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- カテゴリ:小学生
- 発行年月:1999.10
- 出版社: アスラン書房
- サイズ:28cm/1冊
- 利用対象:小学生
- ISBN:4-900656-30-5
紙の本
リディアのガーデニング
著者 サラ・スチュワート (文),デイビッド・スモール (絵),福本 友美子 (訳)
田舎育ちのリディアは家の事情が良くなるまで、町でベーカリーをしているジムおじさんの所に滞在することになりました。ところが、ジムおじさんはにこりともしません。リディアはおじ...
リディアのガーデニング
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商品説明
田舎育ちのリディアは家の事情が良くなるまで、町でベーカリーをしているジムおじさんの所に滞在することになりました。ところが、ジムおじさんはにこりともしません。リディアはおじさんを笑わせようと秘密の計画を立てます。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
サラ・スチュワート
- 略歴
- 〈スモール〉ミシガン州生まれ。画家。
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紙の本
どこでもできる、すてきなガーデニング。
2001/03/19 12:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まーしゃ@B◎◎KRACK - この投稿者のレビュー一覧を見る
花は見る人をほんわかシアワセにしてくれます。そんな花の力を感じる1冊です。
リディア・グレース・フィンチは、「うちの暮らし向きが良くなるまでのあいだ」、町のおじさんの家に預けられることになりました。1930年代のアメリカ、不況時代を背景にしたお話です。
町に着いたリディアを待っていたのは、暗い駅舎と密集した建物、にこりともしないおじさんでした。でも、リディアはめげません。これから住むおじさんの家に日が当たることを喜びます。お日さまが当たれば、大好きなガーデニングができますもの!
おじさんに喜んでもらおうと、詩を贈ったり、お店を手伝ったりしますが、あいかわらずムッツリ顔のおじさん。そのあいまに、せっせと欠けたカップやへこんだケーキ型に種をまいたり、とガーデニングにいそしむリディア。
窓辺や店先は、少しずつ花で飾られてゆきます。お店の従業員やお客さんの顔も以前より優しげに見えます。でも、まだおじさんは笑いません。リディアは今度こそおじさんに喜んでもらおうと、ヒミツの場所でガーデニング。
そして、とうとうヒミツの場所におじさんを招待する日がきました! おじさん、笑ってくれるかな?
「ガーデニング」というとオシャレな響きがしますが、リディアのしているガーデニングは、雑誌にでてくるようなオシャレなものではありません。
でも、少しずつふえていく花は、確実に周りを明るくしていきます。すてきなポットやガーデニング・グッズがなくても、花はとても美しい。こういうのが、ほんとうのガーデニングの醍醐味なのかもしれませんね。
【B◎◎KRACK】 No.36 2000/05/24発行
紙の本
心に花の種をまく
2000/07/10 00:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:金原瑞人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1935年、アメリカ。大恐慌のさなか、リディアは家の経済的な事情で、しばらく親戚のジムおじさんのもとで暮らすことになった。希望と不安を胸に、初めて会ったおじさんは、仕事熱心なパン屋さん。悪い人ではないけれど、ちっとも笑わない人だった。
半年以上が過ぎても、おじさんは一度も笑顔を見せてくれない。そこで、リディアは考えた。おじさんの家に使っていない屋上がある。内緒でそこを花でいっぱいにしたらきっと……! その日からリディアのガーデニングが始まった。リディアは、離れて暮らすおばあちゃんやパン屋の従業員の助けを借りながら、密かに準備を進めていく。同時に店も花でいっぱいにした。リディアはいつしかまわりから「ガーデニングのリディア」と呼ばれるようになった。ついに準備ができた。花で埋め尽くされた屋上へおじさんをご招待。はたしてリディアはおじさんの心にも、花を咲かせることができるだろうか。
この絵本の文章は、リディアが家族に宛てた手紙で進んでいく。そのユニークな構成はリディアのおじさんや家族に対する思い、意志の強さ、明るい性格をよく伝えている。また、ラストシーンを含め、ところどころ文のない絵だけのページがある。それがとてもいい。一枚の絵が百万語の言葉を尽くすより、雄弁に物語を語っている。
最初は土のように茶色っぽかったページが、だんだんと多くの花の色に彩られる。同時に、リディアと出会い、花を見た人たちも、一様に明るくなっていく。リディアの育てた花は、いろんな場所にいろんな形で、すてきな変化をもたらした。大恐慌という乾いた大地を思わせる状況でも、人は心に花を咲かせることができる。少なくとも、種をまいて、大事に育てることはできる。心に花の種をまこう。そんな前向きな気持ちにさせてくれる絵本だ。