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紙の本
地獄の門 (白水Uブックス 海外小説永遠の本棚)
著者 モーリス・ルヴェル (著),中川 潤 (編),中川 潤 (訳)
愛人の美しい髪への妄執に囚われた男。死んだ男が年下の妻とその愛人に用意した復讐…。人生の残酷や心の闇、運命の皮肉を鮮やかに描き、乱歩が絶賛したルヴェルの残酷物語。新発見の...
地獄の門 (白水Uブックス 海外小説永遠の本棚)
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商品説明
愛人の美しい髪への妄執に囚われた男。死んだ男が年下の妻とその愛人に用意した復讐…。人生の残酷や心の闇、運命の皮肉を鮮やかに描き、乱歩が絶賛したルヴェルの残酷物語。新発見の単行本未収録作を加えた全36篇を新訳。【「TRC MARC」の商品解説】
魂の戦慄を描く、乱歩絶賛の残酷コント集
空腹を抱えた浮浪者が街道で金貨を拾うが、村の人々はそれを盗んだ金と決めつけて受け取りを拒否する。途方に暮れた男は行き会ったもう一人の浮浪者に、小銭との交換を持ちかけるが……「街道にて」。
息子が乗り組んだ潜水艦が撃沈されたという知らせを受けた老夫婦。一時金200フランに加えて国から遺族年金が出ると言われたが、父親は納得できない。ところがその夜、戦死したはずの息子が帰ってきた……「生還者」。
人生の残酷や悲哀、運命の皮肉を短い枚数で鮮やかに描き、ポーやヴィリエ・ド・リラダンの後継者と称されたルヴェルの残酷コントは、20世紀初めのフランスで絶大な人気を博し、本邦に紹介されて江戸川乱歩や夢野久作らも魅了した。第一短篇集『地獄の門』収録作を中心に、新発見の単行本未収録作を加えた全36篇を新訳で刊行。【商品解説】
人生の残酷や心の闇、運命の皮肉を鮮やかに描き、乱歩が絶賛したルヴェルの残酷物語。新発見の単行本未収録作を加えた全36篇を新訳【本の内容】
収録作品一覧
髪束 | 9−15 | |
---|---|---|
恐れ | 16−22 | |
狂人 | 23−29 |
著者紹介
モーリス・ルヴェル
- 略歴
- 〈モーリス・ルヴェル〉1875〜1926年。フランスの作家・劇作家。パリで医学を学び、趣味で書き始めた短篇小説が『ル・ジュルナル』紙に採用され作家となる。
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怪奇と残酷に満ちた短編集
2023/07/22 23:39
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
不貞、貧困、戦争、恋愛、嫉妬、猜疑。様々な闇を背景に物語が展開する。
老いた夫が不貞の若妻に用意した罰『足枷』は、人間観察と復讐とが絡み合う秀逸な一篇。危急を告げようとした善良な鐘楼番の残酷な運命『鐘楼番』は、心理的切迫感が素晴らしい。『最後の授業』は、出征した孫息子の手紙を読むために読み書きを学ぶ老婦人の儚い希望を描き出す。
グイグイ惹き付けられる短編集。何度も読みたくなる。