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- カテゴリ:一般
- 取扱開始日:2012/03/29
- 出版社: 柏書房
- サイズ:21cm/426,132p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7601-4098-5
- 国内送料無料
紙の本
ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅 新装版 下巻 (KASHIWA CLASSICS)
著者 ラウル・ヒルバーグ (著),望田 幸男 (訳),原田 一美 (訳),井上 茂子 (訳)
ナチス・ホロコースト研究の最重要文献の新装版。アウシュヴィッツ収容所を生み出すに至った行政システムと加害者たちの心理構造を明らかにする。下巻は、移送から絶滅収容所、加害者...
ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅 新装版 下巻 (KASHIWA CLASSICS)
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商品説明
ナチス・ホロコースト研究の最重要文献の新装版。アウシュヴィッツ収容所を生み出すに至った行政システムと加害者たちの心理構造を明らかにする。下巻は、移送から絶滅収容所、加害者・犠牲者の考察、その後の展開までを収録。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ラウル・ヒルバーグ
- 略歴
- 〈ラウル・ヒルバーグ〉1926〜2007年。ウィーン生まれ。ナチの迫害を逃れてアメリカ合衆国に渡り、帰化。ワシントンの戦時文書研究計画の一員となる。ヴァーモント大学正教授を務めた。著書に「記憶」など。
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紙の本
「苦労人」ウルリヒ・クレーマンの所業
2022/07/16 14:49
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投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この巻で一番印象に残るのはロードス突撃師団の師団長で柏葉付騎士十字章の叙勲者ウルリヒ・クレーマン陸軍中将(何故か「中尉」となっている)がロードス島のユダヤ人をアウシュヴィッツへ送り出す為に狩り出した個所だ。ロードス突撃師団は北アフリカ戦線に送り出された第999アフリカ軽師団の後身という面を持つ執行猶予部隊なので、強制収容所からドイツ軍に入隊する事を選んで、この師団に配属された人はいるだろう。ロードス突撃師団はE軍集団の直属になったとあるから、クレーマンの直属の上官は「零時」の後、ベオグラードで死刑になった空軍のアレクサンダー・レーア将軍で、クレーマンは交通事故で死んだそうだが、ひょっとしたらユダヤ人に復讐されたのではないか?
いわゆる「国防軍神話」なるものが嘘八百なのがよく分かる出来事なのだが、ロードス突撃師団を取り上げた本で、この出来事には一言も触れずにクレーマンを「苦労人」だなどと表現している。彼の命令でアウシュヴィッツに送られたユダヤ人はどうなるのか、と言いたくなる。クレタ島にいた第22歩兵師団も師団長ハンス・フォン・シュポネック伯爵の命令でウクライナでユダヤ人を殺し、オーレンドルフの行動部隊Dで提携していたわけだから、言ってみれば「先輩格」だ。
問題点と言えば、「ヒトラーの国民国家」のようにドデカネス諸島はイタリア領だと書いていないで、ギリシャ領として扱われている点。ドデカネス諸島がギリシャ領になるのは1947年のパリ条約でイタリアから割譲されてからだ。この出来事については「ヒトラーの国民国家」の方が詳しい。1944年7月20日という非常に覚えやすい日付に起きた出来事なので言及している本はあるけれど、この2冊以外に書かれた本はないようだ。誰か書く人はいないだろうか。