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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:1996/12/24
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/171p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-216802-8
文庫

紙の本

スノーグース (新潮文庫)

著者 ポール・ギャリコ (著),矢川 澄子 (訳)

スノーグース (新潮文庫)

税込 506 4pt

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小さな奇蹟 63-102
ルドミーラ 103-167

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みんなのレビュー47件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

日常の中の奇蹟

2010/11/09 23:28

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書には、ポール・ギャリコの出世作と言われている表題作の
『スノーグース(The Snow Goose)』と『小さな奇蹟(The Small Miracle)』と
『ルドミーラ(Ludmila: A Story of Lichitenstein)』が収録されている。

『スノーグース』と『七つの人形の恋物語(Love of Seven Dolls)』が一緒に収録されている文庫(『七つの人形の恋物語』)も持っているのだが、
短編は一緒に入っている作品によって、なんとなく印象が変わるものである。

『七つの人形の恋物語』と一緒に読むと、『スノーグース』は、純愛の物語として見えてくるし、
本書の3作品の組み合わせで味わうと、日常の中に潜む奇蹟の物語として見えてくる。

『スノーグース』のフィリップ・ラヤダーは、
せむしで、左腕は萎えてしなびて鳥の鉤爪のように手首から折れまがっているという風貌の持ち主で、
どこへ行ってもあふれる愛情に応えてくれるものを見出すことができず、
打ち捨てられた燈台小屋に引きこもって暮らしていた。

彼は隠れ家で、じぶんの鳥と絵と舟とともに暮らしていた。

引きこもって暮らしてはいても、世間に完全に心を閉じて暮らしているのではなく、
いつか自分のところにやってくる存在を待っていたのではないかという気がする。

けがをした雁を連れてやってきた少女・フリスは、
彼が待っていたからこそ現れたのかもしれない。

雁を介在することで成り立つふたりのつながりは、
少女が大人へと成長するところで微妙に変化して行く。

けがから回復した雁がラヤダーのところに戻ってくる奇蹟、
そして、雁が帰ってくる度にラヤダーのところに戻ってくるフリス。

雁がやってくることは、すなわち、彼女がやってくること。

雁は、彼にとって彼女の分身であったのかもしれない。

そして、ラヤダーが起こしたもうひとつの奇蹟は、
「ぼくの力でできることで人並みにじぶんの務めを果たしたい」という願いから起こったことである。

味方の兵士を助けることは、雁を助けることと同じことだったのかもしれない。

彼の願いは叶えられ、そして、彼は「物語」になった。

フリスの分身のように描かれていた雁が、
最後は、ラヤダーの分身のように描かれているのが印象的だった。

『小さな奇蹟』もまた、少年・ペピーノが、
自分にとって唯一の財産でもある愛するロバのヴィオレッタの病を治すために、
多くの人の心を動かしていく物語である。

彼の願いを叶えるためには、多くの人が関わっており、一見どうすることもできないように思われる。

だが彼は、自分が英雄と尊敬する人からもらった
「いいか、この世間でやっていこうと思ったら、ノウといわれてけして引下っちゃならんぞ。わかったか」
という言葉を胸に、ノウと言われてもあきらめなかったのである。

『ルドミーラ』の小柄な牝牛もまた、たくさんの乳を出し、皆に喜ばれたい、
夏の終わりには牧場の一等になって、
華々しいリボンで飾られた搾乳台を頭にいだいてみせたいと願っていたのだ。

彼女は、普通の牛ほどにも乳を出したことがなく、
弱い牛、飼っていてもしょうがない牛だと見られていたのだが、
また、意外な神の配剤によって、奇蹟が起こるのだった。

この作品の最後では、奇蹟の二通りの見方が示されているのが興味深い。

奇蹟は合理的に説明のつくものだと思っている人々には、説明がつくものだが、
つきつめてみると、なぜその奇蹟に関わった者たちはそのような行動を取ったのかは説明がつかないではないかと。

この二通りの解釈は場合場合によって、どちらを選んでも良いのだと思う。

この通りに説明がつくから当たり前のことなのだと思っても良いし、
寸分の狂いもなく数々の偶然が重なったことは奇蹟ではないかと思っても良い。

だが、どちらにしても、根っこの部分に存在するのは、強い強い願いだと思う。

当たり前のことを起こすにしても、奇蹟を起こすにしても、
強く願い、行動しないことには何も起こらないのだ。

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紙の本

ギャリコが描いた三つの奇蹟の物語。切々とした調べの美しさに感動しました。

2004/06/07 21:13

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書に収められた三つの短い物語は、静謐でありながら力強いものを感じました。ひたひたと胸に迫ってきて、心を打つ物語。胸にしみじみと染みてくるような味わいがありました。

身体にハンディを抱え、孤独な気持ちを抱えたラヤダーという画家と、ひとりの少女、そして白雁との心の交流を描いた物語——「スノーグース」(1941年発表)。
イタリアはアシジの町の少年ペピーノが、病気にかかったろばを何とか助けたい一心で、ローマへと赴く物語——「小さな奇蹟」(1952)。
リヒテンシュタインの谷間を舞台に、乳の出の悪い弱虫で小柄な牝牛に奇蹟が起こる物語——「ルドミーラ」(1954年)。

動物に注がれる作者の眼差しの慈しみ深さと、人間と動物との心の絆から生まれる奇蹟の美しさが湛えられた三つの物語。一本の光の柱となって、祈りが天に向かって昇っていくような凛とした美しさ。なかでも、第二次大戦下に生まれたひとつの奇蹟を美しく、切ない調べとともに歌い上げた表題作に、胸が締め付けられるような感動を味わいました。

表紙カバーの装画をはじめ、本書に掲載された建石修志さんの挿絵も雰囲気があり、堪能させられました。できることなら、表紙カバーと同じように、本文中の挿絵の数々もカラーの挿絵だったらなあとも思いました。でも、本文中に掲載されたモノクロの挿絵は話としっくり溶け合っていて、見ごたえがありました。

矢川澄子さんの訳文は、いうことなし。ギャリコの作品がひたひたと胸に迫り、美しく響いてきたのも、訳文の力にあずかるところが大きかったように思います。

ギャリコの作品でとても気に入っている『ほんものの魔法使』と『銀色の白鳥たち』は、ここしばらく絶版になっているんですね。復刊されないかなあ。久しぶりに手にとって読んでみたくなりました。

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紙の本

救い

2002/02/28 23:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キイスミアキ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ポール・ギャリコの名前を一躍有名にした表題作『スノーグース』、少年のロバへの愛情を描いた『小さな奇蹟』、やせっぽちの牝牛の夢を叶える『ルドミーラ』、以上の三篇を収録したファンタジーの傑作。
 
『スノーグース』
 醜い自らの姿とまわりの人々の反応に傷つき、一人孤独に灯台小屋に暮している風景画家。彼の元に、傷ついたグースを連れて美しい一人の少女がやって来る。彼らの間には、いつの間にか心の絆が芽生えていて……。
 
『小さな奇蹟』
 「ノウ」と言われてもけっして引き下がらぬことを心情としている孤児の少年。彼は生活を共にするパートナーであり、大事な友人でもある《モナリザの微笑み》を口元に浮かべたロバ、ヴィオレッタと毎日を過していたのだ。だがある日、突然にヴィオレッタの口元から微笑みが消え、日に日に痩せ衰えてしまう。
 
『ルドミーラ』
 やせっぽちで乳があまり出ない牝牛は、いつの日か自分がパレードの先頭に着飾った姿で立ち、トンネルを抜けて向こう側の世界へ行くこと夢見ていた。自分にだって、それくらいのことが起こってもいいと……。
   
 動物たちへの暖かなギャリコの視線を感じると同時に、彼の視線が人に向けられていることを感じとると、あまりにもの優しさに愕然としてしまう。実際に会ったこともないし、人柄を耳にしたこともない、それに、もしかすると嫌な人物だったのかもしれない。だが、小説に表れている彼はとても優しい。小説家にとっては、読者にとっては、それがすべて。
 
 表題作の『スノーグース』は、一羽の渡り鳥を挟んで向かい合う、醜い大人の男と美しい少女の交流を、大いなる自然の恵みと人類の生み出す戦争の悲劇を絡めて描いた作品。
 ギャリコは、美しい存在と醜い存在を素晴らしい筆致で、ときには暖かく穏やかに、ときには身を引き締めるほどの冷たさをたたえて玲瓏に描いている。いくつかの印象的な対称を用いているが、けっして二元論のような決定的な枠を設けているわけではない。あまり多くを書く必要もないが、美しさは少女だけのものではなく醜い男にも美しさがある、そして、残酷な戦争にも人間の美しさは光るものなのだ。
 
 『小さな奇蹟』は、モナリザの微笑みを浮かべるロバという存在を知っただけで、強烈な印象を与えられてしまった。確かに動物の顔を見ていて、言葉が通じない相手なのに表情で何かを照明されてしまったような気にさせられるときがある。モナリザの微笑みを持った存在を、ロバ以外にも多く目にしてきたのかもしれない。ギャリコのように、その存在に気がつくことができなかっただけで。

 憐れな牝牛が夢を叶える救いの物語である『ルドミーラ』は、数多くの色が登場する、とても美しい村を描いた作品。着飾った牛たちが列となってトンネルを抜けていく収穫祭の描写が素晴らしい。
 肉体の美しさを持たない牝牛は、その細い身体にささやかな夢を抱きながら、日々を生きている。これは、女性だけではなく、人間すべてに共通する何かを伝える光景だと思えて仕方なかった。
 
 現実は現実であり、現実は過酷であると知っている存在が、夢は夢であると強く思い、ただ生きていく。叶わぬ夢だとあきらめるのが現実主義者なのではなく、夢は夢であると認め、一度きりの人生をただ過していくことこそが真に現実を知った人間の在り方なのではないかと思った。このことは、身体の強靱さ等には左右されない、すべての人が普遍的に持ちえる希望となりえるだけの力を自然さを持っているのではないだろうか。
 
 豊かな自然の描写、多くを語らないのに酷く個性的な人間たち──ギャリコの描く世界は、本当に美しい。少女と野生のグース、少年とロバ、少女の牝牛、彼らの生きている姿を物語られて、鳥肌が立ってしまった。
 

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紙の本

いとおしいドラマ

2002/02/08 17:42

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:楓  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 灯台に住み着いた体が不自由な画家と、すみれ色の瞳をしたその町の少女、そして飛来するうちに画家のもとに住み着いたスノーグース(白雁)との魂の交流を、英国エセックスの大自然を舞台に描いた作品。
 画家と少女の関係は、まさにメロドラマのようだが、決して陳腐ではない。そんな人間の関係を、おおらかな自然の視線で見つめるスノーグース。その3つのバランスが優しく心に染み入ってくる。人間は時に愚かで小さなものだけれど、やはり素晴らしいのだと感じる。
 読後に表紙の美しさにジーンとくる。

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2005/10/06 10:52

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2006/02/28 22:41

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2006/09/03 13:19

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2007/07/09 03:55

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2007/09/14 09:48

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2007/12/16 00:26

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2008/02/05 16:51

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2008/09/22 23:43

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2009/07/11 23:23

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