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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.2 12件
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  • カテゴリ:一般
  • 取扱開始日:2012/03/29
  • 出版社: 東京創元社
  • レーベル: 創元ライブラリ
  • サイズ:15cm/329p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-488-07070-0
文庫

紙の本

夢宮殿 (創元ライブラリ)

著者 イスマイル・カダレ (著),村上 光彦 (訳)

そこには、選別室、解釈室、筆生室、監禁室、文書保存所等が扉を閉ざして並んでいた。国民の見た夢を分類し、解釈し、国家の存亡に関わる夢を選び出すこの機関に職を得た青年は、その...

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夢宮殿 (創元ライブラリ)

税込 1,210 11pt

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商品説明

そこには、選別室、解釈室、筆生室、監禁室、文書保存所等が扉を閉ざして並んでいた。国民の見た夢を分類し、解釈し、国家の存亡に関わる夢を選び出すこの機関に職を得た青年は、その歯車に組み込まれていく。国家が個人の無意識の世界にまで管理の手をのばす怖るべき世界を描いた、幻想と寓意に満ちた傑作。【「BOOK」データベースの商品解説】

国民の見た夢を分類し、解釈し、国家の存亡に関わる夢を選び出す機関に職を得た青年は、その歯車に組み込まれていく。国家が個人の無意識の世界にまで管理の手をのばす、怖るべき世界を描く。【「TRC MARC」の商品解説】

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みんなのレビュー12件

みんなの評価4.2

評価内訳

  • 星 5 (4件)
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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

夢が真実なのか、真実が夢なのか。

2012/03/13 23:22

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:更夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この物語の著者、イスマル・カダレはアルバニアの人です。
アルバニアとはどこか?地図で調べてしまいました。ごちゃごちゃとしたヨーロッパの地図。
ようやく見つけた、イタリアに面し、ギリシャ、セルビアなどに隣接したバルカン半島の小さな国。
首都はティラナ。

 舞台となるのは曖昧な表現になっていますが、だんだん、オスマン=トルコ風の街であり、
しかし、ティラナにある「夢宮殿」タビル・サライ。
様々な民族がひしめきあう国民の夢を集めて、解読し、分析し、膨大な夢の中から
解析され、選ばれた夢(親夢)が、「国家を占う予言」として皇帝に奉じられる。
原作はアルバニア語で書かれたそうですが、この本はそのフランス語訳からの翻訳です。
原題は「夢宮殿の職員」というそうで、色々な夢が語られるのではありません。
主人公のマルク=アレムは、国家秘密機関である夢宮殿、タビル・サライの職員に採用されます。
そこにはマルク=アレムは過去、大臣や政治家を輩出した伝統ある名家、キョプリュジュ家の
一員だからが大きいようです。

 タビル・サライは、様々な部署に分かれています。マルク=アレムは最初「選別課」に配属
されます。仕事は筆記された夢をひたすら読んで、これは解析に値するかどうかを仕分ける。
そして、その夢を実際、解釈する「解釈課」へ栄転。しかし、ある夢にひっかかる。

 アルバニアという国は独裁政権の国だったそうで、よく会社の社長などが、占い師に
依存してしまって判断を誤ってしまう・・などという話を聞きますが、この物語はもっと壮大で
ファンタジックで悪夢のようです。
タビル・サライで働くということは、国家公務員として最高に近いのですが、働く人々はまるで
死んでいるかのように、生気が無い。能面のような人々。
豪華な宮殿のような巨大な建物の中で、ひたすら国民の見た、報告された夢を読む。
そして地下には過去、報告された夢が分類され、保存されていています。
地下にひっそりと眠る、人々の夢。

 夢は占いでなく、真実。
中国の胡蝶の夢という話は、あまりにも鮮やかに蝶になった夢を見たので、
もしかしたら自分は蝶で、蝶の自分が人間である夢を見ているのではないか、という話ですが、
夢宮殿はまさに「胡蝶の夢」を政治的に組織化してしまった、という設定になっています。
文章が、よどみなくまた、流麗な文章(それは翻訳の村上光彦さんの功績も大きいと思います。
大変、美しい日本語)、または不安をかきたてるような情景のたたみかけ方の上手さ。
誰もヒステリックな人は出てきません。なんとなくどんよりとして、なんとなく不安で、いつも
皇帝へ捧げられた夢への恐怖=独裁政治への恐怖に街は灰色になっています。

 夢をただ占いにするのではなく、「仕事として、政治として、判断基準にする」という一見
無謀なようだけれども、同時に幻想的な世界。
著者、イスマイル・カダレは、反体制の人だったのか、というとそうでもなく、独裁政権下で
国会議員にまでなってしまった政治家でもあります。
複雑な民族、歴史、宗教観、日本にはなかなかニュースが入ってこないアルバニアという国の
古い石畳、寒い冬などの雰囲気を幻想文学でもって一気にその世界に引き込む力を感じます。

 夢というのは、自分の自由にならない、とても不便な、不思議な世界です。
こんな夢が見たい、と一富士二鷹三なすび、というように縁起のいい初夢などなかなか見られない。
しかし、人間である以上、誰もが毎晩、夢を見て、そして忘れていくの繰り返し。
まさに、地球規模で夢を集めれば、どんな資料も、書物もインターネットですら追いつかない
情報がたくさんあるように思います。
夢宮殿で働く者は、ほとんどが不眠になるという。人の夢をのぞく、読むことは、あまりしては
いけないことなのでしょう。それは、隠しておきたい人間の秘密を暴きたてるようなものだから。
脳科学では解明できていない世界である夢。
文学はそんな壁を楽々と飛び越えます。

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紙の本

被支配民族の見る夢は

2012/10/17 01:30

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

オスマントルコ支配下のバルカン半島の人々が紡ぐ、幻想の成り立ちの複雑怪奇さを理解するのは至難だろう。無理。あるいはかつて支配下にあった過去を想うのであっても。
古代から中世にかけて、夢のお告げという伝説は数多い。時には伝説か事実か判然としてさえいないだろう。しかし権力者の知恵は、それらも掬い上げようとする。もとより夢には人間の無意識やら集合的なんとかが詰まっていそうだし、さらにトルコ帝国全体でなら、分析にかける事例の数には事欠かない。そして特質である徹底ぶりによって、夢を分析・解釈する官庁=通称「夢宮殿」を創設したのだ。それは個人の無意識までも管理しようとする恐怖国家を象徴しつつも、その科学的先進性とそれを可能にする帝国の強大さも表している。果たしてアルバニアの人々にとって、夢宮殿による支配は屈辱であるのか誇りであったのか。
ここに就職先に困った青年が登場する。紹介状を持って夢宮殿を訪れて、意外にも採用となる。ここに彼の視線とともに、迷宮のような宮殿と、その組織、歴史、青年をとりまく異様な政治の動きをさまようことになる。
物語が進むにつれ、帝国全土に張り巡らされた夢を収集する体制、集められた膨大な夢が精選されて皇帝に届くまでの入り組んだ道筋が主人公の前に明らかになっていくとともに、その善良で小心とも見えた青年が、帝国内で代々権力の一角を占めてきた一族に連なる者だったという事実が読者に明かされていく。たしかに権力闘争の世界に青年は無垢の者として現れるが、同じ文体で描かれながら、いつか冷徹な観察者となり、次には素知らぬ風で少しずつ階段を上っていくのだ。
最初は読者と同じ目線にいたはずの主人公が、気付いた時には彼自身が読者にとっての迷宮の一部になってしまっている。そうやって本心を隠し、権力に近づき、手に入れる、それが被征服民族の生き方であるというように。いつかその手が血まみれになろうとも平然として。
アルバニア人から出てトルコ帝国の要職に就くということも、民族の誇りとするか恥とするか単純ではない。吟遊詩人に唄われて広まるほどに尊敬を集めている一族なのだが、その栄華を自らさえ諧謔を交えずには見れないのだ。
トルコもその果てには勢力を弱め、ギリシャを始めとしたバルカン諸国も独立し、そしてアルバニア語でこの物語が書かれた。うずたかく積み上げられた夢の記録達はどこへ消え去ったろう。権勢を誇ったキョプリュリュ家にはどんな運命が待っていたろう。いかように語ろうと、またテクノロジーの進歩に目を見張るほど、衰退の予感は強まるばかりだ。諸行無常の響きも感じられるが、また夢という物が統治の手段として教条主義的なイデオロギーや、独裁者への崇拝よりも儚いものだろうかというアレゴリーまで含んでいるだろう。滅ぶのはトルコだけではないのだ。
異教徒の支配を生き延びた民族のしたたかさが見せる夢の物語ということだろうか。

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紙の本

ノーベル賞受賞は?

2019/03/02 20:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はるはる - この投稿者のレビュー一覧を見る

ノーベル文学賞候補と言われるイスマエル・カダレの作品です。アルバニアの作家で日本では馴染みがないのですが、ヨーロッパでの評価は高いそうです。私が初めてカダレの作品を読んだのは、「世界文学のフロンティア〈3〉夢のかけら」に所収の「災厄を運ぶ男」でした。これは、歴史家の山内昌之先生が書評されていて興味を持ったのですが、面白く印象に残った作品だったので、この「夢宮殿」も新聞広告をみてすぐ買い求めました。この作品も面白いので、ノーベル文学賞を受賞する前にぜひ読んでください。

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2012/04/01 16:36

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2012/07/04 22:28

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2013/06/20 02:20

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2013/08/24 20:41

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2017/05/12 11:37

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2017/01/09 20:08

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2018/09/24 16:56

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2021/11/26 14:08

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