中世の音楽世界 テキスト、音、図像による新たな体験

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世音楽を現代的感覚のみで聴くこと、理解することの不毛性と危うさ、つまらなさを指摘し、音楽における「個人性」の認識過程、イングランドやスペインの状況、ギリシャ思想との関連など、中世社会の全体を俯瞰する視野のもとに展開する音楽文化史。その対象は教会音楽のみならず、俗謡や恋愛歌の数々におよぶ。詳細なディスコグラフィーと、51点の楽譜および演奏を収録したCDを付す。

0　古楽による新しい音楽体験　　
1　中世音楽は存在するか　　
2　中世音楽の現在 ── 過去の芸術の再構成　　
3　世界の音楽的秩序 ── 音楽哲学　　
4　グレゴリオ聖歌と一〇〇〇年ころの音楽の文字・記号化　　
5　グレゴリオ聖歌のさまざまなジャンルと形式　　
6　トロープスとセクウェンツ ── 宗教詩　　
7　ビンゲンのヒルデガルト　　
8　初期のオルガヌム　　
9　トゥルバドゥール、トゥルヴェール、ミンネゼンガー　　
10　一二〇〇年頃のパリ・ノートル・ダムの音楽　　
11　アルス・アンティクァ ── 一三世紀の古芸術　　
12　ヨハネス・デ・グロケオと一三〇〇年ころのパリの音楽　　
13　楽　　器　　
14　器楽音楽　　
15　アルス・ノヴァ ── 一四世紀の新音楽　　
16　ギョーム・ド・マショーと一四世紀のシャンソン　　
17　アルス・スブティリオール ── 中世の秋のアヴァンギャルド　　
18　トレチェント ── 一四世紀のイタリア音楽　　
19　一一五〇−一三五〇年ころのイベリア音楽　　
20　イングランドの音楽