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紙の本
ミラノ霧の風景 (白水Uブックス エッセイの小径)
著者 須賀 敦子 (著)
【講談社エッセイ賞(第7回)】【女流文学賞(第30回)】記憶の中のミラノには、いつもの霧が静かに流れている。イタリアで暮らした13年間の日々を追想し、人、町、文学とのふれ...
ミラノ霧の風景 (白水Uブックス エッセイの小径)
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商品説明
【講談社エッセイ賞(第7回)】【女流文学賞(第30回)】記憶の中のミラノには、いつもの霧が静かに流れている。イタリアで暮らした13年間の日々を追想し、人、町、文学とのふれあいを綴るエッセイ。時の流れが記憶の中で凝縮され、ゆっくりと熟成する。女流文学賞、講談社エッセイ賞受賞。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
魅力あふれる人、街
2001/06/11 14:41
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投稿者:田島安江 - この投稿者のレビュー一覧を見る
須賀敦子が描くナポリやミラノは、誰も書かなかった街だ。そこには必ず、敦子にとって忘れがたい人々がともに登場するからである。敦子の描く人々はそれぞれが個性的で読んだ途端、私にとっても忘れがたい人になってしまう。「退屈な長ばなしをする」を「ボタンをつける」と表現することから、「ボタンつけのマリア」と呼ばれるマリア・ボットーニの話しは特に興味深い。マリアとの出会いが須賀敦子をイタリアへと誘い、早くして亡くなった夫と敦子を結びつけたのがほかならぬマリアであったこと。収容所で辛い日々を過ごした過去をはじめてマリアが語ったとき、マリア自身のそして、マリアと敦子との間の長い旅もまた終わるのである。人との出会いが偶然に見えて実は必然であることをそれは物語っているのである。