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紙の本
MW 1 (小学館文庫)
著者 手塚 治虫 (著)
互いに惹かれ合う男たちの、毒ガス「MW」をめぐる明日なき闘い! ▼第1話/誘拐▼第2話/悪夢▼第3話/一蓮托生▼第4話/トライアングル▼第5話/報復▼第6話/悪魔の化身...
MW 1 (小学館文庫)
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- 税込価格:1,278円(11pt)
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商品説明
互いに惹かれ合う男たちの、毒ガス「MW」をめぐる明日なき闘い!
▼第1話/誘拐▼第2話/悪夢▼第3話/一蓮托生▼第4話/トライアングル▼第5話/報復▼第6話/悪魔の化身▼第7話/虎口に入る▼第8話/栄光の夜▼第9話/殺しのプレリュード▼第10話/疑惑の穽▼第11話/第三の証人▼第12話/廃墟▼第13話/島の果て▼第14話/再会 ●登場人物/結城美知夫(関都銀行新宿支店勤務・男女の区別ない変装と明晰な頭脳を駆使し、毒ガス「MW」を世界にばらまこうと画策する)、賀来(神父・結城とはホモセクシュアルな仲であり、彼への愛と自分の信仰との板挟みになって苦悩する)。 ●あらすじ/息子を誘拐され、身代金を持ってきた中年男が、誘拐犯にアジトへと連れ去られてゆく。そこでは、中年男の息子はすでに殺されており、怒り心頭の中年男も殺害されてしまう。誘拐犯の名は結城美知夫、そして殺された中年男は、銀行員である彼の客だったのだ。その後、結城は教会へ立ち寄り懺悔をする。彼の話を聞く神父の賀来は、結城とは古い仲であり、結城に悪行をやめさせようとしてはいるが、悪魔的な結城の魅力の前に屈服させられてしまう(第1話)。▼賀来は教会の司教に、15年前に沖ノ真船島で起きた出来事を告白する。彼はかつて非行少年グループの一員としてその島に入り、島民へ暴行を働いていた。そこで彼が、まだ幼い結城に出会ったその日、彼の仲間や島民たちは、某国が開発した「MW」という毒ガスの事故で死んでしまう。賀来と結城は、洞窟内のアジトにいたため助かったのだ。しかし幼なかった結城は、まだ残っていたMWに脳を犯され、良心のまったくない人間へと変わり果てていた。賀来はそんな結城を救うため、神父となったのであった。(第2話)。 ●本巻の特徴/第1巻では、結城と賀来の因縁、そして結城の悪行を、「MW」を開発した者への復讐とみなした賀来が、結城の手助けをする様子が描かれる。 ●その他の登場キャラクター/支店長(第3、5、7、8話)、谷口澄子(第4、5、6、10、14話)、目黒検事(第5、8、10話)、中田英覚(第7、8、9話)、薮下泰蔵(第10、11、12、13話) ●その他DATA/解説・花村萬月【商品解説】
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まるで黒い魔法のような
2009/04/04 21:30
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいる間の居心地の悪さ、読み終えた後味の悪さと、手塚治虫の問題作と言ってもいい作品。心がほっこりする、あたたかくなる、といった感情とは正反対の思いを抱かされる漫画ですが、一方で、主人公・結城美知夫の徹底した悪の魅力に引きつけられる側面もあります。メフィストフェレス的な「悪」の魔力、「悪」の微笑みのようなもの。そこに、妙に惹かれる雰囲気を感じる作品。
結城と賀来(がらい)神父とのホモセクシャルな関係、結城の「悪」に翻弄される賀来の葛藤と懊悩がまた、この作品を構成している太い柱のひとつとして、強く印象に残りましたね。
複雑・微妙な味のするエンディングの1コマにも、残り香のように後を引く余韻があります。
タイトルの「MW(ムウ)」とは、某大国が化学兵器として開発した猛毒ガスのこと。と同時に、MAN(男)とWOMAN(女)の呪縛を超えて、「悪」の化身として生まれ変わった結城美知夫のことを暗示しているのでしょう。その「悪」の存在を一方的に否定できないどころか、「悪」の誘惑、吸引力にある種の美しさを感じて引きつけられてしまう人間の不思議な側面。
手塚治虫のブラック・マジック、黒い魔法に魅せられたような、そんな妙味を感じた漫画です。