紙の本
バスガイドも清く正しく美しく
2009/06/05 17:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京を中心に巡る観光バスのバスガイド高松秀子。
入社5年目、23歳。
ワガママなお客や周りの人々にふりまわされる毎日。
山本幸久のお仕事小説にしては、
途中までダラダラ感がありノリ切っていないのですが
新人バスガイドの研修を、落ちこぼれの秀子が
サポートするようになってからがおもしろい。
ベテランのバスガイド「鋼鉄母さん」こと戸田夏美が
鞭の役割をし、サポート係りが飴。
ところが、新入社員の中に秀子を入社前から慕う
帰国子女の山中空が、勝手に「デコさん」と
あだ名で呼ぶようになり、
それから弛緩した空気が流れてしまいます。
秀子も厳しくはできず、新人の顔色を見て、
ご機嫌をとるような口調になってしまいます。
初めての後輩の指導は戸惑うことばかり。
そんな彼女たちも4か月で一人前にしなければなりません。
しかも、ハデな化粧とピンヒールで戸田に睨まれている
同期の亜紀が突然、やる気を出して、
「会社をもっと改革しよう」と言い出し……。
弱小観光バス会社らしく、
女子寮も古い旅館をそのまま使い回し。
しかし、そこに味わいがあります。
『凸凹デイズ』の凹組がちょっと登場。
ユーモアタッチで描く、等身大の女子奮闘のお仕事小説。
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ミッキーマウスに続き仕事の話。
この手の観光は参加したことがない。
ガイドはきつい、サービス業自体きついのかもしれないが
様々なお客さんの対応を迫られる。
そこで働く意志はやはりひとそれぞれの個性
がないとやって行けれないだろう(何を大切にするのか)。
ピノはお目見えしたことはない。
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月島にある観光バス会社「アヒルバス」。
バスガイドとして5年目のデコこと高松秀子は、今はもう他社にトラバーユした三原先輩の教えを胸に今日もガイド業に勤しんでいる。
ひょんなことから新人の教育係に抜擢されたデコと新人達の成長物語。
と、まとめるとこんな感じだけど、そこは働く女性の味方、山本さん。
おもしろおかしくストーリーを進めつつも、男性優位の社会をちくちくと風刺する。
何が何でもバスガイド命!って訳ではないけれど、せっかくこの仕事をしているのだからお客様に満足してもらおう、というデコの姿勢も気持ちよい。
あぁ、アヒルバス、どこかに走ってないかなぁ。
社歌も一緒に歌っちゃうよ。
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バスガイドのお仕事小説
新人と言われるには長く、中堅と言うにはまだ早い?主人公が、いきなり新人研修係に任命されてしまう奮闘記
他のキャラクターも弾けてて、楽しく読めます。
新人研修…
私ぐらいの年代が読んだら、共感する本なのかもしれません。
残念ながら(入れ替えがないので)私は未だ下っ端ですのでよく分かりませんが
多分…人に教える事で自分が育つ事ってあるよね〜
脱線しますが、産むならトオル君みたいな子をもうけたいでござる
さて、ピノ買いに行ってこよ〜っと♪
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まだまだ若手のバスガイド・デコが新人指導係を通して、ちょっとずつ成長していくストーリー。
ほのぼのとした中にも、新人指導で悩んだりする主人公のオハナシが書かれていて、まだまだわからないことばかりの社会人2年生の時に後輩指導に悩んだり、生意気な後輩にむかついたりしてた頃を思い出しました。甘酸っぱいような照れくさいようなフレッシュな頃を思い出せることでしょう。
そして、読んだ後は、観光バスに乗って、ガイドさんを観察してみたくなりました。
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某バス会社のバスガイドさんのお話。
テンポよくって楽しかったです。ラストも爽快!
ガイドさんって大変なんだなあ…。
あ、あともれなくピノを食べたくなりますね。
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少し前にこの本を電車の中ですっごいにやけながら読んでいるおばさんがいて気になってたんですよね。まぁ、ほのぼの系ですね。でも、この本であんなににやけられるなんてどんなに楽しいことがないんだと、あの電車の中のおばさんの人生が心配です。
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魅力的かつ個性的な人物造型、会話のテンポの良さ、など
まるでテレビドラマを見ているような描写は相変わらず巧みである。
また、ラストまで、話を無理なく集約させていき、
思わず読者を笑顔にさせるストーリー展開は見事。
ただ、欠点が2つ。
登場人物の会話に「あ」や「ぁ」が多く、
ちょっとバカっぽい。リアリティはあるけれど。
ストレスを感じさせる。
前半に、読ませる勢いがない。
後半はいつも通りの安定感があるのだけれど。
これはちょっともったいない気がする。
約3時間。
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<内容>東京生まれの東京育ち(ただし八王子)の高松秀子(デコ)はアヒルバスに入社して五年の観光バスガイド。一筋縄ではいかないわがままなツアー客たちに振り回され、新人研修の指導員になったものの教育は遅々として進まない。そんな中、同期の中森亜紀にアヒルバスの「革命」を持ちかけられるが…若きバスガイドの奮闘と成長を、温かな目線と軽妙なユーモアで描くお仕事&青春小説の傑作。
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山本幸久はやっぱりうまい。
軽いノリなんだけど、読み応えがある。
読み切った後、充足感がある。
登場人物も、美形がいるわけでも特殊な能力の人がいるわけでもないのに
何故か惹きこまれる。
バス運転手の某俳優に少し似ている小田切なんて、
普通は主人公(ヒロイン?)の相手役としてカッコよく描かれそうなのに
石油代請求したりするセコさだし、どっか頼りない。でもそこがいい。
主人公も、主人公の派手な同僚も、個性的な後輩達も
読んだ後は皆が愛おしく感じた。
作者は登場人物全てに愛情を込めて、描いているのではないだろうか。
知らんけど。
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ヒロインはアヒルバスに入社して五年目の、若くもなくかといってベテランでもない中堅のバスガイドさん。彼女やその他のバスガイドさん達のズバズバと物言うところや、女の子のリアルな本音がとても小気味いいんです。
柳原可奈子さんが、若い女の子の特徴を誇張したモノマネをよくするけれど、アレを柔和にした小説版という印象。
会社の人々や乗客のお客さん達を、バッサバッサと斬りまくると思えば、バスガイド新人研修という大役を任されたものの、新人さん達の顔色をうかがって、ついひよってしまう脆さも見せるところも。
現実の女の子達の姿と違和感なくシンクロする、そんな等身大の彼女の姿に、時には爆笑したり、自分もかつて通ってきた道を思い出し、感情移入してしんみりとしたり・・・職種は違っていても「あなたは私?」と、デコちゃんの苦悩する姿が自分と重なったり、女性にはすごく共感できて身につまされるお話なんじゃないかな〜と思います。
冒頭では雲行きの怪しかった、イケメン運転手小田切君とのほのかな進展ムードも気になるし、個性派ぞろいの新人ガイドさん達も巻き込んで、ますますアヒルバスに革命を起こしてくれそうな元気いっぱいのデコちゃん。
デコちゃん、亜紀ちゃん、クウちゃん、そして鋼鉄母さん達の、その後のパワフルな活躍を描いた続編を、強く強く熱望してしまいます。
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バスガイドのデコ視点でアヒルバスの面々を書いた本。
なんだかしらないけれど、異様にキャラの濃い人たちが多い(笑)
ちょっとだけ漫画みたいな、2時間ドラマみたいな、面白おかしい事件が起きたり、
読み物としてとても気楽に読むことができます。
どことなくほんわかしてて、成長記録みたいなところもあって、
これからどうなるのかしら?みたいなところもあったりしてよかったです。
久しぶりに本を読もうかな?と言う人にオススメ。
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おもしろい。さすが。小説で笑えるって珍しい。
バスガイドさんの話。
この作者大好き。書き方とか?
凸凹デイズとかもおもしろかった。
結構主人公女子多い?なぜだろう。
表紙もかわいい系で、即選でしたね。
おもしろかった〜・・・。
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山本幸久さん、発見したら読む作家さんのひとり。
今回は バスガイド界が舞台のほのぼのコメディーでした。
ほんのり笑えて さくさく読めました。
気楽な1冊♪
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この厚さにちょっと躊躇ったし
半分くらいで「この本のテーマというかそういうのはなんだろう」と立ち止まっちゃったけど
まあ面白かった。
バスガイドさん日常とかで、
わたしもおんなじくらいの年齢だから、色々共感できるような
バスガイドって大変なんだ〜みたいな
語り手のツッコミがいちいち面白くて、けっこう合うなあ!と思った