彼女たちはみな、若くして死んだ （創元推理文庫）

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描き方は、事件が起こる・犯人は不明で謎がある
・何かが見つかる・犯人逮捕・判決が下る
・刑が執行される、ととにかく淡々としているので
読み物として面白いかは微妙なのだけど
事件がその分コンパクトにまとめられており
次々と読んでいく。

19世紀後半から20世紀前半の事件でも
現在、ワイドショーを（一瞬でも）賑わせる事件でも
そこに流れる加害側の背景や動機は
独占欲、嫉妬、詐取、多情、異常など大差なく
そういうことを抑えて、切り替えて
問題なく人生を歩む人と、
抑えきれずやらかしてしまう人と、
どんなに時が流れて、文明が進歩しても
違う形をとっても掘り下げれば同じ根っこで
人類にパターンが決まったものとして
消えてなくならないものなのだろうな。
ストーカーだって、そう呼ばれる前、昔からいたのだ。

つまり、犯罪が起こって犯人捜しに注力するより
犯罪の芽は、昔から変わらない形で存在するのだから
過去を学び、新たな被害者を生み出さないよう
権力側もできることがあるのではないかな？

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創元推理文庫から刊行されてはいるが、珍しくノンフィクション。淡々と事実だけが記されて行くのが、逆に面白い。時代によって結末や捜査方法にも色々と違いが出てくるのがよく解る。

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　19世紀初頭に起きた実際の事件を元にしたノンフィクション。まるでミステリ短編集のような現実の出来事が、情感を押さえた筆致で描かれている。このトーンだからこそノンフィクションでも読めるのだろうな。
　面白いのだけれど、面白いと口にしてよいかは悩む。

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女性が犠牲になった10の事件を淡々と描いたノンフィクション。1891年から1937年に起きた事件なので、捜査方法も違うし。証拠となり得るものも少ない。そんな中、真相が明らかにされていく様は、とても興味深かった。やり方は違えども殺す動機はそうそう変わらないもんだな。ちょっとした合間に読むのにオススメです。

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小説ではなく、ノンフィクション。1891年から1936年までの半世紀弱の間にアメリカとイギリスで発生した殺人事件をとりあげてある。およそ感情のない書き方が普通のサスペンスを読んでいるのとは違って、それは良かった。聞いたことのある殺人事件もあった。ボルジアの花嫁は聞いたことある。やっと読み終わった。

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犯罪実話集。10の事件を短編に。どういう読み方をすれば正解なのかはよくわかりませんが、古い時代の事件とはいえ、興味深く読みました。

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1955年に出版された、20世紀初頭に起きた事件を題材に扱った犯罪ノンフィクション。シリアルキラーなどを扱った小説とまた違い、普通の人間が魔が差してやってしまい、頭に登った血が下がって冷静になり、自分のしたことを振り返り恐怖に凍り付く。そういう身近にある恐ろしさはある。

アルジャーノン・ブラックウッド、ヒラリーウォー、ディクスン・カーが触発されただの、あとがきに書いてある。

でもなあー、実際はイチャイチャしてたくせに、犯罪を隠蔽するために簡単に「男女の関係じゃありません」とかアッサリ言われるのも無情。

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　アメリカとイギリスの戦前1800年代の後期から第二次大戦の前くらいまでの若い女性が被害にあった殺人事件のレポート集。時代が古くてまだ科学捜査があまりなされない時期で、それでも警察が地道な操作で犯人を突き止める。指紋を証拠にする捜査が始まって以降のものもある。携帯も電話すらなく、人々の目撃や記憶などに頼るしかなく、しんどい。今とは生活様式や文化がまったく違うところと、今も共通しているところがあって、面白い。頭に思い描けるところとできないところがある。登場人物の名前をなかなか把握できない。

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十九世紀の終わりから第二次大戦前までの期間に起きた女性狙いの犯罪を取材し、警察の捜査過程をスリリングにまとめたノンフィクション。


原書の刊行年は一九四九年。解説によれば、そのドライな書きぶりが当時の推理小説界に与えた影響は大きいという。「冷徹に淡々と事実のみを書き」と言うにはかなりドラマティックな構成であり文体だと思うが、被害に遭った女性に対して公序良俗を説かない姿勢は確かにきっぱりしている。
文体のみならず、ここに出てくる犯人像ものちのミステリー界に影響を与えたのだろう。女性への所有欲ゆえに殺す男、あるいは、飽いた女性を厄介払いに殺す男。やり口の大胆さに対してしょうもなさすぎる動機。筆者が地の文で説教をふるうまでもなく、この犯罪者が実在することに怒りを駆り立てられる。
一番興味をひかれたのは「サラ・ブリマー事件」。「まるで探偵小説黄金期に書かれた本格ミステリのよう」と解説で言われる通り、どんでん返しで真犯人が判明するのだが、ここにサタロー・オーハシという日本人が出てくるのだ。この人、かつては曲芸団にいて、一九一〇年にはニューヨークのはずれの屋敷で執事を務めており、殺人事件の容疑者になってしまったという経歴の持ち主である。曲芸団の一員として渡米して、そのまま移住したのかな？それとも日本人とあるけど日系人だったのだろうか。エンバーミング技術が鍵を握る「彼女が生きているかぎり」も、ロシアの没落貴族と元英国諜報部の私立探偵が出てきて、古典的な探偵小説のようだった。

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図書館で。
実際に起きた事件を元に書かれた小説のような、事件簿のような。被害者が女性の場合、大体は恋人や元夫のような身内が加害者なんだなぁ。そして昔からストーカーは居たんだな…　ヒラリー・ウォーという人の作品も読んでみたいな。

今の科学捜査が無かった時代、連絡も密には出来なかった頃に捜査員の地道な努力で犯罪が明らかになるという過程には頭が下がります。そして死刑判決を受けると、大体は年内や１年以内には死刑執行されてるんだなぁ、とその辺りも日本との違いを感じました。
死刑制度が良い悪いという話は別として、死刑判決を受けた受刑者は死刑が執行される、という事が当たり前なんだな、という事を改めて実感しました。

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実際に起こった事件を取り扱っているので、筆致は淡々としており、出来事と探偵役の推測を連ねている。警察が9/10ってのが現実だよなぁなどと。
いずれもフィクション顔負けの事件であり、解決にたどり着く手腕が素晴らしい。

…題材の事件が古いなぁと思っていたら、原著の発行年がなんと1949年。そりゃあ街頭の防犯カメラや携帯電話なんて出てこないよねぇ。

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確かにどの話もヒラリー・ウォーみたいで面白い。知り合いとか近所でありそうな話でリアル感が怖い。それぞれ冒頭にちょっとした紹介がついているのだが、作者が書いたものではないらしく、ちょっとポイントをはずしていることがあるので話半分に読むか・いっそのこと読まないくらいでいいと思います。