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紙の本
ぞろりんがったん 怪談をめぐるミステリー (実業之日本社文庫)
著者 大門 剛明 (著)
広島の田舎町に暮らす作家・世良の家から、妻の加奈子が姿を消した。友人の内畠は実情を探ろうとするが、世良は話を逸らし、執筆中の原稿を読んでほしいと言う。それは、「座敷わらし...
ぞろりんがったん 怪談をめぐるミステリー (実業之日本社文庫)
ぞろりん がったん
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商品説明
広島の田舎町に暮らす作家・世良の家から、妻の加奈子が姿を消した。友人の内畠は実情を探ろうとするが、世良は話を逸らし、執筆中の原稿を読んでほしいと言う。それは、「座敷わらし」「言うな地蔵」「吉作落とし」など日本各地に伝わる怪談をモチーフにした物語だった…。昔話と現実世界が交錯する幻想的なミステリー。著者初の短編集が、いきなり文庫で登場!【「BOOK」データベースの商品解説】
広島の田舎町に暮らす作家・世良の家から、妻の加奈子が姿を消した。友人の内畠は実情を探ろうとするが…。昔話と現実世界が交錯する幻想的な連作ミステリー。月刊『ジェイ・ノベル』掲載に書き下ろしを加えて文庫化。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
座敷わらし | 19−70 | |
---|---|---|
言うな地蔵 | 71−108 | |
河童の雨乞い | 109−164 |
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書店員レビュー
その罪を、ひとは絶対見逃さない
ジュンク堂書店福岡店さん
ぞろりん、がったん
という響きがまず怖い。
「このふるえ恐怖か、感動か」という帯に惹かれて手にとった。
どんなおそろしい怪談話が書き連ねられているのかと、どきどきしながら頁をひらいたが、読み終えたとき、この帯の言葉に納得した。
怪談をめぐるミステリーは、ただ怖いだけじゃない。
嫁いだ姉と最近連絡がとれない、と相談された男は、その姉の夫である、作家業を営む友人の元をおとずれる。彼は妻の不在をはぐらかしながら、ぜひ男に読んでもらいたいと、日本各地に伝わる怪談をモチーフにした物語の原稿を渡すのだった。
その「物語」で構築された本著は、怖いというよりも、その奥にひめられた人の切なる想いに魅せられる。
どこかやさしく、救いのある物語が多いのだが、最後の章は少し違う。
それは彼にとって「物語」ではなかったからなのか。
ぞろりん、がったん。
その罪を、ひとはぜったい見逃さない。