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紙の本
うまいはなし
2005/12/28 01:53
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:反射鏡 - この投稿者のレビュー一覧を見る
はなしのはじまりは、日曜日にキャベツくんとブタヤマさんが待ち合わせをし、ブタヤマさんがキャベツくんに、「あのね おなかが すいて フラフラなんだ。 キャベツ おまえを 食べる!」と言う場面である。
作者は物語の世界に「どうぞお入り下さい」、と読者を導くのではなく、手首をぎゅっと握り、中にぐいっと引っ張り込むのである。最初から「えっ?どうなっちゃうの?」という気持ちで、次の展開を待つことになるが、これは意外にここちよい。
草の山の後ろから3本の手が出てきて、「いらっしゃい いらっしゃい おいしいものが ありますよ!」という声がきこえ、ブタヤマさんの関心がそれらに引き付けられる。ここで読者は、キャベツくんがブタヤマさんに食べられずにすんだ、という安堵感をもちつつ、手と声の主は誰だろうという好奇心とともに、次の展開を待つことになる。
その手と声の主が3匹の大きな猫たちであることを知り、ブタヤマさんは恐がりながらも、「おいしいものが ありますよ!」という声についていく。すると、あたり一面にキャベツ畑があらわれ、すぐに消え、また「おいしいものがありますよ!」という声が聞こえてくる。ブタヤマさんは、「おいしいものがありますよ!」と文字どおり「うまい話」についていくことをやめられない。キャベツくんはブタヤマさんについていくことしかできない。
「うまい話」についていくブタヤマさん、ついていくだけのキャベツくん、という展開が続くので、この本を読みながら、「お菓子あげるからおいで」というような「うまい話」に我が子がついていかないだろうか、と不安になったりもする。
あたり一面にブタの群れがあらわれては消えたあと、「ブタヤマさんは ブタをたべるの?」とキャベツくんが問う場面で、はなしの展開が変わる。ブタヤマさんは、はっと我にかえり、「ブタは たべない。トンカツだって たべない」とキャベツくんに返事をする。幻影を見せつづけた3匹の猫たちは、「いらっしゃい いらっしゃい おいしいものは ありませーん」と、ブタヤマさんとキャベツくんをからかいながら消えていく。キャベツくんがブタヤマさんを食事に誘い、一番星がひかっているという場面でこのはなしは終わる。
最後の場面を読み終えてから、実は3匹の猫たちも幻影なのではないかと思い、さらには、キャベツくんがブタヤマさんから自分をまもるために、3匹の猫も含めてすべての幻影を生み出したのではなかったか、と深読みをしてみたりもする。
それが絵本であっても長編の小説であっても、幾とおりもの読み方を可能にするのが、はなしのうまさ、というものだろうとつくづく思った。
残念ながら、作者の長新太は、2005年6月26日にこの世を去ってしまった。今ごろ天国で、「いらっしゃい いらっしゃい 深さなんて ありませーん」と笑っているかもしれない。
紙の本
美味しい話にオチはありますか…!?
2009/11/19 11:55
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildflower - この投稿者のレビュー一覧を見る
『キャベツくん』のシリーズです。
表紙で、あり得ないサイズの白い招き猫3体(あえて匹と言いにくい)が
キャベツくんとブタヤマさんを驚かしているのが強烈な印象です。
今度のの作品でも冒頭ではまたブタヤマさんはお腹をすかせています。
キャベツくんを食べようとした、そのときふと3つの手がでてきて
「いらっしゃい いらっしゃい おいしいものが ありますよー」と
手招きするのです。
特大な、あまりにでかすぎる三体の招き猫! かなり無気味です。
地方にいくと、ときどきあり得ない特大の仏像などに出会いますが
ああしたサイズのものがいきなり藪から手招きしてついてこい、と言う。
……いくらお腹が空いていたって。え、ついていっちゃって大丈夫?
ぶるぶると震えて倒れながら、怖いけれどもついていくブタヤマさんの
目の前に拡がったたくさんの幻。
にちようびの終わり、キャベツくんの家での「ごちそう」の中身が
妙に気に掛かります。
だってやはりキャベツくん、ここでも謎めいてますもの。
紙の本
ブタヤマさん、付いて行かないで!
2016/10/26 20:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今日も絶賛ハラペコ中のブタヤマさん。
大きな三匹のネコに「おいで おいで」されて怖いのに付いて行きます。
いやいや、ブタヤマさん付いて行ったらヤバいって。
ポクポク行ってしまったネコたちを見送ったキャベツくんとブタヤマさんの脱力感が伝わって来ます。
紙の本
怪奇
2016/10/05 13:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:honyomi - この投稿者のレビュー一覧を見る
『キャベツくん』シリーズ、くせになってきました。
あいかわらずブタヤマさんはキャベツくんを食べようとしてますね。
3匹の大きな猫の出現で、そっちはしばらく忘れたようですが、
とにかく「何か食べたい」んでしょうね。
正直、キャベツくんよりブタヤマさんの方がキャラがたってます。
ブタヤマさん、今作で「トンカツだって食べない」とか言ってますが、
他の作品でとんかつ食べようとしてたような…
猫たちが見せる幻に翻弄されますが、オチはやはり同じでした。
ちょっとした怪奇現象ですが、安定して笑えるシリーズです。
紙の本
いらっしゃい
2001/06/07 17:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たんぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
にちようび キャベツくんとブタヤマさんが会いました。ブタヤマさんはおなかがすいていてフラフラ…キャベツくんを食べようとします。
その時、「いらっしゃい いらっしゃい おいしいものがありますよー」とだれかの手がてまねきをします。それは、三匹の大きなネコたちでした。「ぶきゃっ」と驚くブタヤマさん。ちょっと怖いけど、キャベツくんとブタヤマさんは、ネコたちについていく事にしました。
すると、広いキャベツ畑がありました。でも、それはすぐに消えてしまうのです。そしてまた、「いらっしゃい いらっしゃい おいしものがありますよー」という声が…。
ページをめくるたびに、次はどうなるんだろうと、ドキドキワクワクです。
キャベツくんシリーズは、子供が笑いころげて喜びます。息子の大好きな絵本の一冊です。
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面白い
2018/12/27 20:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ウッドチャック - この投稿者のレビュー一覧を見る
長新太さんの絵本は家族でお気に入りです。
うまい話を持ち掛けるねこと、それについていくキャベツくんとブタヤマさん。
とても面白かったです。
紙の本
一体これは?ー謎の世界が展開する。
2015/11/17 17:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
キャベツくんとブタヤマさんが歩いていると手が出てきておいしいものがあると呼ぶ。くいっくいっと動く手だけの絵も何となく怖ければ、次のページで現れる大きな3匹の猫も正体不明なだけに怖い。
ふたりがそれについていって出会ういくつかの不思議な光景、というのが絵本の中身だが、最も怖かったのは猫がひたすら大量に並んでいるページ。ぎょっとする。
怖い、怖いんだけれど、何だかおかしい。怖さとおかしさが、実は紙一重のところにあるのをこの絵本は物語っている。