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- カテゴリ:一般
- 発売日:2007/04/01
- 出版社: 木楽舎
- サイズ:18cm/155p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-907818-92-0
紙の本
地震イツモノート 阪神・淡路大震災の被災者167人にきいたキモチの防災マニュアル
著者 地震イツモプロジェクト (編),渥美 公秀 (監修),寄藤 文平 (絵)
阪神・淡路大震災から12年。被災者167人がその時何を感じ、何を考えたのかをまとめたキモチの防災マニュアル。地震がおきる可能性。それは「モシモ」ではなく「イツモ」あるので...
地震イツモノート 阪神・淡路大震災の被災者167人にきいたキモチの防災マニュアル
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商品説明
阪神・淡路大震災から12年。被災者167人がその時何を感じ、何を考えたのかをまとめたキモチの防災マニュアル。地震がおきる可能性。それは「モシモ」ではなく「イツモ」あるのです。地震との新しいつき合い方を考える本。【「TRC MARC」の商品解説】
地震の瞬間は何もできない。と、考える。その時、何を感じ、何を考えたのか。体験者のキモチをまとめた、新しい地震への備え方と工夫の書。「モシモ」ではなく「イツモ」。地震との新しいつき合い方を考える本。【商品解説】
目次
- 地震がおきた瞬間
- 地震とその直後
- 救援活動
- 避難生活
- 地震が教えてくれる未来
- ≪渥美公秀コラム≫
- あの瞬間、を語るとき
- 防災を考える際に必要なこと
- まずは救援活動から
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書店員レビュー
2011年3月、東北...
ジュンク堂書店広島駅前店さん
2011年3月、東北関東を襲った大地震。今回の大地震により、被災地から離れた地域に住んでいる方でも、もし自分たちにこのような地震が襲ってきたらと考えたはずです。もしもの時に、どのような心理状態に陥ってしまうのか、そしてどのように行動すれば良いのか、なにが必要なのか。そのヒントがこの本には分かりやすく載っています。
防災をしたいけど、なにからやって良いのかわからないという方にもオススメ。今このときに読んでおきたい一冊。
自然科学担当 渡部
紙の本
1995年当時の、その時々の気持と工夫。
2017/01/29 16:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1995年に起こった阪神淡路大震災。その12年後に出版されたのが本書です。「ノート」のタイトル通り、「記録」としての要素が強く、地震の瞬間、直後、救援活動、避難生活など、その時々の場面での体験者の感想や工夫、今後に活かしたい提案などがまとめられています。ポイントを大きめの活字で表示した短い文章、分かりやすいイラストがとてもいいと思います。
体験者のアンケートからまとめたという文章は、人間の心理状況が強く感じられます。
例えば「地震とその直後」の章には黒いページに丸い月が描かれている。「とても静かだった。」というタイトルのように隣のページにある文字とともに不思議にリアルさがあります。
例えば「救援活動」の章。「本当は横にいてほしかったけど、言えなかった。」「隣の人とあいさつしている。それが大きな防災でした。」「ヘリコプターの音で声が聞こえなかった。」右ページに大きな文字で書かれている言葉だけ読んでも「実際はこんな風なんだ」ということが伝わってくる。
その後の地震でも、体験者の気持はきっとそんなに変わらなかったのではないでしょうか。
本書は2011に別の出版社から文庫本でも出ているようです。2016年には「地震イツモマニュアル」というのも出版されました。準備しておきたいものや心得などもあるので文庫版を手じかに置くのも良いかもしれませんが、こちらは「ノート=記録」として読む要素が強いので、実用に供するには「マニュアル」の方が良いかもしれません。最新の状況も載っているし。
紙の本
地震大国である日本は、そもそも多くの人が暮らすのに適さない列島なのかも知れない
2010/04/10 11:20
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JOEL - この投稿者のレビュー一覧を見る
阪神・淡路大震災を体験した167人へのアンケートとヒアリングをもとに構成されている。
1.地震がおきた瞬間、2.地震とその直後、3.救援活動、4.避難生活、5.地震が教えてくれる未来、という章立てになっている。
この大震災については多くの報道があったので、知っているつもりだったが、やはり実際に被災された方々の体験談はとても貴重だ。
地震がおきた瞬間の反応は、「雷が落ちた」、「飛行機が落ちたと思った」、「六甲山が噴火した」、「テポドンが着弾した」など人によってさまざまだが、必ずしも大地震だと感じたわけではないのが注目点だ。
午前5時46分なので就寝中の方が多く、余計にこうした天変地異や大災害を連想したのだろう。
いずれにしても、地震の瞬間は動くことができず、ふだん言われているような避難行動はとれないということが分かる。
つまり、まず火を止めて、次にブレーカーを落とし、そしてドアを少し開放する、といった行動など到底とれないということだ。しかも十数秒の揺れを、長い人だと5、6分にも感じたというのだから、ふだんとは感覚がかなり異なる。
本書の特長は、イラストをふんだんに用いているのでとても理解しやすいことだ。文字+イラストで伝えようとしているので、実にわかりやすくなっている。
地震に備えて、家の補強をどうするかという部分では、体験談ならではの説得力がある。家具は倒れるのでつっかえ棒をつける、L字型の家具で止める、タンスのないところで寝るなど。
こうしたことは、これまでにも聞かされてきたことだが、阪神・淡路大震災では圧死した方が多かったので、おもわず自分の家の中を見回してしまった。
ほかにも、ぶら下げ型の照明は落ちるのでいけない、テレビは飛ぶ、ガラスは割れるなどなど、家の中の死角を教えてくれる。
ただ、目覚まし時計や花瓶も両面テープで底をくっつけて飛ばないようにしているというくだりでは、そうなるとふだんの掃除の邪魔になりそうだという気がする。
また、お風呂にいつも水をはっておくというのも、水道というライフラインが失われたときに備えて、とるべき方法かとは思うが、常に水をはっておくのは現実的にむずかしそうだ。
あるいは、懐中電灯はあらゆる部屋に用意しておく、ペットボトルを12本用意、缶詰などを買いだめしておく、なども備えとしては重要だろう。
しかし、これらをすべて実行すると、家の中が非常時備品だらけになりそうだ。大震災への備えはかなりのコストということになる。
それでも阪神・淡路大震災の教訓として、これだけのことをしなくてはいけないのだとしたら、地震大国である日本は、そもそも居住には向かない列島なのかもしれないと思えてくる。
震災にたびたび見舞われる国土に、これだけたくさんの人口を抱え、土地を開発して家を建てていること自体が、この列島にはふさわしくない行為なのかもしれない。
耐震基準を厳しくした1981年以降に立てられた建物に住む、耐震補強をした建物に住むといったことは少なくともやるとして、それ以上のこととなると、日常にまで震災への備えが食い込んできてしまい、弱りものだ。
大地震をいつかくるもの、まさかのときのことと考えている限り、そんな考えに行き着くのだと、30万人におよぶ被災者の方々からはおしかりを受けそうだ。
私たちは大地震と隣り合わせで生きている、つまり、「地震イツモ」の気持ちでいることの大切さを訴えるのが本書の意図だということになるのだが、はたしてどこまでできるか。けっこうハードルは高い。