紙の本
奇想好きのひねくれ者におすすめ
2015/10/29 11:53
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投稿者:りー - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白い!皮肉と徒労感を散りばめた馬鹿馬鹿しい内容の短編の数々。タイムパラドックスや超知性なんかの哲学的な命題をジャンクに料理してみせるその手腕はなかなかお目にかかれるものじゃない。あまり理論に走るタイプの作家ではないのでとっつきやすいし、何より高尚なはずのテーマも俗っぽくなっているのでSFの中でもリーダビリティは高い方で、あとは著者と趣味が合うかどうかという一点勝負。決して本格的にじゃなく、甘酸っぱい思春期みたいにちょっとひねくれちゃった人におすすめしたい。
紙の本
呆気にとられるラファティワールド
2013/08/10 12:06
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投稿者:転々 - この投稿者のレビュー一覧を見る
SF?ファンタジー?やっぱりSF?次々に繰り出される突拍子もないお話の数々。それこそがラファティワールド。
とにかく読んでみてくださいとしか言えません。大好きな本です。
紙の本
35分のハネムーン
2001/03/06 22:52
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投稿者:katokt - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFもどちらかといえばあまり読まないジャンルである。サイエンスの視点から現実の世の中の前提条件を変更したフィクションという感じだとおもうのだが(この構え方からしてすでに縁遠さを感じさせるが)、サイエンスと前提条件の変更の部分でストーリーについていけないことが多かったりするのである。
ただこの短編集には、その点で無理を感じないおもしろい短編がたくさんふくまれていて、お勧めである。「スロー・チューズデー・ナイト」はめちゃくちゃ面白くて、すぐに2回読み返しちゃったし。発想としてはよくある「時の六本指」だが、出だしの「その朝は物をこわすことから始まった」の書き出しは、その瞬間にビジュアルが眼前にせまり、気づいたら終わりまで一気に読み終わってること間違いなし。
この2つの短編はいずれも主に時間の点で前提条件に変更が加わっているわけだが、よく不眠症に悩まされたりするサイト作成者にとって、そもそも現実の時間の前提条件の変更に無理を感じないせいかもしれない(笑)。それにしても本を書くのに7分でハネムーンは35分か、そんなにハネムーンがいいものとも思えないけど…。
初出
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SF短編集。星新一を再読した勢いで、奇妙な味わいの短編を読みたいと思い、久々に手に取る。独特のユーモア溢れる“語り口”が楽しく、未だに新鮮。表題作のインパクト(ビジュアルを想像した時の)は強烈(笑)
「研究所」シリーズ、中でも「その町の名は?」がお気に入りです。
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SF界のホラ吹きおじさんことラファティの第一短編集。
全編奇想に満ち溢れており、ユーモアにも満ちていて、収録作品どれ一つとして面白くないものはなかった。イマジネーションが非常に豊かで、今までもっていたSFに対するイメージを完全に塗り替えられた。この本が絶版とは信じられない。
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タイトルが面白そうで借りてみたけど、作者の国との笑いの基準が違うのか、意味が分からないのがいっぱいだった。短編集で21作入っていたけど、頑張って半分読んだところで、読むのを諦めた。
2008.5.3〜5.5。
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アメリカンなホラ話を集めたSF短編集。ナンセンスだけどロジカル。こういうバカ話は大好き♪。カミロイ人もの二編と「その町の名は?」がお気に入り。『つぎの岩につづく』も買っちゃった。
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R・A・ラファティの奇想はすごいです。
短い中に思いもつかない世界や事件を創造し、楽しませてくれます。
なにかのアンソロジーで「七日間の恐怖」というショートショートを読み、衝撃を受け、あわてて「九百人のお祖母さん」を買いました。
個人的には、「スローチューズデイナイト」の雰囲気が好きです。
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楽しいのホラ話です。
超天才異星人の教育カリキュラムを箇条書きにした、
「カミロイ人の初等教育」がお気に入り。
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奇想天外 but 面白くない
奇才ラファティの短編集
「不純粋科学研究所シリーズ」「三人の大科学者シリーズ」「居住世界シリーズ」と大きくみっつの特徴をもつ短編集。
もちろん有名なのはタイトルの九百人のお祖母さんだが、私にはスキっとした解決ではないのが消化不良。
総じてこの作家は、私の好みにはあわないな。
収録作品は以下のとおり。ちょっとした感想を添えてみよう。
九百人のお祖母さん
消化不良。なぜこれが面白いのか理解に苦しむ。
巨馬の国
異星人のサンプリングというなかなか凝った創りだが・・・。
日の当たるジニー
人類は猿の亜種だった? 凝っているが先と同じ。
時の六本指
比較的長い作品。時間を操れるってことだがオチが平凡。
山上の蛙
日本昔話のようでいいタッチだが、オチが消化不良。
一切衆生裂
SF色が濃く、ショートショートとしての出来がよい。満足。
カミロイ人の初等教育
シリーズものだが、どこかで読んだようなよくあるオチ。
スロー・チューズデーナイト
1日を3等分して各種族が生活する。面白くない。
スナッフルズ
山上の蛙タッチだが、テーマが希薄で不満。
われらかくシャルルマーニュを悩ませり
タイムパラドックスに近いが空想過ぎてだめ。
蛇の名
さっぱり意味不明。
せまい谷
なかなかユニーク。なんかこんなアニメあったなぁ。
カミロイ人の行政組織と慣習
このシリーズはどうも苦手だ。
うちの町内
これも意味不明。
ブタっ腹のかあちゃん裂裂
最高に面白い。訳がとてもいい。バリバリの大阪弁やで。
七日間の恐怖
タイトル負け。オチが面白いが、ただそれだけ。
町かどの穴
多重宇宙論につながるいい感じだが、爆発しすぎかな。
その町の名は?裂裂
シカゴが伝説の街であり全員が記憶を失ったという。論理整然で気持ちいい。
他人の目
他人の目を通して周りを見ると・・・。視点はいいがオチが平凡。
一期一宴
自由に死ねる能力を持った男の話。面白いが平凡。
千客万来
地球にあっという間に爆発的な数の異星人が。火星人ゴーホームっぽい。
裂で好みを記したが、3つ程度しかなかった。特有ないい回しをするので訳がかなり難しかっただろうと想像できる。それを割り引いても、ちょっと苦手な作家だな。
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なぜか関西弁一人称の「ブタっ腹のかあちゃん」、怪物をひたすら倒すだけの「山上の蛙」、怪物に追いかけられるだけの「スナッフルズ」、何十年も死んで一日だけ生き返る男「一期一宴」、一度に百億人の宇宙人が移住してくる「千客万来」が好き。
シリーズ物も面白かったな。変な発明ばっかするやつと、カミロイ人の暮らしを紹介するシリーズ。
基本的にヘンテコで悪趣味なんだけど、どこかコントっぽいのがよい感じ。SF的な設定も、土地争いとか町内のごたごたに使われてたりしておもしろい。
あと台詞回しがすげー変。「罰あたりな永遠のティーンエージャーめ!」とかしびれる。たぶん原文も意味不明で、翻訳者の人も困って結局そのまま訳したんだろうなぁこれ。
表題作の「九百人のお祖母さん」は、住民が誰も死なないという星に来た調査員が、おばあさんのおばあさんのおばあさん……と辿って生命のはじまりを探すはなし。すっごいわくわくする設定だったけど、オチですかされたのが残念。ラファティさんの悪趣味が炸裂してる。
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1年くらい前にこの本を買ったときはいまいちのめりこめず、「カミロイ人」のシリーズを読んで、「無茶苦茶な話書く人だという先入観があったが、この人頭いいな…」と思った程度。
今、すごいさくさく読める。面白い…!
ラファティって、寒くていじいじしてるときとか、暑くてうだってるときとか、酔っぱらってふわーっとしてるときに読むと、とても頭に入って来やすいと思う。
ぜんぶ面白いけど、お気に入りは「カミロイ人」の2編と「一期一宴」、それから「ブタっ腹のかあちゃん」(関西弁の訳が素晴らしくて大好き)。「巨馬の国」「日の当たるジニー」「時の六本指」「一切衆生」なんかは、けっこう他の作家にも似たようなテーマのSFはあってなじみやすいが、やっぱりラファティ印。
ナンセンスと見えて、実は読んでみるととてもまじめな話が多いと思うのだけれど…。どうかしら。
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以前行いましたみんなの本棚企画「今、オススメのSF1冊(漫画OK)」で応募されました1冊でございます。
まず名前が素晴らしいですね。どういうこっちゃと。何が起きるのかと。装丁も素晴らしいですね。怖ぇよ。こんなおばあちゃんが900人もいたら卒倒モンだよ。そんなこんなで掴みは完璧な本書でございますが、中身はいたってまじめなSFでございます。
同書内スピンオフ短編
とでも言うような作品が多く収録されております。同じ星の住人や同じ名前の登場人物。彼らが違う設定に巻き込まれそれはまあ大変な事態であったり何も起こらなかったりそんな作品でございます。
ワタクシといたしましては「時の六本指」と「カミロイ人の初等教育」が非常に興味深い作品でございました。いやまったくSFの良いところは前提が全く違う存在同士の対話をいとも簡単に実現できるところでありますなあ。異文化コミュニケーションに興味がおありの方は是が非でも本書を始めSF作品を軒並み毒はされることをお勧めいたします。差し当りましてはワタクシが企画いたしました「今、オススメのSF1冊(漫画OK)」をご参考にして頂ければ幸いでございます。
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エピクトがかわいい!<研究所>関連の話が好きです。あと、ただの短編集かと思いきや世界軸が共通しているっぽいところ(同じ法則が提言されている)が素敵。
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突飛な発想。あまり人間味が感じられない話が多い。解説にある通りお話のための人物で、道具のようなものなんだろう。不思議な世界で面白い。