紙の本
それぞれの信念
2022/04/24 11:55
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投稿者:チェリまほっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ついつい昔はこうだったのに、と自分と違う価値観を否定して働きがちな職場の様子がよく描写されている。国内メーカーと外資企業、ママさん社員と若手女子社員、昭和世代と平成世代、それぞれの言い分がよく描写されている。展開もスピード感が失われず最後まですっきり読めた
電子書籍
コメディー
2022/05/15 12:59
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
笑えるところがたくさんあるのですが、内容はシリアスです。自分の会社がいきなり、全く前ぶれなく買収されるって……。企業の合併や吸収が突然ニュースになる時代ですから、アリ……だろうけど
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「花森石鹸」が外資系企業に買収された。寝耳に水状態で呆然とする社員達。
総務の真柴は花森石鹸の愛社精神が人一倍だったが、買収先のブルーアの社長秘書兼通訳の柏宇と、偶然にもアパートのお隣さんだった事に困惑する。果たして買収された側と買収した側は上手くいくのか…
花森石鹸の二代目社長は、ボンクラ扱いに嫌気がさして会社をアッサリ売却する。元々花森石鹸に入社するつもりもなかったのに押し付けられた社長の立場から見ると、それはそれで仕方ないのかもしれないけれど、社員はたまったものではない。
真柴は地味だけど、総務の何でも屋として影から花森石鹸を支えている事に誇りを持っていたけど、買収された以上は目の前の仕事をするしかないと頑張る姿が応援したくなりました。
お隣になった柏宇(ダニエル)も人柄は良い人だったのが救いでした。
ガッチガチの昭和を引きずっていた花森石鹸が外資系企業であるブルーアに買収された事によって社内の派閥が凄まじかったですが、それを乗り越えて新商品開発ができたのはホッとしました。
真柴と同期のシングルマザーの葵もなんだか進展しそうですし、ラストは爽快でした。
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お仕事小説って、いいですね
会社は社会の縮図だと思っています、という主人公の言葉にウンウンと頷きながら読み終えました。
色んな人が、色んな事情を抱えながら働いている会社の中で、ただでさえぶつかること合わないこともあるのに、ある日突然買収され、それまで関係の無かった会社と一緒になれと言われたら…?
色んな人の色んな思いが交錯して、ぶつかりあって、解け合って。
お仕事にたいして前向きな気持ちになれる、いいお話でした。
会社って、人なんだよなあ。
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主人公の考え方が好き。
テーマは買収で、
買収された側に少〜し興味があって開いたら、
主人公に惹かれて一気読み。
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イッキ読み。無性に馬場洋菓子店のシュークリームが食べたくなったし、ハナモリ·ビーズで洗濯したくなった!
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ある朝、突然発表された外資系企業による自社の買収。混乱する社内。錯綜する人事異動や人員整理の噂。
会社に対するそれまでの信頼や意識を根底から揺るがす経営統合の悲哀を描いたビジネス小説。
◇
ある朝のこと。真柴忠臣は勤務先の花森石鹼が買収されたことをニュースで知る。会社を吸収合併するのは巨大外資系企業である。
慌てて出社した真柴が見たのは、予想以上の大混乱だった。
飛び交うカタカナ用語。鳴り響く電話。社長は雲隠れしていて連絡もつかない状態とのことである。
やがて買収先の企業から新社長をはじめとする社員たちが送り込まれてきた。総務部に所属していた真柴は、経営統合のための事務局の一員として新体制作りに奔走することになったのだが……。
* * * * *
企業買収 -- 『半沢直樹』シリーズなどでも取り上げられているし現実にもよくあることですが、そこには必ず弱肉強食という社会の縮図が展開されているのは周知の事実です。
弱肉側から考えると、社名が変わるだけでも少なからずショックなのに、社内で劣勢に立たざるを得ないストレスは相当なものであるのは想像に難くありません。繊細な神経の持ち主なら退職や悪くすると自殺に追い込まれてしまいそうです。
そんな胃の痛くなりそうなテーマなのだけれど、ストーリー的には前向きでわかりやすい設定になっていました。
何より、悪人が出てこないということは早々にわかりました。強食側のラスボスが新会社社長のターナーなので、悲惨な展開にはならないという安心感があります。
また、弱肉側で主人公の忠臣の上司に当たる浜名総務部長も不審な言動こそあるものの基本的に中立を保っており、非情で陰湿な上司には見えません。
このあたりの穏健な作りは額賀氏ならではです。ラストも爽やかでした。
しかしながら、ストーリーにひと捻りがないため物足りなさが残るのも事実です。
だから印象が薄く、恐らく作品として記憶に残らないと思われるのが残念でした。ただお仕事小説として見たとき、なかなかの面白さもありました。
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多分このサイトで紹介されていた。
老舗の洗剤メーカーが外資系のトイレタリーメーカーに買収されて、それによって起こる社内の混乱や、社員の意識の変化などが書かれている。
企業小説としてリアルなところと、うまく出来過ぎなところと両方あった。買収を社員もニュースで知るというのは現実もそうだろうと思う。最初は社内がギスギスしていてうまくいかないのもそうだろうと思う。老舗企業の古い体質もリアルに描かれている。
ただ、最後にバタバタっとすべてがうまく行き過ぎ。そこがもっとリアルならよかったと思う。
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本当にここまで会社にこだわる人達が居るのかなと思います。
小説だからですかね。
読み易く面白かったです。
企業小説という程重く無いし。
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テレビのニュースで知ってしまう、勤務先の買収って、どんな気持ちなんだろう。生きた心地がしない気がする。色々な偶然にも助けられて、何とか買収後の社内をまとめあげて行く奮闘記。忠臣の会社愛が眩しいし、性格が良すぎて読んでいて心から応援したくなってしまった。楽しい読後でした。
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突然買収される可能性がある今の時代を映し出しているような本でした。
その中で主人公の真柴忠臣の熱い生き方が頑張れと応援したくなり、読後はスカッとします。
全く異なる企業体質を一つにする苦労が伺えます。
一つの企業でも異なる部署が一緒にプロジェクトを進めるとこの本に描かれているようなもの近いものがあったりするので、プロジェクト・マネージャーにとっても参考になる本かもしれません。
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お仕事小説はほとんど読んだことがないが、終始地味な展開で、もっと話の運びに下げ上げがあるものでは?洗剤の商品開発がすごいのか実感できないこともある。千人規模の企業で、ここまで古臭い体質ってのはあるのかな。
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タイトルと表紙絵にコミカルな内容を想像したが、なかなかシビアなストーリーだった。
花森石鹸に新卒で入社し、総務部一筋で働いている真柴忠臣が主人公。ある朝、ニュースで自社が外資系のブルーアに買収されることを知る。非上場のオーナー企業なので買収を阻止する術もなく、社員はその事実を受け入れるしかない。その後に巻き起こる騒動を総務部の忠臣の目線で描くサラリーマン小説。
今の御時世、ちょっと業績不振に陥れば身売りも廃業も他人事ではない。ましてや経営者がこんなじゃ、社員は苦労するなあ。
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花森石鹸で働く真柴忠臣は、ある日、外資系メーカーのブルーアに会社が買収されることを知る。
ブルーア花森として再出発する会社ではあったが、花森側の抵抗感はすさまじく、総務の真柴は経営統合に向けて走り回るのだった。
環境に優しい香り控えめの花森石鹸と、香りが強く華やかさで人気のブルーア。
対立構造すら容易に描けるこの両者の商品性の違いは、
会社の構図にも反映されている。
昭和ライクの会社体質の花森と、時代に則った就業マネジメントを行うブルーア。
ガチンコ対決になるのは言わずもがな。
これを1つの会社として、社員が同じ方向性で邁進できるようにしていこうとするのだから、真柴の苦労は想像しがたいほどだろう。
買収することが大変なのではなく、した方とされた方でより良い環境を作っていくそのことが、一番重要でヘビーだった…
銀行の統合とか、伊勢丹三越とか、派閥すごそう。
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買収ではないにしろ、会社の合併は(最近も含め)何度か経験したことがあり、現場レベル以外の裏側でも様々なハードルをクリアする必要があるのだなということを知ることができた。ただ、舞台が現実に近くて読んでいて疲れてしまった。ちょっと違うけど、似たようなテイストだと、早見和真『店長がバカすぎて』とか朱野帰子『わたし、定時で帰ります。ハイパー』を連想したのだけれど、それぞれ店長や甘露寺のようなぶっ飛んだキャラが本作にも登場してくれたら、物語のアクセントになったかもしれないなと思う。