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- カテゴリ:一般
- 発売日:2007/07/02
- 出版社: 慶應義塾大学出版会
- サイズ:20cm/207p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7664-1402-8
紙の本
せめて一時間だけでも ホロコーストからの生還
ナチス政権下のベルリン地下潜伏から、奇跡的に生還したユダヤ人音楽家、コンラート・ラテの生還記録。知られざる「市民の勇気」にスポットをあてて個人の責任の重さを喚起し、新生ド...
せめて一時間だけでも ホロコーストからの生還
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商品説明
ナチス政権下のベルリン地下潜伏から、奇跡的に生還したユダヤ人音楽家、コンラート・ラテの生還記録。知られざる「市民の勇気」にスポットをあてて個人の責任の重さを喚起し、新生ドイツの転換点ともなった一冊。【「TRC MARC」の商品解説】
ナチスからユダヤ人を守った、普通のドイツ人市民たちの勇気
▼ナチス政権下のベルリン地下潜伏から奇跡的に生還したユダヤ人音楽家コンラート・ラテの生還記録。
主人公コンラート・ラテは、ユダヤ人としてブレスラウ(現ポーランド)に生まれ、1943年に21歳でベルリンに逃れた。ナチスの秘密警察や密告者の目をあざむきながら地下に潜伏したが、行動をともにした両親は逮捕され、アウシュヴィッツで殺害された。過酷な状況の中でも、ドイツ人市民たちの支援によって、教会オルガン奏者として生活の糧を得、指揮法を学び、戦後はドイツを去ることなく、ベルリン・バロック・オーケストラを結成。以降、数十年にわたり指揮者をつとめた。
▼本書の著者、ペーター・シュナイダーは、ラテやその妻エレン、生還に係わった人々に綿密な取材を行い、数多くの貴重な証言を記録した。シュナイダーは、邦訳(『ザ・ジャーマン・コメディ』中央公論社、『壁を跳ぶ男』白水社)もある現代ドイツを代表する作家。
▼ベルリンの地下潜伏生活を生きのびたユダヤ人1500人を、機知と誇りを持って助けたドイツ人たちのささやかな勇気。この知られざる「市民の勇気」にスポットをあて、個人の責任の重さを喚起する本書の刊行は、<新生>ドイツの転換点となった。【商品解説】
目次
- 「正義のドイツ人」であることのむずかしさ
- 語るべきか、あるいは沈黙すべきか
- アーリア人は手を上げなさい
- サヴァイヴァルの学校
- ゲシュタポ、現る
- チャンスがなければ、自分でつかめ
- ライナー・マリア・リルケの一文とその顛末
- ベルリンへの逃亡
- ここに潜伏していなさい
- ハラルト・ペルヒャウとベルリン - テーゲル刑務所内の〈お店〉
著者紹介
ペーター・シュナイダー
- 略歴
- 〈ペーター・シュナイダー〉1940年リューベック生まれ。ドイツの作家、評論家。代表作に「壁を跳ぶ男」「ザ・ジャーマンコメディ」など。
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紙の本
同化ユダヤ人と「普通の人びと」。
2009/04/08 14:42
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドイツ社会に同化したユダヤ人家庭出身の人が第三帝国時代を如何に色々な人の善意と官僚的な間隙によって生き延びたか、を書いた本。だから「ホロコーストからの生還」という邦題にある副題は?がつく(これではドイツから「東方」のゲットーを経て強制収容所から「生還」したという印象を受ける)。ハーリヒのような戦後、DDRで体制に批判的になったマルクス主義者(彼のような脱走兵{第三帝国には今のドイツみたいな兵役拒否者の為の制度や、かつてのDDRのように経歴には“汚点”になるにしろ建設隊に入隊するといった制度はない}は普通、死刑なのに禁錮3ヶ月で済むとは意外な気もしたが)アンドレアス-フリードリヒのような邦訳がある著名人も登場するが、「普通のドイツ人達」が一人のユダヤ人の命を助ける為に手を差し伸べたか、またドイツに同化したユダヤ人達を第三帝国は裏切ったか、よく書かれている。著者は新左翼系の活動家だった経歴の持ち主だそうだ。エンテベ事件みたいな事をやらかしたバーダー・マインホーフ・グルッペと関係があるかどうか、分からないが、Uボートとして地下生活者になったユダヤ人達をドイツ人が書く事-戦場で騎士十字章を受章するより英雄的な事なのに-は「集団的責任」論を免責する、という議論があるとの事だ。いわばゴールドハーゲン的な一理はあるにしろ、一面的な議論に対する異論を書くのは、この経歴と関係がありそうだ。本当は重要な事なのに。