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収録作品一覧
脳死を人の死としてよいか | 斎藤隆雄 著 | 19-36 |
---|---|---|
生と死の概念の変遷をどう受けとめるべきか | 半田肇 著 | 37-52 |
脳死体からの臓器移植が包含する問題点と危険性 | 渡部良夫 著 | 53-82 |
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紙の本
心と体の隙間に
2001/10/18 23:51
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投稿者:あきこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
臓器移植法が成立し、臓器のドナーカードは私達の日常の身近な場所で見られるようになりました。臓器移植は医療の新しい扉を開いたようにも見えます。——でも、本当にそうでしょうか。ドナーカードを持ち歩いている方は、本当に「死」を考え、自分の中の全ての問いに決着をつけた後に署名しているでしょうか?
この本は、臨時脳死及び臓器移植調査会の元委員であった、哲学者梅原猛氏が中心となり、医学の立場から、法律の立場から、宗教哲学の立場から、それぞれの世界の専門家が脳死と臓器移植について述べた論文集です。寄稿していらっしゃる方が、かなりご年配の方ばかりだということが残念ですが、専門的な分析によって浮き彫りにされていく脳死と臓器移植の問題点について、深く考えさせられます。
日本という国は、心の奥に独自の宗教観や哲学を秘めながら、西洋医学の道を歩んでいます。脳死という概念は、その僅かに相容れない隙間にギシギシと音を立ててめり込む、尖った楔のようなものかもしれません。