかけるように書かれた文体が読みやすく、井上ひさしさんの本に対する思いとか、若い世代に伝えたい気持ちが伝わってくる一冊。しかし蔵書13万冊はすごいな…。
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おもしろかった〜♪井上センセの子ども時代からの本との様々な格闘が語られています。そう、語られているんです。井上センセが若い読者に語りかけるように綴られています。読んでいて心地よ〜い さくさく読めます。この本を読むと読書がしたくなります。何度もよみかえしたくなります。とっても薄くてお値段も安いので鞄にそっといれておきたい1冊です〜
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喫茶店でコーヒーを飲みながら,本を吟味する一時は,想像するだけでも有意義で良い。
つい自分も実践したくなるエピソードが書かれていて面白い。
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井上ひさしさんの本は初。
読書や本に関する本は好きだから、いろいろ読んでいたが、その中でもやはり読書量のある人は視点が面白いと思った。読書量のある人だから発信できる言外のメッセージがあるし、読書量のある人だから感じられる視点がある。そういうことを感じられることはもちろん、発信できる人になりたい。
中でも、「子どもを本好きにするには」は興味深かった。日本では読書感想文をよく書かす。そして、感じたことがおかしいと大人が判断し、ダメ出しをする。子どもは本を読まなくなる。
そりゃそうだ。「感想を書くのは難しい」という視点を持っている大人がそもそも少ないだろう。
感想文を廃止し、要約を書かせることのほうが大切と言うが、おっしゃる通りだと思う。また、本書で提案されている、日本の「1+1=2を文章で書きなさい」より、アメリカの「阿片について調べなさい」のほうが本に親しむだろうことはよくわかる。
やっぱり大人は、自分が嫌だったことでも、自分がしてきたこと、されてきたことをする傾向にあるのだ。そこをどれだけ子どもが主語にできるかの発想の転換が最も難しい。
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融通の効かない図書館の司書に復讐する話は腹を抱えた。とても愉快痛快な話であるが、いまの時代やったら確実にお縄なので真似しないようにしましょう(笑)。
丸山才一の言葉であるが、「日本の国語教育はみんな小説家にしようとしている」というのは、ぼくも卓見だなと思った。僕自身感想文はむしろ得意な方だったが、感想文とはつまり書評ということだから、プロでも難しいものである。それよりは、本の内容の要約をさせるべきだというのは大賛成だ。
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井上ひさしも大読書家で、大量に買った本の重みで床が抜けてしまったというエピソードの持ち主だ。いずれにせよ、本の話は楽しい。
本を買いに山形から東京まで出て行った話や、最後に蔵書で図書館まで作ってしまったエピソードが楽しい。図書館まで作るとは、読書家にとって究極の夢である。
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「本は人の手にとられて輝く」みたいな一節が心に残りました。やはり本の一番の幸せは読まれることだな、と。積読本を消化しなければ。「本は市塵に返せ」という言葉はなんだか夜は短し歩けよ乙女を思い出しました。
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本に関するエッセイでページ数もそう多くなく、すぐに読了できると思っていたが、同時に他の本を読み始めたこともあり、意外と時間がかかった。作者独特の本の読み方やこれからの本の未来について、簡潔な文体で書いてあり、素直に好感が持てた。それにしても個人で蔵書3万冊は凄い!
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文豪井上ひさしの本に対する愛情が詰まりきった本。DV等色々と物議もあった人だけど、この人の本に対する愛情とは別の話。読書家として、大変参考になる本。自分もいつかは図書館を作りたい。。
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稀代の本好き、井上ひさしさんの、本をめぐる話。ある種、自伝でもあります。とっても薄いし、井上ひさしさん入門にもいいかもですね。
どうも講演かなにかを書き起こしたようで、するする読み易く、とても面白いです。学術的、専門的な知識は全く要りません。本が、自分なりに好きなら。
いくつか断片をメモ替わりに。
「読書感想文という学校の慣習が最低。ならば写生文が良い」
「図書館はもっと夜まで営業すべし」
「一期一会、迷ったら買え!」
「買って未読の本が貯まるのも、悪くない!(何故か、は読んでください)」
そして本と読書と蔵書を巡る笑える、泣ける挿話の数々。
世界の図書館事情とかのレポート部分もあります。その辺りはやや、「文化的に西欧素晴らしい。手本にすべき」系統で、そうかなあ、と疑問に思ったりもしますが。なんだかんだ、日本より活字が、本が、本屋が、溢れてる国はないのではと思うんですけどね。
印象に残ったのが、「世界文学全集」「日本文学全集」的なものを子供の頃に読んで、それが後年ホントに、役に立った、というあたり。
まあ創作家と同じになる必要はないんだけど、矢張りなんていうか、文系的な目線で世界を見る、考える。そういう時に基礎体力みたいなものが、アルよなあ、と。僕自身は「世界文学全集」「日本文学全集」的なものを読破はしていないので、意外と古典や名作に未読がある。そういうのを、老いる前に読みたいなあ、と感じていたので。
それに、再読も楽しい。
と、思って読んでいたら、ハッ としてしまって。
「この、本の運命、っていう本、俺、読んだことある!」
数年前に、新刊で買ったんですね。で、読んだ。売った。忘れた。文庫で今回、衝動買いした。。。
やはり、ブクログを大事につけていこう、と思いました。。。
山形県川西町の、井上ひさしさんの蔵書13万冊がある、遅筆堂文庫、行きたいなあ。