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- カテゴリ:一般
- 発行年月:1980
- 出版社: 早川書房
- レーベル: ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブックス
- サイズ:19cm/333p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-15-000675-X
モルダウの黒い流れ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブック)
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紙の本
ウェンツェスラスの夜
2005/04/27 00:09
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:APRICOT - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台は東西冷戦時代。主人公のニコラス・ホウィッスラーは24歳、チェコスロヴァキア生まれのイギリス人。いずれは共同経営者に…という当てにならない約束を頼みに、かつて父親が所有していた小さな事務所で、薄給で半端仕事をしている。一方、カナダに住む金持ちの叔父が、いつか遺産を残してくれるものと当てにしている。そんな状況につけこまれて、弁護士と称する男に罠にかけられ、“ごく簡単な仕事”のためチェコスロヴァキアに赴くよう強要される。
青春小説と巻き込まれ型のスパイ・サスペンスをブレンドした話。前半は青春小説がメインだが、くだくだしくて退屈だった。だが、後半の急転直下の逃亡劇は、まずまずの読み応えがあった。特に、冴えない青年だった主人公が、その場その場をとっさの機転で切り抜けていく様は、なかなか悪くない。ただ、エンディングがやはり冗長で、前半のつまらなさを思い出させられるのが残念。
なお、原題(Night of Wenceslas)のウェンツェスラスとは、チェコ名をヴァツラフスケ・ナメステイという、プラハの中心街の事で、主人公が後半ここで体験する大変な夜が、本書のハイライトとなる。邦題は、プラハを代表するものとして、より日本人になじみのあるモルダウ河に変えたのだろう。