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紙の本
「風の谷のナウシカ」「もののけ姫」の原点と言える宮崎駿のコミック絵本。オールカラー147ページとは何とも贅沢、しかもこのお値打ち!
2002/01/08 11:01
14人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中村びわ(JPIC読書アドバイザー) - この投稿者のレビュー一覧を見る
チベットの「犬になった王子」という民話が元になっているという。宮崎さんがアニメ化を夢見ていたけれど、地味な企画ゆえ商業ベースでは実現できないとあきらめていた。声がかかって1983年にこのような形にまとめたと作者あとがきに詳しい。
余談になるがそのことを考えると、旧ソ連で地味ながら質の高いアニメが何本か作られていたことは、作家にとっても私を含む観客にとっても何たる僥倖だったのだろうかと思える。
カバーに刷られた解説には、「宮崎駿のもうひとつの世界」と書かれているけれど、「風の谷のナウシカ」「もののけ姫」といった宮崎作品を、驚異や歓びをもってくぐり抜けてきた今の私たちにとって、この作品はそれらアニメの原点という印象であり、決して異色の作とか別世界という感じは受けない。実際この物語の主人公あるシュナは「もののけ姫」のアシタカを彷彿させる。
このレビューの見出しで「コミック絵本」なんていう言い方をしてしまったけれど、表現形式がまさにコミックと絵本を足したようなスタイルになっているので、イメージを喚起しやすいと思ったのだ。マンガのようにコマ割りになっている。が、一番外側の白枠はあまり設けられていない。つまり絵柄が「断ち切り」になっているものが多いのだ。見開きいっぱいの画面も沢山あるので、そういうのを見ると絵本のようでもある。また、吹き出しがきわめて少ない。本文が口承伝説の語りのようだから地の文がほとんどで、「〜と言いました」と述べる代わりに吹き出しが僅かに使われているだけなのである。
ジブリファンにとってはスタイルのことなんてどうでもいいかもしれないけれど、「この形式だからできていることがある」と私には思えた。そして、こんな形式だというのに絵は動いているのである! そう見えてしまうことの不思議…。
物語は、氷河がえぐった谷底の貧弱な土地にある小さな王国に始まる。時ははるかな昔か、あるいはずっと未来のことだったか…という。宮崎アニメファンにはおなじみの設定で想像しやすいと思う。
王国の後継者シュナは、旅人がもたらした実りの粒を携え、その生きた種を求めて旅立つことを決意する。生きた種は金色の殻に包まれ、その黄金の穀物が豊饒の波となってゆれる土地が西のかなたにはあるのだという。旅の途次、シュナはうわさに聞いていたグール(人喰い人種)らしきものに行き会い、さらに人身を売買する都城に迷い込む。そこで心惹かれる姉妹に出会って救い出したいと願う。
表紙の絵は、そこのシーンに関連している。とても大切な場面だけれど、獣にまたがった雄々しいシュナが黎明をバックに疾駆する…なんていう正攻法が、表紙としてはやはりすんなりしてインパクトがあるとは思った。
40代前半の若い宮崎さんの頭にすでに広がり始めていた宇宙が、さーっと幕を開けていくような快作だ。本を読む習慣のないティーンエイジャーに入り口として手渡すにもよさそう。
この本、私は地元の書店で美しくディスプレイしているので目に留まり衝動買いした。『白い犬とワルツを』の例もあるけれど、ふだんは見ないアニメ文庫の棚にささってたって出会えなかった1冊。書店員さんの気持ちの熱さがうれしかった。
紙の本
宮崎駿の隠れ名作
2002/04/30 20:38
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケンツ軍曹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本がいまいち他のアニメ作品に比べて知られていないのは、
アニメージュ文庫という、人によっては本屋では普段あまり目にしない
類の本の棚に置いてある事が多いからだと思うのですが、
そんなふうに埋もれさせてしまわないで、
と全国の本屋に大声で言いたい宮崎駿監督の傑作絵物語。
未来とも過去とも異国ともわからない独特の世界でくりひろげられる
少年と少女の喪失と成長のお話。
この作品が書かれたのはまだ宮崎監督が映画監督のキャリアを
スタートさせて間も無いころのものであるにかかわらず、
「ナウシカ」から「千と千尋」に至るまで
監督の作品すべてに共通する自然・人間・文明に対するテーマや、
宮崎ワールドとも呼べる独特の世界観がすでに描かれていて
宮崎作品が、色あせることの無い作品としての強さを持っている理由が
わかるような本です。
もっともっと知られてもいい、隠れ名作なんて紹介するには
あまりにもったいない、素晴らしい一冊。
紙の本
日本画家・絵本画家の私が最も影響を受けた作品の一つです。
2013/10/22 10:47
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GOTO JIN - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は1984年、私が15歳の時に読んで以来、私の最も大切な作品となっています。その奇想天外なストーリーや不思議な異国の世界観は魅力的です。私の絵描き人生に、大きな影響を与えている事は間違いないです。
この度、『シュナの旅』の原話となったチベット民話『犬になった王子』(岩波書店/文:君島久子)を初絵本化する事になり、作画を私が担当します。これもご縁だと思います。2013年の11月15日に岩波書店から出版されますので、ぜひ書店や図書館でご覧下さい。よろしくお願い申し上げます。日本画家・絵本画家 後藤 仁
紙の本
宮崎駿作品の中でも秀逸
2016/02/28 13:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hontoばい - この投稿者のレビュー一覧を見る
アニメしか知らない世代にとっては新鮮に感じるかも知れない。
宮崎駿氏が描いた絵の作品の中で、この様なカタチで発表されているのはナウシカが有名だが、本作はよりシンプルで読み手を引き込む。
是非、一読してもらいたい。
ちなみにコストパフォーマンスも優れている。
紙の本
絵と物語が一緒になった絵物語のような本
2002/03/28 03:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る
絵と物語が一緒になった絵物語のような本。飢えた村に実りをもたらす為、主人公の少年シュナが麦の種を求めて旅に出るおはなし。シンプルですが、宮崎監督の原型が垣間見得るような内容で、旅立ちのシーンは何処となく「もののけ姫」を思わせます。素朴だけれど愛すべき一冊。
紙の本
懐かしさがいっぱいの
2002/01/29 21:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JO - この投稿者のレビュー一覧を見る
中村びわさんの書評を見てすぐに購入した。惜しむらくは文庫であること。風の谷のナウシカもオリジナルはA4サイズの大きいものだ。
宮崎駿のこの一連の作品は絵と文字が一体となっているのだ。だから絵だけでもダメ。文字だけでもダメ。両方をセットでゆっくりと味わわなくてはいけない。
たしかにシュナの行動はナウシカとも通じるものがあり これが 宮崎駿の原点なのだろうと思う。
風邪の谷のナウシカを月間アニメージュが出るのを待ち望んでいたほどのファンならば このシュナの旅はかなり貴重な1冊になるはずである。アニメから入った読者にはまた違った角度から 宮崎ワールドを垣間見ることができるだろう。
紙の本
幻想世界寓話
2001/02/22 23:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にむまむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は実に雰囲気を残した絵物語に仕上がっている。人間がいかに愚かで自分の利益の為にはなんでもやってしまうかという独特の世界観で、常に社会に反骨精神で問題をなげかけているが、それは作者の映画にもつながっているような気がする。主人公は何かにうごかされるように行動し自分を正当化して行く中で寓話は進み独特の色彩で書かれた作品はとても良い絵で、著者の新しき一面を見出せる1冊でした。映画や著書に一環して作者の意思が非常に強く反映されているが、商業主義に載せられた最近の映画作品より原点を見出せる本作品の意義は深いと思いました。
紙の本
宮崎駿氏の原点
2023/02/23 20:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
「未来少年コナン」「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」などの原点にはこの本があるような気がします。
自他ともに尊厳を守り、プライドを持ち、くじけず希望を抱き、報われるか報われないかにかかわらず努力を続け、人を愛する心を大切にする主人公達。
人は何をして良いのか悪いのか。常に考え侵略してくるものに抵抗をする。
地道に生きる者ほど強い者はない、と気付かせてくれる本です。
紙の本
宮崎さんの世界観のモト
2017/03/09 08:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あんみつこむすめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮崎さんのジブリ作品が大好きで、
ほぼ全ての映画を観ました。
「シュナの旅」は、西洋のファンタジー小説に似ています。
ナウシカやラピュタ、もののけ姫を思い浮かべるような場面もあります。
とても短いお話ですが、フルカラーですし、とても深いお話でした。
紙の本
☆シュナの旅☆
2024/04/06 00:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
谷あいの貧しい小国の後継者シュナは、実りのタネを求め、遥か西方にあるという豊穣の血を目指す。その地には、人々の飢えを除く黄金の穀物が美しく輝いているというのだ。
旅先で出会う少女にも影響され、シュナは、試練を乗り越えることができるのか?
宮崎駿がチベットの民話をもとに、オールカラーで描いた絵物語
紙の本
漫画
2020/06/14 05:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮崎駿作品としてはアニメでもなく漫画というよりは絵本形式の作品。しかしその作風は生きていてファンタジー世界が広がっている。