紙の本
南京事件の全貌が初めて分かった
2018/10/04 21:22
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは日本人として読むべき本である。今まで南京事件についてまとまった本は読んでいなかったが、この本を読んでその全貌が初めて分かったと思った。とても残虐で目を覆いたくなるような描写があるが、目を背けてはならない。
紙の本
歴史事実そのものは否定できなくなった
2018/07/25 19:13
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投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
南京攻略戦に参加した元兵士が残虐行為を証言したり、
それらを記録した陣中日記を公表したりすると、
戦友会や右翼勢力から証言封じの圧力が加えられることも
日本側の資料が少ない原因になっている。
そうなんだ…。
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日本人なら知っていて欲しいこの事件。
日本人とか中国人とか、そういう感情を一切抜きにして、旧帝国軍が南京で何をしたのか、それを知るための一冊。
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出来る限り歴史学的に、南京事件を捉えてみようと試みたもの。
まだ、南京事件に関しては一冊しか読んでないので、他の立場の本なども読んでみるまで、感想は保留。
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(2006.06.07読了)(2006.04.22購入)
日中間で、日中戦争のことが語られる際、南京大虐殺の問題です。あったとかなかったとか、あったかもしれないけど20万人は過大すぎるとか。虐殺の証拠写真として掲示してある写真が南京のものじゃないとか。
本を一つ読んだら分かるということでもないけど、いつまでも敬遠しているわけにも行かないだろうというところです。
本屋で、この本を見たとき、題名が南京事件だったので、すぐには南京大虐殺の問題を扱ったものとは気が付きませんでした。
「南京大虐殺事件、略称としての南京事件は、日本の陸軍並びに海軍が、南京攻略戦と南京占領時において、中国の軍民に対して行った、戦時国際法と国際人道法に反した不法残虐行為の総体のことをいう。」(214頁)
●東京裁判判決(1948年11月13日) (10頁)
1937年12月13日の朝、日本兵は市内に群がって様々な残虐行為を犯した。
日本側が市を占領した最初の2,3日の間に、少なくとも1万2000人の非戦闘員である中国人男女子供が死亡した。
占領後の最初の1ヶ月に、約2万の強姦事件が市内に発生した。
後日の見積りによれば、日本軍が占領してから最初の6週間に、南京とその周辺で殺害された一般人と捕虜の総数は、20万以上であったことが示されている。これらの見積りが誇張でない事は、埋葬隊とその他の団体が埋葬した死骸が15万5000に及んだ事実によって証明されている。
●歴史では(13頁)
東京裁判の判決文は犯罪の「事実認定」と刑罰の「軽重認定」であって、歴史学的に事件の全体像を解明したものではない。
●零戦とは(26頁)
世界的にも有名になった零戦(零式艦上戦闘機)は、1940年=皇紀紀元2600年に開発されたゆえの命名である。
●南京空襲(34頁)
南京空襲に先だって、第二連合航空隊参謀からも、「爆撃は必ずしも目標に直撃するを要せず、敵の人心に恐慌を惹起せしむるを主眼とするをもって、敵の防御砲火を考慮し、投下点を高度2千ないし3千メートル付近に選定し、かつ一航過にて投下を完了するごとく努められたく」という「南京空襲部隊制空隊の戦闘要領に関し希望事項」が通達された。
●陸軍刑法違反(99頁)
当時の「陸軍刑法」(1908年制定)には、「第九章掠奪の罪」に「(第86条)戦地又は帝国軍の占領地において住民の財物を掠奪したる者は一年以上の有期懲役に処す。前項の罪を犯すに当たり婦女を強姦したるときは、無期又は七年以上の懲役に処す。」と明記されていた。食糧や家畜も中国住民の財物であったから、中支那方面軍が各部隊に食糧現地徴発=掠奪を強いたことじたいが、陸軍刑法に違反する行為の強要であった。
●占領の鉄則(118頁)
近代戦において、軍隊が一般市民の居住する都市を攻略・占領する場合は、非戦闘員へ危害が加えられるのを防止するため、進駐兵力を制限したりして、戦場で「殺戮者」「殺人鬼」と化したままの武装兵士と一般市民の接触を減らし、不祥事の発生を避ける措置を取るのは指揮官の鉄則である。
●司令部の責任(119頁)
方面軍司令部は、馬の手綱にあたる法務部を備えていなかったため、「軍隊と同時に多数の憲兵、補助憲兵を入場せしめ、不法行為を摘発せしむ」とあって��、それだけの憲兵部隊を持っていなかった。12月17日の段階で、総勢7万以上の日本軍が城内に入ったにもかかわらず、憲兵はわずか17名に過ぎなかった。「掠奪行為、失火を厳罰に処す」と禁止しておきながら、食糧は補給せずに徴発=掠奪を行わせたのは司令部であったし、厳冬下に防寒・露営装備もないまま進軍を強制したために兵士の失火、放火を誘発させたのも司令部に責任があった。
●誤報(122頁)
12月11日午後、南京城の水西門・漢中門の西側の湿地帯で、一中隊から小隊長二人の戦死を出すほど苦戦をしいられていた第六師団の歩兵第45連隊の前田吉彦少尉は、歩兵第36旅団無線から伝えられたラジオ・ニュースを知って驚いた。日本の内地のいたるところで、南京陥落の捷報(しょうほう)に祝賀の万歳が沸き起こり、提灯行列が繰り出されたというのである。
●南京市民のパニック(133頁)
「日本の大軍が城内に侵入、南から攻めてくる」という恐怖の情報が、まだ居住区に残留していた市民を震撼させた。当時、十数万の市民がまだ自宅にいたといわれる。市民の前を前線の中国軍がパニックを起こして逃げていく。中国軍がいなくなり、自分たちが日本軍の襲撃に直接さらされることになった市民にパニックが走った。多くの残留家族が、わずかな食糧と寝具類を背中いっぱいに背負って、退却する部隊の後を追って南京を脱出しようとした。
●捕虜にせず(154頁)
日本軍だって食糧補給がなく現地徴発=略奪で食いつないでいるくらいだから、捕虜にしても食わせるものがない、だから始末=殺害してしまえ、ということである。
投降兵、敗残兵を捕虜として収容しないで、殺害せよというのは、第16師団の方針でもあった。
●ダーディン記者の目撃(171頁)
上海行きの船に乗船する間際に、記者は埠頭で200人の男性が処刑されるのを目撃した。殺害時間は10分であった。処刑者は壁に並ばされ、射殺された。それからピストルを手にした大勢の日本兵は、ぐでぐでになった死体の上を無頓着に踏みつけ、ひくひく動くものがあれば弾を打ち込んだ。
●南京攻略戦開始時の人口(220頁)
日中全面戦争勃発前の南京城区の人口は100万人以上であったが、日本海軍機の連日の空襲のために同区の人口は激減していき、37年11月初旬には50万近くになっていた。
南京攻略戦が開始された時に、南京城区にいた市民はおよそ40万~50万であったと推測される。
●犠牲者の数(228頁)
南京事件において十数万以上、それも二十万人近いかあるいはそれ以上の中国軍民が犠牲になったことが推測される。
☆関連図書
「三光」神吉晴夫編、カッパブックス、1957.03.10
「実録 満鉄調査部」上、草柳大蔵著、朝日新聞社、1983.02.20
「実録 満鉄調査部」下、草柳大蔵著、朝日新聞社、1983.03.20
「望郷」三留理男著、東京書籍、1988.08.05
「満州棄民」三留理男著、東京書籍、1988.08.05
☆関連図書(既読)
「長崎の鐘」永井隆著、中央出版社、1976.06.20
「五十年目の日章旗」中野孝次著、文春文庫、1999.08.10
「極光のかげに」高杉一郎著、岩波文庫、1991.05.16
「収容所から来た遺書」辺見じゅん著、文春文庫、1992.06.10
「戦場から届いた遺書」辺見じゅん著、NHK人間講座、2002.12.01
「パール判事の日本無罪論」田中正明著、小学館文庫、2001.11.01
「命こそ宝」阿波根昌鴻著、岩波新書、1992.10.20
「「日の丸・君が代」の話」松本健一著、PHP新書、1999.12.06
著者 笠原 十九司
1944年 群馬県生まれ
東京教育大学文学部卒業
専攻 中国近現代史
(「BOOK」データベースより)amazon
日中戦争において、日本は当時の中国の首都、南京を激戦のすえ攻略した。このときに発生した、いわゆる「南京大虐殺」は重大な戦争犯罪として、いまも論議の的になっている。著者は、攻略戦の発端から説きおこし、外国人記録を含めた史料群を博捜し分析して、その全体像を描き出していく。現代史の焦点を衝く待望の歴史叙述。
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教科書裁判への関与をきっかけに南京事件に
取り組むこととなった笠原十九司が史料検証に基づいて
書いた一作。事件60周年にあたる1997年発行。
南京事件が気になった時に最初に手にした
本でしたが、なかなか読む気になりませんでした。
今回、南京に行くにあたって、本棚から取り出して
読みました。
上海/杭州上陸から南京攻略、そして「南京大虐殺」までを
日記や証言を基にした史料をたどり、検証していきます。
これを読みながら、上海から南京へ進んだわけですが、
この江蘇省の大地を同じように日本軍が進んで行ったんだなと
ちょっとした感慨も。
これを読みながら南京に行ったので、記念館の
展示も、ああ、このことねと理解しやすかったです。
惜しむらくは、この本が出されてからの10年間で、
相互の言い合いは続いているものの、
新しい事実の解明だったり、共通認識の構築には
全然至っていないということ。
去年、「南京!南京!」という映画が公開されて、
虐殺に関与した日本兵からの視点での取り上げられ
方がされて、ただの「鬼子」ではなく、苦悩する日本兵の
姿も話題になって、一石は投じられたけど。
やっぱり今となっては、新事実の解明なんて
難しいのかもしれないですね。
双方の空白の時間もあり、客観的な証拠が
もう残ってないでしょうし。
とはいえ、簡単に読める新書ですので、
事件が気になる方は、まず読んでみることを
お勧めします。
http://teddy.blog.so-net.ne.jp/2010-08-04
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[ 内容 ]
本書は、南京事件においての攻略戦の発端から説きおこし、外国人記録を含めた史料群を博捜し分析して、その全体像を描き出していく。
[ 目次 ]
何がどう裁かれたのか―東京裁判と南京軍事法廷
南京渡洋爆撃の衝撃
上海派遣軍、独断で南京へ向かう
近郊農村で何が起きたか―波状進軍がもたらした被害
南京陥落―徹底した包囲殲滅戦
「残敵掃蕩」の実相―南京難民区国際委員会の記録
事件の全貌、そして国際的影響を考える
結びにかえて―いま問われているのは何か
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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とかく虐殺人数の多寡が云々されがちだが、実証資料に基づいた残虐行為の数々を知るにつけ、被害者の総数が少なければ問題ないとでも言わんばかりの論調の空虚さを知る。
生命という不可逆的なものを犠牲にする行為は、いかなる意味においても許されない。
略奪、強姦といった行為を軍法で禁じていたはずの日本軍が犯した愚行。深く反省すべき時。
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南京事件について全く知らなかったので読んでみた。
陰鬱な気分になる記述がたくさんある。特に私は女なので、女たちの受けた凄惨な被害を知ってショックだった。
日本軍のもともと持っていた性質が、幾つかの条件により増幅されて、南京事件に至ったんだなと思った。
「行き当たりばったりな計画」「兵隊を酷使して疲弊させるトップ」「中国人への蔑視」といった要因があった。
条件が揃えば、人間はどこまでも残虐になれると思った。
だからこそ、事件を反省して、二度と同じ状況が生まれないようにしないといけない。
そのためにも、この本を多くの人が読んで、南京事件について知って欲しいと思った。
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読まなくちゃいけないんだろうな、と思いながら読んで、やっぱり気分が悪くなった。
第二次世界大戦での日本の戦死者数は軍民合わせて310万人だそうだ。一方、中国は1000万人以上。フィリピン、シンガポール、インドネシア、ベトナムなどのアジア諸国を加えればその数はさらに跳ね上がる。しかも国土が戦場になったこれらの国では、民間人の死者が軍人よりずっと多い。彼ら、彼女らはこうして殺されていったのだ。どんなに悲しく、無念だったろう。
彼らを殺したのはぼくらの祖父たちだ。どうしてそんなことができたのか、ぼくにはわからない。わからないからなおさら恐ろしい。あの時代、あの世界に生まれていたら、ぼくも彼らと同じように殺したのだろうか?
怖いからこそ読まなければ、と思う。ぼくひとりの力は限りなく小さい。でもこの時代に生まれ、本を読んだぼくは、殺さない。それだけが頼りだ。
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1997年刊。◆宇都宮大学教授たる著者が、南京事件(第二次上海事変を含む)を、多数の引用文献を利用して論じたもの。著者の書籍や引用文献は幾つかは既読で、その意味で新味に欠けた。が、丁寧な叙述と読みやすさはお勧めできる。また、南京事件の実相以外にも興味深い事実がある(暗澹となる事実でもある)。①日本軍の補給・兵站の軽視(補給部隊が到着せずに南京進撃をごり押しした松井石根)。②山本五十六が南京渡洋爆撃を新型爆撃機の実験場とし、航空機予算獲得の方途とした点。③南京事件の現場フィルムを毎日放送でかつて放映した点。
④軍事を外交の延長と思わず、メディアの威力も軽視した軍人のありよう(南京占領時に外国人記者が活動していたことを放置。にもかかわらず、皇族の南京入城をスムーズに進めるためだけに残兵掃討を続け、海外世論を味方につけることに失敗した点。こんな方法は上部層の自己保身と名誉欲以外の何者でもない)。⑤駐華独大使トラウマン和平工作を日本側から進めておきながら、突然踵を返すかのごとく前言を撤回する日本の外交策の拙劣さと、これに加担した近衛首相と広田外相(広田の責任は軽いとの意見を見られるが、本書からはそうは思えない)。
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直前に稲田 朋美氏の「百人斬り裁判から南京へ (文春新書)」を読んだ。また、秦 郁彦氏は徹底した資料分析と膨大な量の定量的調査などから鋭く歴史の事実性に切り込む私の好きな歴史家であるから多くの書物を読ませていただいた。著名な作家、歴史家が挑んでいる南京事件であるが、本書笠原十九司氏の「南京事件」もその真相に迫ろうとしている。実際に事件の場にいた兵士が現在では殆どいなくなっているため、現場にいない作者の情報ソースによっては大分内容に偏りが出てくる点は否めない。だがそれら情報ソースが更にどこをベースに置いているかで、枝葉も変わってくる。
実際に現場にいた兵士の階級、将校と末端の兵士では活動する現場が違う。何より部隊によっては先発する部隊と後方から追う部隊では現場到着時刻も異なり、目まぐるしく戦況が変わる戦場に於いては全く異なる風景が広がっている。そして一般市民が見た記憶した事件の見方は、その後の歴史に大きく影響する。何より家や家族を失い、戦場で強姦された女性、息子や夫を殺害された親達の記憶には地獄さながらの景色が色濃く残る筈だ。自分の武功を強調したい兵士、惨劇を目の当たりにし自省の目で見た兵士、全てを失い恨みだけが残った市民、それらが記録や記憶に残した定量的な記述の多くには偏りが出てしまうのは仕方ない。
その中でも中国以外の滞在外国人、ジャーナリストや医師団、外交官などが見た現場描写はある程度は信憑性が高いと思われる。とは言え当時は概ね世界から見た日本は残虐非道であったのは間違いないし、自国の戦意高揚や国際的な批判を巻き起こしてそれら行為をやめさせたいなら、誇張が含まれるのは仕方ない。そうした人々も多くは自分のいた場所、見た範囲でしか語ることができないからだ。
結局のところ戦況全体を俯瞰し、混乱する戦場に於いては正確に数や状況を把握する事など不可能に近く、事件から80年以上の時間が経過した今となっては調査を更に難しくしている。その様な中でも事実に迫ろうとする歴史家や作家の努力を大いに認め敬意を表せずにはいられないのであるが、現在最も信頼性の高い数字としては、民間人の死者4万人といった秦郁彦氏の数字と言われている。なお先日読んだ百人斬りについては信憑性はかなり乏しいものと私は見ている。その他BC級戦犯の裁判については運不運も影響し、今となっては真実を探る手立ては殆どなくなってしまった。然し乍ら松井石根大将の責任の重さは変わらない。軍を率いる立場でそうした日本軍の統制の乱れを抑止できなかった罪は大きい。確かに常備軍ではなく戦場に連れて来られた兵士たちの統制にはかなり強力な監視と労力を要するが、普通に考えて兵士たちがこの様な事態を引き起こす事は容易に想像できる。現代社会でもウクライナに侵攻したロシア兵の残忍さがクローズアップされるが、兵士の心理状態を考慮した戦場の在り方を改めて考えさせられる。何より戦争を起こさない努力が一番であるが。
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正直かなり読むのがきついが、日本人なら絶対に通らなければいけない歴史的事実だと思う。
ゲームのように首を刀ではね、あらゆる女性を強姦し、生死をかかわらずにまとめて焼き尽くす。
一人のドイツ人が中国人を助けるために尽力していたというのはとても皮肉なことで、この民族はこうだなどという価値観は幻想であるなと痛感する。
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南京事件の経緯をわかりやすく丁寧にたどる本。
論争の多い分野で何が正しいのかはわからないのだが、当時のコンテクストの中で、さまざまな要因が重なり生じてしまったものなのかなと思った。
犠牲者の数や実態などについては議論のあるところであろうが、この記述がウクライナで起きていることとかぶってしまい、気持ちが落ちた。
人間って、やっぱこんな愚かなことをするんだ、状況次第にでは、人間って簡単に残酷なことができるようになるのだということを再確認した感じ。