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運動+(反)成長 身体医文化論 2
成長/退化という近代の制度から、われわれの知と文化は遠く離れているのか? 速度という近代の快楽からの自由を、われわれの運動する身体は胚胎しているのか? 「身体医文化論」の...
運動+(反)成長 身体医文化論 2
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商品説明
成長/退化という近代の制度から、われわれの知と文化は遠く離れているのか? 速度という近代の快楽からの自由を、われわれの運動する身体は胚胎しているのか? 「身体医文化論」の第2弾。【「TRC MARC」の商品解説】
身体論、文化研究に広義の意の医学的なものを接続させた新たな学問領域を開拓し、高い評価を得た「身体医文化論」文集の第2弾。
運動=身体が「生理学」「精神分析」として知の領域に取り込まれる一方、成長/反成長の可能性が「優生学」として政治的に扱われた過去をふまえ、現代における身体の回復を考えます。
舞踏評論家の松沢慶信、舞踏家の和栗由紀夫、音楽文化論の小沼純一氏らによる論考を収録
【商品解説】
目次
- 序、精神から身体へ、それから・・・
- (武藤浩史・槫沼範久)
- I、知の構成の中へ
- ・人体実験と近代医学の成長(市野川容孝)
- ・「運動」の起源と「生理学的身体」イデオロギー(北澤一利)
- ・脳と運動(坪川達也)
- ・精神分析における発達の構成(松本展明)
- ・移動としての学習(熊倉敬聡)
収録作品一覧
運動+(反)成長 | 武藤浩史 著 | 7-21 |
---|---|---|
人体実験と近代医学の成長 | 市野川容孝 著 | 22-47 |
「運動」の起源と「生理学的身体」イデオロギー | 北沢一利 著 | 48-68 |
著者紹介
武藤 浩史
- 略歴
- 〈武藤〉1958年生まれ。慶応義塾大学法学部教授。専門は英文化・文学。
〈榑沼〉1968年生まれ。横浜国立大学教育人間科学部メディア研究講座助教授。専門は表象文化論。
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著者コメント
2003/11/09 03:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:榑沼範久 KURENUMA Norihisa - この投稿者のレビュー一覧を見る
「成長/退化という近代の制度から、われわれの知と文化は遠く離れているのだろうか?」、「速度という近代の快楽からの自由を、われわれの運動する身体は胚胎しているのだろうか?」−このような問いから出発する『運動+(反)成長−身体医文化論2』は、好評をもって迎えられた『感覚と欲望』(石塚久朗・鈴木晃仁編)の続編です。第1部「知の構成の中へ」では、近代医学の成長を支えてきた人体実験の批判的検討(市野川容孝)や、生理学的身体イデオロギーや「運動」概念の成立史(北澤一利)、さらには現代の脳生理学における身体運動制御論(坪川達也)から、精神分析における発達概念の批判的検討(松本展明)や、大学教育に「現場」を導入する実験の検証(熊倉敬聡)まで、知の構成における「運動と成長」を集中的に論じています。第2部「文化の政治の中へ」では、英文学研究の野心的論考−ジョイスにおける複製技術時代の優生学(中山徹)、ウルフにおける優生学と女性参政権運動(大田信良)、ロレンスにおける日本の柔術の位置(木下誠)、エッジワースにおける乳母の政治学(中村哲子)−の他、日本の近代における(反)成長をめぐる詳細な論考−夏目漱石における神経衰弱と退化(仙葉豊)、近代日本人の身体劣等感の系譜(真嶋亜有)−を贅沢に並べました。そして、最後の第3部「生の運動・反復の中へ」では、近代の英国における都市計画も含んだ歩行文化史(横山千晶)、高齢者における歩行の予防医学(青柳幸利)、楽器を演奏する身体そのものへの微細な眼差し(小沼純一)、土方巽の舞踏/舞踏譜の特異性をめぐる座談(和栗由紀夫・松澤慶信・武藤浩史・榑沼範久)を組み合わせた、具体的かつ分析的な身体行為論を展開しています。この『運動+(反)成長』における「堆積する身体医文化への眼差し」が、読者諸氏の知的活動のみならず身体活動にとって、新しい刺激や情報になることを願ってやみません。