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- カテゴリ:小学生
- 発行年月:1986.6
- 出版社: 岩波書店
- サイズ:22cm/348p
- 利用対象:小学生
- ISBN:4-00-110998-0
紙の本
ジム・ボタンの機関車大旅行 (ジム・ボタンの冒険)
【ドイツ児童図書賞(1961年)】【国際アンデルセン賞国内賞】【「TRC MARC」の商品解説】
ジム・ボタンの機関車大旅行 (ジム・ボタンの冒険)
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書店員レビュー
フクラム国には家が一...
ジュンク堂書店新潟店さん
フクラム国には家が一軒、お店が一軒。山の頂にはお城があり、五つのトンネルを通る線路には小さな駅もあります。でもそんなフクラム国の広さは“わたしたちの家を二けんあわせたほど”しかありません。
それは一体どんな国なんだろうか?大人になった今でも1ページ目を読むたびに考えてしまいます。
そしてまた物語に引き込まれしまいました。
エンデ自身先の展開を考えず、書き直さずに紡ぎあげたというこの物語はまるで子供の空想を書き起こしたかのよう。機関車を船にして海を渡るなんて考えただけでわくわくしませんか?
児童書担当 石田
紙の本
はてしなく愉快な物語
2002/01/12 14:07
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投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る
フクラム国と呼ばれる海に囲まれたちいさな島国に届けられたあて先不明の小包。中をあけてみると、黒っぽい赤ん坊。島の人達はジム・ボタンと名前をつけてその赤ん坊を可愛がりますが、問題がひとつ。島が小さすぎて人ひとりぶんの面積がないということです。仕方なく島を出ることを決意した機関師トーマスと機関車のエマ。そこに成長したジム・ボタンも加わって長い長い冒険がはじまります。
エンデ自身、先の展開を考えないで書いた、というこの物語は波乱万丈で明るいユーモアに包まれています。改良した機関車で海を渡ったり不思議な谷を知恵をふりしぼって脱け出したり、登場人物もユニーク。例えば砂漠で出会った見かけ巨人のトゥー・トゥーさん。動物が大好きで肉を食べない菜食主義を貫いているのですが、見かけが恐ろしいために、相手が怖がって逃げてしまうという悲しい思いをしています。
そういった子供のような柔軟な発想と豊かな想像力、そして晩年のエンデの作品にも見受けられる深い思想性も少し加わったのがこのおはなしです。ただ「奥の深さ」よりも「楽しさ」が先行しているような作品なので、そういったエンデの深い思想性が好きな方には少し物足りないかもしれません。愉快な物語が読みたいと思う人にはおすすめしたい一冊です。