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紙の本
悲しいネイテブインディアンの歴史
2001/03/07 17:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちゃうちゃう - この投稿者のレビュー一覧を見る
悲しいです。胸が痛いです。真相が明らかになった後の、この罪悪感。
人類学教授ギデオン.オリーヴァー、別名「スケルトン探偵」が「骨」から意外な事実を突き止めるこのシリーズ。人間の骨から一体どんなことがわかるのだろう?とその解析手法には興味津々。犯人探しより、骨から突き止める元の人物像が面白く、このシリーズの特徴になっている。
この作品では、そういったこのシリーズに共通の面白さ、プラス、非常に悲しい、アメリカのもうひとつの顔が描かれている。絶滅するしか道が無かった原住民の歴史。この中で行われた「殺人」の「動機」があまりにも悲しい。
単なる殺人事件物ではなく、少数民族の悲哀の歴史に心打たれる小説である。
紙の本
1万年前の武器による殺人
2002/02/27 23:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キイスミアキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
雨林が広がる国立公園で、人骨が発見される。この森では、数年前には2人のハイカーが遭難し未だに発見されておらず、2週間前にも1人の女性が行方不明となっている。
友人のFBI捜査官ジョン・ロウからの依頼で、発見された骨の鑑定にあたったギデオン・オリヴァーは、この人物が一万年前に絶滅した種族が使用していた武器で殺されたという結論に至る。
エルキンズ作品の魅力は、好意的に個性的に描かれている登場人物の存在にある。特に、警官や老人に対して作者が待遇は特別なもの。ジョン・ロウとの友情は他の作品でも披露されているし、距離感や主人公ギデオンとの生活の不一致が面白い。ギデオンの恩師であり、老人でもあるエイブ博士との会話は、事件解決に必要な情報が与えられる重要な場面となっている。
一かけらの骨から、さまざまな情報を引き出してしまう、本シリーズ最大の見どころであるこの過程には、読者が疑問を挟む余地がないほど、難解で専門的な知識がなくては踏み込めない領域が存在している。
読者は、疑問を挟みたいと思う前に、そんな面倒なことをしなくてもいいという気持ちにさせられてしまう。エルキンズの作ったギデオンというキャラクターには、それだけの説得力と、彼だけの領域といったものがあるのだろう。名探偵には、特別な説得力が備わっていなくてはならないものなのだ。