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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.5
- 出版社: 草思社
- サイズ:20cm/350p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7942-1757-8
紙の本
まだ科学で解けない13の謎
世紀の大発見はいつも、奇妙な「謎」からはじまる−。宇宙論から自由意志、セックス、地球外生命、代替医療まで、13の謎が巻き起こしうる科学革命の未来像を解説する。【「TRC ...
まだ科学で解けない13の謎
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商品説明
世紀の大発見はいつも、奇妙な「謎」からはじまる−。宇宙論から自由意志、セックス、地球外生命、代替医療まで、13の謎が巻き起こしうる科学革命の未来像を解説する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
マイケル・ブルックス
- 略歴
- 〈マイケル・ブルックス〉科学ジャーナリスト。量子物理学で博士号を取得。科学雑誌『ニューサイエンティスト』誌のコンサルタントを務めるほか『ガーディアン』などの各紙に寄稿。アメリカ自然史博物館等で講義を行う。
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紙の本
科学で分からないことの紹介がこんなにも好奇心をくすぐるとは
2011/02/03 07:12
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JOEL - この投稿者のレビュー一覧を見る
科学といえば、日本人のノーベル化学賞受賞のニュースやiPS細胞をめぐる急速なテクノロジーの進展など、ますます勢いづいている感がある。
しかし、実は科学がぶちあたっている、こんなにも大きな壁がたくさんあるとは思いもよらなかった。理系の研究者には当たり前なのかも知れないが、科学技術の恩恵を受けるだけの庶民には驚きを与えるに十分な内容になっている。
ここにはいまだ科学が解き明かせない13の謎の詳細が分かりやすく書かれている。面白いのは何といっても第1章の「暗黒物質・暗黒エネルギー」だろう。宇宙は人類が検出できない暗黒物質で満ちている。教科書に載っている太陽系や銀河系、ほかの星団は、宇宙の構成要素としては、ごく一部に過ぎない。つまり、私たちは、宇宙の大部分が何なのかを知らないと言うのだ。
「宇宙空間のほぼ全域が行方不明なのだ」と著者は言う。人類が正体を突き止められずにいる物質が宇宙の96%を占めるのだそうだ。暗黒物質と呼ぶのも、その実体が分からないから、仮にそう呼ばれている。
宇宙が膨張を続けているというのは、たいていの人はどこかで聞いたことがあるはずだが、そうさせているエネルギーである”暗黒エネルギー”もまた正体不明である。「このエネルギーはどこから発生したのか、そもそも何なのか、宇宙の膨張を永遠に加速し続けるのか、それとも、いつかは尽きてしまうのか、知っている者はいない」のだという。
学校でも教わる”原子”でできた世界は、宇宙の質量及びエネルギーのごく一部でしかなく、残る大部分は、いまだ解けぬ謎のまま。
1933年にスイスの天文学者フリッツ・ツヴィッキーが、観測できる物質だけでは、銀河の回転速度の説明がつかないことを計算によって示した。この時点で、暗黒物質とでも呼ぶべきものが想定され始めた。このときから実に80年近くが経過しても、いまだに宇宙物理学は暗黒物質を突き止められない。この間、幾多の物理学の天才、秀才が取り組んでいるが、いまだ謎のまま。
2010年12月27日付の新聞夕刊に、中国が地下2,000メートルを超える場所に観測所を設けて、暗黒物質を解明することに乗り出したと報じられている。日本では東京大学が神岡鉱山跡でこの春に観測を始めるとある。ちなみに、この新聞記事でも、正体不明の暗黒物質の謎を解けばノーベル賞級と書かれている。
面白いのは謎そのものだけではなく、これをめぐる物理学者たちのふるまいだ。無視する人、謎と格闘する人、誤った理論を発表してしまう人などいろいろだ。ヒューマンドラマとしても面白く読める。
科学は万能ではないし、世界のすべてが解明し尽くされたわけではないことを知って、むしろ安堵感を覚えた。まだまだ人類が進歩する余地がたくさん残されていることが分かったから。
どの章も興味深いが、時間がない方でもプロローグ、第1章、第2章は十分楽しめますよ。
第2章 パイオニア変則事象
第3章 物理定数の不定
第4章 常温核融合
第5章 生命とは何か?
第6章 火星の生命探査実験
第7章 ”ワォ!信号”
第8章 巨大ウイルス
第9章 死
第10章 セックス
第11章 自由意志
第12章 プラシボー効果
第13章 ホメオパシー
紙の本
まだまだ解明できない13のユニークな難問!
2016/06/26 09:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、21世紀の科学革命はまだわからないことを究明することにあるとした上で、いまでも解明されていない13のユニークで興味深い難問を取り上げています。例えば、宇宙論で議論され続けている「暗黒物質」の存在とは何か?生命とは何か?巨大ウィルスの正体とは?有性生殖をする理由は何か?など少し専門的なテーマとなっていますが、なかなか読んでいて面白い説明がされています。科学の好きな方々には、とても興味深い一冊です。