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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.2 208件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1998.12
  • 出版社: 筑摩書房
  • レーベル: ちくま文庫
  • サイズ:15cm/206p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-480-03440-4
文庫

紙の本

猫語の教科書 (ちくま文庫)

著者 ポール・ギャリコ (著),灰島 かり (訳)

猫語の教科書 (ちくま文庫)

税込 660 6pt

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著者/著名人のレビュー

1897年7月26日...

ジュンク堂

1897年7月26日は、アメリカの小説家、ポール・ギャリコの誕生日です。
『スノー・グース』や『雪のひとひら』などの美しい短編小説が代表作。
そして、猫小説の名手としての顔も忘れがたい。

『ジェニィ』、『トマシーナ』は猫を主人公に人と猫、人と動物、
人と人、猫と猫の関係に暖かい血を通わせる。
表題は、それぞれの話の主人公となる猫の名前です。

そして、猫が著者の『猫語の教科書』。
生後六週間で母と死に別れた猫が、
「快適な生活を確保するために、人間をどうしつけるか」を
後世に伝えるために書いた名作!

「まだほんのコニャ(子猫)の時…」という書き出しからノックアウトされます。

【折々のHON 2010年7月26日の1冊】

書店員レビュー

ジュンク堂書店大分店

でも 憎めない

ジュンク堂書店大分店さん

なんと我が家もこうした猫達の策略にはまり「乗っ取られて」しまったのか。
何度読んでもフフッと笑ってしまう、猫と共に暮らした事のある人ならウチの場合はこうだった、なんて話になってしまうそんな本です。
なんとなく芝居がかった言いまわしも、ある意味この本には似合っているのかも。
したたかに生きる秘策を凝らす猫を下僕扱いな人間の滑稽な様子。
人間が書く猫視点の-自虐的?人間観察本…かもしれない。

大分店 T

ジュンク堂書店広島駅前店

みんなのレビュー208件

みんなの評価4.2

評価内訳

紙の本

したたかさの中にある愛

2010/05/27 20:50

11人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

『ジェニィ』、『トマシーナ』に続いて本書を手にした。

原書も、Jennie (1950)、Thomasina (1957)、
The Silent Miaow: A Manual for Kittens, Strays, and Homeless Cats (1964)の順であるので、
ギャリコの猫作品を読む順番としてもこれがちょうど良かったように思う。

本書のカバー部分の著者紹介はこんな風に書かれている。

  交通事故で母を亡くし、
  生後6週間にして広い世の中に放りだされる。 

  1週間ほどの野外生活を経て、人間の家の乗っ取りを決意。

  いかにして居心地のいい家に入りこむか、
  飼い主を思いのままにしつけるか、

  その豊かな経験を生かして本書を執筆。

  四匹の子猫たちを理想的な家庭へと巣立たせた後は、
  いっそう快適な生活を送り続けている。

そして、著者写真は、もちろん、猫なのだ。

表紙には、タイプライターを今にも押しそうな姿。

本書は、自由に使える最新式のタイプライターのある家に住んでいる頭の良い猫が
「子猫、のら猫、捨て猫たちに覚えてほしいこと」として書いたのだ。

ポール・ギャリコは、「編集者」である。

友人編集者のところに届けられた
猫の手による原稿の猫語を解読しながら
普通の言葉に翻訳したのだ。

猫の写真は、写真家夫妻の家のツィツァである。

写真は、各章にふんだんに盛り込まれており、
カラーでなくてもとても愛らしい。

本書は次の19章で構成される。

第1章 人間の家をのっとる方法
第2章 人間ってどういう生き物?
第3章 猫の持ち物、猫の居場所
第4章 獣医にかかるとき
第5章 おいしいものを食べるには
第6章 食卓でのおすそわけ
第7章 魅惑の表情をつくる
第8章 ドアをどうする?
第9章 クリスマスのおたのしみ
第10章 旅行におともするコツ
第11章 母になるということ
第12章 じょうずな話し方
第13章 猫にとって正しいマナー
第14章 愛について
第15章 別宅を持ってしまったら
第16章 これはしちゃダメ
第17章 じゃまする楽しみ
第18章 子猫のしつけと子猫の自立
第19章 終わりに

人間との生活を語る猫としては自身の一生を語った
『あたしの一生:猫のダルシーの贈り物』のダルシー、

家猫以外の暮らしを知らない子猫、グレース・ザ・キャットが
知恵を身につけられるようにと語り聞かせるために自伝を書いた、
『黒猫フーディーニの生活と意見』のフーディーニ、

そして、字の読み書きができて自分の物語を自分で書いて人間のところに送ってきた
『ルドルフとイッパイアッテナ』シリーズの黒猫・ルドルフを思い出す。

ダルシーは感情豊かなメス猫で、
フーディーニはクールだがちょっと抜けたところがあるオス猫で、
ルドルフは成長期のオスの子猫。

この3匹と比して、教科書の著者である猫は、
もっともしたたかでクールなメス猫であろう。

私は猫と暮らしてはいないのだが、猫と暮らしている友人の家は、
もしかしたら、この方法で
猫に乗っ取られているのかもしれないなぁなどと
想像するのがおもしろかった。

それにしても、「男性は、コツさえつかめば、操縦は簡単です」
と言い切る教科書猫は、やはりメスなのだ。

そして、教科書猫は、男性に対するのと同じ方法を
奥さんに使ってはダメと言う。

「女性は猫と同じく生まれながらのハンターで、
本能的で、獲物をあつかうときには残酷でさえあります」。

教科書猫は女性が同類だと気づいているのだ。

教科書猫の人間観察は、男性と女性と子ども、
それぞれの立場や関係までかなり鋭い。

そういったものを見極めた上でどう振る舞うのか、
微に入り細に入り書き切っている。

野良猫状態から飼ってもらう方法にしても、
自分のお気に入りのご飯を出してもらうにしても、
自分の場所を確保するにも、魅惑の表情さえも
計算し尽くしたものだったとは!

でも、こういったしたたかさは、小気味いい。

ちっともテクニックばかりとは思わないのだ。

それは、根底に愛があるからだろう。

  私の目的は、猫はどうしたら良い暮らしができるか、
  どうしたら良い暮らしを保障してくれる家を乗っ取れるかを
  教えることにありました。

  ところが、いままでの話とかかわりなく、
  ここに愛情という未知の要素が入ってきます。

  人と関係をもつと十中八九、愛が生まれますが、
  愛はとても神秘的で、とらえどころがなく、原因もわかりません。

  この点は猫のゴロゴロと同じね。

  でも、愛は本能とは違います。

  猫は本能で結婚相手を探しに出かけますが、愛はこれとは別のもの。

  何かまったく違ったもので、自分で感じたときに
  それとわかるとしか説明のしようがないのです。

  私の場合、ずっといっしょに暮らしている家族にそれを感じました。

  子猫だった私が乗っ取ったあの家族です。

  私は家族を愛していて、家族も私を愛しています。

このあと教科書猫は、人間の性質の欠点を挙げ尽くす。

でも、こう続けるのだ。

  でもこういう悪いこと全部にもかかわらず、
  人間には愛と呼ばれる、強くてすばらしいものがあって、
  彼らがあなたを愛し、あなたも彼らを愛するとき、
  他のことはいっさいどうでもよくなります。

もちろん、愛に溺れて自分を守ることを怠るなと
締めることも忘れていないのだが。

教科書猫は、飼い主に愛されているし、飼い主を愛している。

愛を知っている猫なのだ。

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紙の本

一冊で、二度も三度も楽しめる、お得感満載の逸品

2011/10/30 23:23

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:道楽猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

面白いと思える本には2種類あるように思う。
ページをめくるのももどかしく、その世界に引き込まれ、あっと言う間に読了してしまう本と、美味しいおやつを楽しむように、ちびちびとすこーしずつ時間をかけてゆっくりと読み進める本。

私にとってこの本は後者。
読んでいる最中、ずっとくすくすにやにやが止まらなかった。
いや、えへらえへらだったかも(笑)。

だって

人間の"躾け方"が書いてある本なんですよ?
猫が人間の家を乗っ取る方法が書いてあるんですよ!

最初の方の、人間の男を躾ける方法なんてもう、抱腹絶倒!
まーさーに!
うちにいた猫と夫の関係なのだもの。

夫はずっと悦に入っていた。
「あの子は自分が呼ぶと、何を置いてもとんで来る。そして撫でてやるとゴロゴロとのどを鳴らして喜んでくれる。うちで一番あの子に懐かれているのは自分なのだ」
と。

だけど私は知っていた。
夜、寝る前にそうやってゴロゴロ甘えていた猫が、夫が寝入ると、さっさと寝床を抜け出して
「しょうがないわねぇ」
てな顔をしてすたすた歩いてゆくことを。
私は、これを「猫による夫の寝かし付け」とこっそり呼んでいた。

本当に、ギャリコはかつて猫だったことがあるに違いない。
なんたって、猫にとっての秘密兵器である「声を出さないニャーオ」を知っているし、
猫が書いた文字を解読できたのが、その何よりの証拠(…笑)

随所に散りばめられたモノクロの写真をながめるのもまた楽しい。
著者さんはとても美形な猫様なのだ。

うっとりと、ゆめごこちで本を閉じ、また開き。
一冊で、二度も三度も楽しめる、お得感満載の逸品。
(なんの営業トークだよ)

ああ、私もまた猫に家を乗っ取られたい。
そして夫を躾け直してもらいたい。

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紙の本

やられた……

2002/02/28 23:01

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キイスミアキ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 希代のストーリーテラー、ポール・ギャリコによるユニークな作品。本作でのポール・ギャリコの役割は編集者。ツィツァという賢い猫がタイプした、猫の手による、猫語の教科書を翻訳している。第一章の《人間の家をのっとる方法》から、《愛について》《じゃまする楽しみ》、最終章の《終わりに》まで、全十九章。巻末には大島弓子による漫画も。
 
 なにかしらの暗号かとしか思われないような文章が、大手出版社に勤めているという、ポール・ギャリコの友人宅に届けられる。それをギャリコが解読し、人間でも読むことができるように、本にまで仕立てたという趣向。表紙の裏には、作者であるツィツァの写真と、経歴が載せられている。
 
 彼女は、交通事故で母親を亡くし、生後六週間にして独りで生きていくことを余儀なくされる。一週間ほどの野外生活を経たのに、ある夫婦が暮らす家を乗っ取ることを決意し、無事に成功をおさめると、真っ白な猫との恋に出産、四匹の育児などを経て、現在は幸せに暮らしているという。ギャリコは、顔写真が載せられていないが、編集者なのだから当然なこと。
 
 この本には、他にも仕掛けが施されていて、こう来るのかという感じ。素晴らしい《おあづけ》まで用意された、ものすごく面白い本。これは必見としか言い様がない。
 
 あえて言うならば、やられた……。

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紙の本

Recommendation

2014/03/15 11:29

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nyann - この投稿者のレビュー一覧を見る

So good!

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紙の本

猫の奴隷になりたい人向け

2020/12/23 22:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:むー - この投稿者のレビュー一覧を見る

猫の上から目線な文体ににやけと愛しさが止まらなくなります。

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紙の本

猫語(?)で書かれた猫のための教科書を読む機会

2018/05/25 02:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あられ - この投稿者のレビュー一覧を見る

作者の友人で、教科書部門もある出版社に勤める編集者のもとに、ある朝何者かによって届けられたタイプ原稿。まるで暗号のような文面のこの原稿を、編集者は暗号解読経験のある作家のもとに持ち込みます。そして作家が解読した結果は……猫語(?)で書かれた猫のための教科書を、こんなに巧妙なやり口で人間のふつうの言葉(のひとつである英語)に翻訳させるとは!

「暗号のような文面」は、原文(英語版)と日本語訳(灰島かりさんによる)両方が載っています。それを見て、猫のおててとタイプライターのキーを想像するだけで、幸せになれます……いや、幸せになってしまいます。なってしまうのです。つまり、私も猫に支配されつつあるのです。この本を読んだからこそ、自分が「猫に支配されつつある」ことがわかります。そして、「ウチの子猫ときたら、アラスカ産のタラバガニのハサミしか喰わないんだぜ。それもチェコスロバキア製のバターで軽く蒸し焼きにして、フランス産アンチョビトーストの上にのっけてやらなくちゃいけないんだ」と嬉々として語る人のように、幸せです。

奥付等を参照すると、原著 "The Silent Miaow" が出版されたのが1964年と、もう50年以上前のこと。筑摩書房から日本語訳が出たのは1995年で、文庫化は1998年(もう20年も前!)です。著者のポール・ギャリコは1976年に亡くなり、翻訳者の灰島さんも最近鬼籍に入られました。チェコスロバキアはチェコとスロバキアに分かれました。それでも順調に進められているのです、猫たちの人間征服計画は。

「人間は真実から目を背けて、自分が信じたいと思うものしか受け入れないものであるから、さまざまな新事実に直面してもあんがい平気だ」と「おわりに」で書いているポール・ギャリコ。この本を読み終えたら、次は、ギャリコの作品群に手を伸ばしましょう。

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紙の本

ムフフ( ^ω^)・・・

2017/05/01 11:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:にゃんこ鍋 - この投稿者のレビュー一覧を見る

猫を飼ったことはありませんが、私も含め猫大好き人間は、きっと猫に教わりながら生活するんでしょうね。(笑)猫様様様様ッて感じです。恐れ入りやした<(_ _)>

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紙の本

ネコだけでなく、すべての動物好きにもオススメしたい

2017/02/28 15:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みなもと - この投稿者のレビュー一覧を見る

最初の章の題名からして(ヒトから言わせて貰えば)ユーモアを感じさせる。「人間の家を乗っ取るには」…これには斬新な視点を感じさせる。われわれ人間は動物を「飼っている」と考えがちだがその実動物たちに支配されているのではないか?

本書はネコがネコのために書いた、人間の家でいかに快適に暮らして行くかについてのマニュアル(…という体のエッセイ)。著者は当然ネコであるべきところだが、本をまとめたポール・ギャリコによると(本当に残念なことに!)元の筆者の名前はわからずじまいだとのこと。

本書を読めば、したたかながらもなぜか憎めないネコたちの魅力をより深く知ることになるだろう。

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紙の本

我が家の猫の愛読書?

2001/12/06 00:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まちゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 我が家には一匹の黒猫がいる。鳴き声でなんとなく言いたいことは分かるけれど…もっと、猫の気持ちが分かればなぁと思う今日この頃。
 この本は「猫後の教科書」ということだけれど、人間が人間に猫について書いているのではなく、猫が猫に向けて書いている本である。きっと「???」と思うだろう。私もはじめは「???」状態だった。けれど読み進めることによって分かったことがある。それは…猫の目から見た人間の姿なのだ。そして猫が驚くほどに賢く、計算高く、なにより愛らしいということ。
 なんとなく我が家の猫の気持ちが分かったような気がする。

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紙の本

たった今道ですれ違った猫も、家で飼ってる猫もきっと読んでいるに違いない、猫世界の大ベストセラー(だそうな)

2004/12/27 22:12

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:らせん - この投稿者のレビュー一覧を見る

そう言えば♪猫の気持ちはわっからない〜 ハテニャ〜? なんて歌がありましたな。(アレは確かTVアニメ『What's マイケル』の主題歌だったような…。)
そう、猫の気持ちはわからない。わからぬも道理。だって猫はその心の内を巧妙に隠して、決して本心をあからさまにしないのだから。
「なぜそんなことが言える?」猫に興味のない諸兄は仰るかもしれません。そこで登場するのがこの本『猫語の教科書』です。

この本は、ある日、とある編集者の家に届いた不思議な原稿が元になっています。タイプで打たれて文字と記号がいりまじった暗号のように見えるこの原稿は、作家のポール・ギャリコ氏の手に渡り、ギャリコ氏が解読すると、それはなんと、猫の手になる、猫のためのマニュアルだったのです。内容はズバリ「快適な生活を確保するために、人間をどうしつけるか」というもの。
このマニュアルの著猫は不明です。生後6週間で母を亡くして世に放り出された著猫(メス)が、持ち前の機知を発揮して首尾良く人間の家に入り込み、いまや完全に家を乗っ取った自分の成功を振り返り、そのノウハウを余すところなく後進の猫に伝えるべくこのマニュアルを書いた次第です。人間の私が読んで感想を述べるのは僭越かもしれませんが、非常に実践的でかつ明快。猫的生活の真髄というものがわかったような気がします。その真髄とは「猫が人間をしつける」という点にあります。ここきっと試験にでます(笑)。「人間が好んで猫を飼っていると思わせて、実は思い通りに人間を動かしている」これこそ猫の教科書の真髄の教えです。そしてその真髄を果たすための、魅惑の表情の作り方、食事のおねだりの仕方などが実例をあげてこと細かに紹介されています。

しかし猫ちゃん達、このマニュアルが人間に読まれて平気なのでしょうか? 猫族の可愛い姿態に隠された企みを知った人間の怒りをかって、追い出されると思わないのでしょうか? たぶん全く気にしてないんでしょうね(笑) なぜなら猫好きな人にとって、猫にいいようにされるなんて既に日常のことなのでしょうから。この本を読むとかえって「ああ、この感じわかるぅ」とか「うちの猫も同じぃ」とか頷くことばかりで、猫を追い出そうなど夢にも思わないでしょう。そう、猫は今ではその手の内をこっそり覗かせても構わないくらい、人間の心を乗っ取っているのです。実はこの本は同族の猫に向けて書いたように見せて、「いい加減猫のことをもっと勉強してニャ〜」と人間に向けて書いた教科書で、それこそ猫の新たな人間操縦法なのかも?

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紙の本

文字通りの教科書(…ではない)

2001/05/09 09:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:A.L.  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 猫好きにはたまらん一冊。

 猫の飼い主というのは、常々、その飼い猫の「本心」についてある疑いを持っているものだと思う。「アンタは本当に私のことが好きなの?それともただゴハンが欲しいだけなの?」ここにはその答えがまことしやかに書かれています。
 作者のポール・ギャリコは猫好きとして知られている作家だけれど、この本の出版を勧めた編集者は大の猫嫌いだそうで。残念ながら編集者氏の思惑は、やはりハズレでしょう。
 「そうかもしれんがそれでかまわん」。
 それが猫好きというものです。

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