「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
悩む聖徳太子
2002/02/20 18:35
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
聖徳太子(ここではまだ厩戸王子)というと、切れ長の目にふっくらとした頬、ヒゲを伸ばした旧一万円札の肖像を思い浮かべます(年がバレるかな…)。仏教を保護し、十七条の憲法を定め、と授業で習ったことのほか、一度に十人の話を聞き分けたなどの伝説もあり、その偉大さが今に伝わっています。
しかしここで描かれる聖徳太子像は、家族に恵まれず、自分の望みのためならば姑息な手段を使うことも厭わない。権力を握るために策謀を巡らせ、決して成就しない愛にもだえ苦しむ、といったように、今まで持っていた「立派な人物」のイメージとはまるで違っています。が、それがかえって数々の伝説を打ち破って、聖徳太子だって人間だったんだ、と知らせてくれているような気がします。
歴史なんてホントのところは誰もわからないんだから、こんな聖徳太子像があってもいいんじゃないでしょうか。物語を創造する力、マンガのおもしろさと可能性を感じさせてくれる作品です。