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- カテゴリ:一般
- 発売日:2021/10/06
- 出版社: 幻戯書房
- サイズ:20cm/316p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-86488-233-0
- 国内送料無料
紙の本
「還って来た者」の言葉 コロナ禍のなかでいかに生きるか
著者 神山 睦美 (著)
人びとをばらばらに切り離し、孤立をもたらしつつあるコロナ禍。その絶望的な危機を抜ける、希望の隘路はどこにあるのか−。「還相の言葉」を手がかりに、時代閉塞の現状に応える評論...
「還って来た者」の言葉 コロナ禍のなかでいかに生きるか
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商品説明
人びとをばらばらに切り離し、孤立をもたらしつつあるコロナ禍。その絶望的な危機を抜ける、希望の隘路はどこにあるのか−。「還相の言葉」を手がかりに、時代閉塞の現状に応える評論集。『飢餓陣営』ほか掲載を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
私たちをばらばらに切り離し、再生不可能と思えるほどの孤立をもたらしつつあるコロナ禍。その中で、他者との連帯と協調はいかにして可能か。親鸞の「悪人正機説」、吉本隆明の「往相還相」、イエスの「私に触れてはいけない」、村上春樹の「影」――絶望的な危機のさなかで古今の言葉を読み継ぎ、「反動感情」から「配慮」へと希望の隘路を見出す。閉塞的な現在状況に批評家が全力で応えた最新評論集。
【本文」より】
吉本隆明は、親鸞の「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」という言葉を「往相」と「還相」と呼ぶわけですが、どういうことかというと、「往き」の時には、道端に病気や貧困で困窮している人がいても、自分のなすべきことをするために歩みを進めればいい、そのためには、どのような倫理性も無効になるまで宗教的な行を積み重ねてゆく。しかしそれを終えての「還り」には、どんな種類の問題でも、すべてを包括して処理して生きなければならない、ということにほかなりません。
ですから、還ってきた時には、無一物の存在として、病気や貧困で困窮している人々、それだけでなく、いわれない差別を受け、虐げられている人々、さらには人を差別し、虐げることに何の痛みも感じることのない人々まで、どうすれば往生できるかに思いを致さずにいられないのです。
この、無力で無一物の存在が、現在のコロナ禍のなかに現れたとしたらどのような言葉を発するでしょうか。【商品解説】
目次
- はじめに
- 1 吉本隆明・親鸞・西行・ヴェイユ
- 死を普遍的に歌うということ――吉本隆明と立原道造
- なぜ「極悪人」に「救い」があるのか――吉本隆明『最後の親鸞』』を読みながら
- 「還ってきた者」の言葉
- 「パラドックス」としての〈共生〉
- 竹の葉先のかすかな震え
- 西行の歌の心とは何か――工藤正廣『郷愁 みちのくの西行』
- なぜいま絶対非戦論が問題とされなければならないのか――吉本隆明『甦えるヴェイユ』について
著者紹介
神山 睦美
- 略歴
- 1947年1月、岩手県生まれ。東京大学教養学部教養学科フランス分科卒。文芸評論家。2011年、『小林秀雄の昭和』で第2回鮎川信夫賞を、2020年、『終わりなき漱石』で第22回小野十三郎賞を受賞。その他の著書に『吉本隆明論考』『二十一世紀の戦争』『小林秀雄の昭和』『大審問官の政治学』『希望のエートス 3・11以後』『日本国憲法と本土決戦』など多数。
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